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【ディオール】ミス ディオール オードゥ トワレ(フランソワ・ドゥマシー)

クリスチャン・ディオール
©DIORBEAUTY
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ミス ディオール オードゥ トワレ

原名:Miss Dior Eau De Toilette
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2013年(販売終了)
対象性別:女性
価格:50ml/9,720円、100ml/15,120円

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あまり知られていない「幻のミス ディオール オードゥ トワレ」

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21世紀に入り、はじめて発売された「ミス ディオール」のオード・トワレ版です(正確には、2005年にクリスティーヌ・ナジェルによって調香された「ミス ディオール シェリー」が二回のリニューアルを経て、2012年に「ミス ディオール オードゥ パルファン」となった、その作品のオード・トワレ版)。この香りは2013年3月に発売されました。

ロマンティックでモダンなフレッシュ・フローラル・シプレーの香りは、ディオールの専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

2014年に「ミス ディオール」において「ミス ディオール ブルーミング ブーケ」という絶対王者が登場することになります。その一年前に発売されたのがこの香りです。

「ブルーミング ブーケ」の熱量の前に一瞬にして人々の記憶から消えてしまった、少し可哀想なこの香りは、陽気に、楽しげに、元気いっぱいに弾ける柑橘の香りからはじまります。

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甘い男性と衝突した衝撃!それがこの香りの物語の全て

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春の到来を予感させる、爽やかで明るいシャープなネロリに背中を押されるようにして、果汁を弾け飛ばす甘くてジューシーなブラッド・オレンジからこの香りははじまります。そこに、清らかでありながらも、苦味もしっかりと備わっているフレッシュなパチョリが加わってゆきます。

このブラッド・オレンジには、女性が理想とする男性の甘い姿が投影されています。私という存在が彼に笑顔と太陽をもたらすのよ!と言わんばかりに、ネロリが到来するのです。

さらにフルーツパチョリの魅力。それは、お転婆娘が、自制する心を教え込まれ、ふとした瞬間に、本能を爆発させるように甘くなり、と同時に甘さを抑えようとする苦みも現れるという、不思議な緊張感を肌の上で演出してくれるところにあるのです。

お転婆娘のような内面を抑えつけながら生きている自制心の効いた女性が、一丁目の角を曲がった時に、甘い男性と衝突した衝撃!それがこの香りの物語の全てです。

すぐに、ネロリの風に乗り、二種類のローズ(ターキッシュローズ、ブルガリアンローズ)がパチョリに温かく迎えられ、スパイシーかつアーシィーな華やかさの中に、気配りの出来る女性から醸し出される凛とした繊細さを漂わせてゆきます。

やがて訪れる温かいドライダウンの中に、冷たさと儚さを感じさせるのは、フレッシュなパチョリにビターオレンジの残香が、華やかな甘さと苦みをうっすらと、淡い水彩画のように浮き立たせているからなのです。

当時のディオールのレディースのクリエイティブ・ディレクター・ラフ・シモンズが1947年のディオールのファースト・コレクションから着想を得たドレスを着るキャンペーン・モデルは、ナタリー・ポートマンです。

キャンペーン・フィルムはソフィア・コッポラにより撮影され、キャンペーン・フォトは、ティム・ウォーカーにより撮影されました。

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香水データ

香水名:ミス ディオール オードゥ トワレ
原名:Miss Dior Eau De Toilette
種類:オード・トワレ
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2013年(販売終了)
対象性別:女性
価格:50ml/9,720円、100ml/15,120円


トップノート:ブラッド・オレンジ
ミドルノート:ターキッシュローズ、ブルガリアンローズ、チュニジア・ネロリ
ラストノート:インドネシア産パチョリ