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フィル・ダニエルズ/スティング2 『さらば青春の光』2(2ページ)

    作品名:さらば青春の光 Quadrophenia (1979)
    監督:フランク・ロッダム
    衣装:ジョイス・ストーンマン
    出演者:フィル・ダニエルズ/スティング/レズリー・アッシュ/マーク・ウィンゲット



    モッズVSロッカーズ

    モッズ・カットとは、フランス風に髪の毛を降ろし、決して整髪料を使用しない。

    イタリアン・スーツにモッズ・コートというアンバランスなバランス。

    一番左端に立つのは、ブレイク前夜のスティング。

    意気揚々とロッカーズとの乱闘に備えるジミー。

    恋人ステフのモッズ・ファッションもとてもタイムレスです。

    ステフのロングレザーコートが本当にクールです。

    モッズ・スタイル6 ジミー・クーパー
    • 細身のダークブラウンのスーツ、3つボタン、サイドベンツ、ノッチドラペル
    • 白のカッタウェイ・シャツ
    • ダークブラウンのニットタイ
    • クラークスのブラウンのデザートブーツ
    • モッズコート
    モッズ・スタイル7 ステフ
    • ロング・ブラック・レザーコート、スモール・カラー、二つのフロント・ポケット、4つボタン
    • ベージュ・カーディガン
    • ベージュのペンシルスカート
    • 白のハイヒールパンプス

    1964年4月にモッズとロッカーズの対立はピークに達します。ロッカーズとは、エルヴィス・プレスリーに代表されるロカビリー文化と、『乱暴者』(1953)のマーロン・ブランドに代表されるバイカー・ファッションを愛する集まりを指します。その特徴は、リーゼント・ヘアに、黒の革ジャンと革パンに身を包んでいます。物語の中盤から、モッズたちはブライトンに移動します。そして、ロッカーズとの乱闘に備えるのでした。この時のジミーのファッションこそ、本作中、最高のモッズスタイルでしょう。

    そして、そんなジミーの恋人ステフのレザーのロングコートとカーディガンにペンシルスカートの絶妙なアンバランスさも、とてもクールです。ちなみに当時、女性のモッズ・ファッションはアンドロジニーなショートカットに、男性用のトラウザーやシャツ(ときにボーイフレンドのもの)を好んで着用する一方で、当時の社会では許容できないほどのミニスカートも愛用し、そのギャップを楽しんでいました。


    ロンドン発祥のモッズ・カルチャーが英国全土を席巻した要因として、テレビの力があります。1963年8月9日からスタートした音楽番組「レディ・ステディ・ゴー!」(毎週金曜日の夕方放映)の影響は絶大で、特にザ・フーが出演し、その中でドラマーのキース・ムーンが着ている赤、白、青の同心円から成る英国空軍の国籍マークであるラウンデルが刺繍されたベン・シャーマンモッズ・ターゲット・シャツは、モッズ・カルチャーの代名詞となりました。

    1966年12月23日の当番組の放映終了は、モッズ・カルチャーの終焉を象徴する出来事でした。ちなみに本作の中でリーバイスを濡らし、父親に馬鹿にされながらジミーが鑑賞しているTV番組こそ、「レディ・ステディ・ゴー!」でした。



    強烈な個性を放つ!ブレイク前夜のスティング登場!

    スティング扮するモッズのカリスマ・エース。

    エースが登場した瞬間。全ては(モッズ・カルチャーという主題さえも)彼の存在感に喰われてしまいました。

    エースが乗るヴェスパの160GS(1962-64)はモッズのステイタス・スクーターだった。

    1人だけ、モッズとは何の関係もないスタイルで、モッズとして登場するスティング。

    ただただカッコいいとしか言いようがないエースだが・・・

    実は、ベルボーイだった。

    フィル・ダニエルズ、レズリー・アッシュ、スティング、1978年。

    モッズ・スタイル8 エース・フェイス
    • ブラックレザー・トレンチコート
    • タイトなスーツ、シャイニーグレー、3ボタン、ナローラペル
    • ホワイトシャツ
    • 黒のローファー
    • シャイニーグレータイ


    本作撮影時は、スティング(1951-)率いるバンド『ポリスは、まだブレイクしていませんでした。しかし、本作公開前の1979年4月に「ロクサーヌ」が全英12位のヒットとなり、9月には「孤独のメッセージ」が初めての全英No.1ヒットになり、大ブレイクを果たすことになったのでした。そういう意味においては、本作は、スターになる寸前に、ベルボーイを演じるスティングが見れる貴重な作品でもあるのです。



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