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ロバート・レッドフォード1 『華麗なるギャツビー』5(2ページ)

ロバート・レッドフォード
ロバート・レッドフォード
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ギャツビーはタキシードで初登場します

タキシードほど、東洋人と欧米人の違いを見せるメンズ・ワードローブはありません。

大きな幅のラペルが支配する作品です。

ジェイ・ギャツビー・ルック1 ブラック・タキシード
  • ブラック・タキシード、ピークラペル
  • Vゾーンの深いベスト
  • 白色のフロント・プリーツシャツ
  • 黒のシルク・ボウタイ
  • サイドにブラックシルクのラインが入ったトラウザー
  • 白のカーチーフ

当初、『ティファニーで朝食を』と『冷血』の原作者トルーマン・カポーティが、「あの華麗な文章をそっくりスクリーンに移す術を私は心得ている!」と豪語して、脚本を引き受けたのですが、ジョーダン・ベーカーの役柄をレズビアンとして突出させたりと、個性的する脚本に不安を感じたロバート・エヴァンスは、『ゴーッドファーザー』(1972)公開寸前でお金に困っていたフランシス・フォード・コッポラに脚本の書き直しを依頼しました。そして、パリのホテルに篭り、僅か2~3週間で仕上げたのでした。

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G・Gルックの誕生

黄色の1928年式ロールス・ロイス・ファントム1コンバーティブル。

本作に登場する20年代の高級車は、全て新聞に広告を出し、アメリカ国中から集められた高級車でした。そして、ロールス・ロイスの運転手は全て所有者本人が演じました。

レッドフォードは、初めて立派なブロンドの地毛を茶色に染めた。

抜群に決まっているレッドフォードのフェドラ。

このスーツで会うギャツビーの仕事仲間ウルフシャイムを演じるハワード・ダ・シルバは、1949年版でウィルソンを演じました。

さぁ、G・Gルックの始まりです。

ジェイ・ギャツビー・ルック2 ダークブラウン・スリーピース
  • クリーム色のフェドラ、ダークブラウンのパグリー
  • グレー・チョークストライプのダークブラウンの3ピースウールスーツ、1920年代というよりも70年代的なラペルの広がり、ノッチラペル、本切羽
  • ダブルのウエストコートは3×2ボタンの狂乱の20年代スタイル、ノッチラペルに4つのポケット
  • ダブルリバースプリーツパンツ
  • ラルフ・ローレンのフランネルのペール・エクリュカラーのコントラストカラーシャツ(クレリック・シャツ)、カラーとカフスのみ白
  • エメラルド・ブルーのカフリンクス
  • ラルフ・ローレンのダークブラウンのシルク・タイ、タン色の幾何学的な正方形と小さな花柄のドット、ウィンザーノットの結び目はディスコ・スタイル風
  • ホワイトリネンのハンカチーフ
  • ダークブラウンとホワイトのウィングチップ・ブルチャー

ロバート・レッドフォードという俳優の魅力は、ギャツビーの魅力と大変似たところがあります。ハリウッド映画に出演しても、ハリウッド人達とは群れないことを信条にしているレッドフォードは、英国のパインウッドスタジオで本作を撮影中も(現地の英国の映画人とは一切交流せずに)、休みごとに、ヒッチハイクで英国中あちこちを放浪したのでした。そして、ベリック・アポン・ツイードのパブでビールの大飲みコンテストで優勝したり、その後、パブでの大騒動で、ひと晩留置場に泊まったりと、奔放に休日を過ごすエキセントリックなところがありました。