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ラトリエ デ パルファム JR京都伊勢丹店【全国フレグランス×香水聖地巡礼ガイド2024】

関西・名古屋
©JR KYOTO ISETAN
関西・名古屋
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ラトリエ デ パルファム JR京都伊勢丹店

場所 京都・JR京都駅
住所 〒600-8555 京都府京都市下京区東塩小路町 2階
電話 075-606-5015

関西だけでなく全国のラトリエ デ パルファム(ブルーベル・ジャパン)の中で、最高のソムリエールがおられるのは、JR京都伊勢丹店(女性チーフの方)です。

取扱ブランドの商品知識だけでなく、それぞれの香りの変化をまるで物語のように魅力的に伝えて下さること(ストーリーテリング)が出来る。さらに他ブランドの香りについての知識、調香師及び香料に関する知識全てがずば抜けている方です。

そして、もうひとつ重要なのは、部下の販売員の皆様も、香水愛が深く、強いプロ意識を感じさせる人材が集まっているということです。この接客力と店舗内トレーニングこそが、今後あらゆるフレグランス販売代理店の各店舗で行っていくべきモデルケースになっていくことでしょう。

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全国「ラトリエ デ パルファム」の中でもトップオブトップの店舗

ペンハリガンメゾン フランシス クルジャンラルチザングタール、ボンドナンバーナイン、キリアンフレデリック マルなどラトリエ デ パルファムが取り扱いしているフレグランスは、とても魅力的なものが多いです。

しかし、ここ数年、店舗数の増加により、販売員のフレグランス接客力の能力差が深刻化しています。何よりも派遣社員とパートの急増により、ロクなトレーニングも行われず店頭で接客業務についているという実態があります(こういった現状は、フレグランス専門店として、お客様に対する背信行為であり、専門店として自分で首を絞めているようなものです)。

かつてブルーベル=ラトリエ デ パルファムが、日本でも最高の香水帝国として君臨していたのは、徹底したロープレ、挨拶・言葉遣い・所作・美しい日本語の徹底といった厳しいトレーニングが存在していたからでした。

厳しいトレーニングが行いにくいご時勢とはいえ、トレーニングを疎かにして良いはずはありません。香水販売においてトレーニングは命なのです!

現状のブルーベルは、都内の香水愛好家にとって「どうせブルーベルだから、香りの説明は期待できないでしょ」と考えられています(一部の若い販売員の方々がそのイメージを払拭しようと努力されています)。

さて、そんな中、京都において、四条河原町にある高島屋一店舗のみだったラトリエ デ パルファムが、JR京都伊勢丹が2020年にリニューアルされたタイミングで二店舗目を出店しました。そして、この機会に京都にはじめてペンハリガンのポートレート コレクションが古都上陸することになったのでした。

西日本でポートレートコレクションを取り扱っている店舗は、

  1. 大阪・梅田阪急2F
  2. 大阪・梅田メンズ館・地下1F
  3. 大阪高島屋
  4. 京都・伊勢丹
  5. 京都・高島屋
  6. 神戸大丸

この6店舗のみです。そして、このポートレート・コレクションの説明に最も長けたフレグランス販売員の方こそが、京都伊勢丹の女性チーフ様なのです。

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西日本初、メゾン クリヴェリ上陸。

西日本ではじめて京都伊勢丹が、メゾン クリヴェリを扱うことになりました。

この御方の素晴らしいところは、メゾン フランシス クルジャンパルル モア ドゥ パルファムグタールについての知識もパーフェクトであるだけでなく、ブルーベルで扱っているフレグランス以外の知識も驚異的であり(例:フレデリック マル、ゲランルイ ヴィトンジョー マローンディプティックなどなど)、調香師を含め香料についての豊富な知識により、夢のようなフレグランス共感体験を提供して頂けるところにあります。

更に、素晴らしいのはルシヤージュ京都様が京都伊勢丹でフレグランス・イベントをするようになったこともあり、相互交流を持たれるようになり、この店舗の販売員の皆様が驚異的にフレグランスの知識及び接客力を高めているところにあります。

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超一流のトレーナーでもある〝最高のソムリエール〟

今では形骸化しつつあるブルーベルの〝ソムリエール〟。その本来あるべき姿を示しておられるのがこのチーフ様です。お客様に対する接客力だけでなく、部下を育てていく能力の高さも兼ね備えておられます。

気になる香りがございましたらお出しいたします」とお客様に最初にお声がけするソムリエールが増えています。この一言だけを発して近くで黙っていることは、お客様の好みに応じて香りを一緒にお選びしていくソムリエールが果たすべき役割を果たしていないことになります。

彼女に育てられた販売員は、間違いなく一流のフレグランス・スペシャリストになっていくと言うほど、この店舗で働いておられる販売員の皆様は、何かが違うのです。以下その点について箇条書きにしてみます。

  1. 目の輝きが違う。挨拶が素敵!(一部ブルーベル店舗において、ここからダメな店舗があります。挨拶の出来ない人は、得てして、お客様を見て挨拶したりしなかったりする人が多いです)
  2. 香水好きであることが、接客した瞬間からお客様に伝わる
  3. 香りひとつひとつに対する知識が、香料の羅列ではなく、物語としてお伝えすることにつながっている
  4. 沈黙接客〟に甘んじることは無い。←ムエットに香りを吹きかけ、黙って隣に立ち、お客様に選択を促す接客ではない
  5. 取り扱いブランド以外の香りに対する探究心が強く、香りの文化に敬意を払っている
  6. 最後に、香りを作ってくださる調香師に対する敬意を皆様お持ち(一部『香りの匿名性』に拘るブランドの販売方法が矛盾しているのは、であるならブランド名まで隠さないとダメであり、ネット上で公開されている調香師の名を隠しているのは、ただその香りの世界観を説明するトレーニングを放棄しているだけのように思えます。香りを調香して下さった調香師=職人に対する敬意は、これからの時代、何よりも大切なことです)

この店舗の販売員の方々は、どの方々も本当にびっくりするほど一流なのです。

フレグランス販売員にとって、最も重要なことは、良い先生・同僚に恵まれ、尚且つフレグランスを愛する人々と一人でも多く知り合い、〝フレグランスについて高度に語り合う時間(アウトプット&ブラッシュアップする時間)〟をどれだけ作れるかということにあるのです。

何よりも、聖地と呼ばれる店舗に共通しているのは、初心者から上級者まで分け隔てなく接客することが出来る、人間的な温かさと、的確なフレグランスに対する知識を持つスペシャリストが存在するということです。

東京が拠点である私から皆様にあえて提言させていただきます。もし、関西に出張する予定があるならば、京都のこの聖地を巡礼してみてください。「香り選びはこんなにワクワクするものなんだ!」と実感していただける事でしょう。

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2024年、香水ブームが終焉し、本物が求められる時代となります。

コロナ期から2023年に起こった香水ブームは、価格の高騰や、ブランドの乱立により、2024年に終焉することでしょうう。ちなみに香水ブームは世界的な流れなので、インバウンド景気の恩恵を受けているブランドが、最も影響を受けていくはずです。

つまり、店舗さえ出していれば、売り上げが立つという神話は崩れ去り、これまでのフレグランス販売は、〝ゲームチェンジ〟していく流れとなります。それは、以下の〝五つのゲームチェンジャー〟が生み出した香水市場の変化からもたらされています。

  1. SNS・ウェブサイトを通して『ひとつひとつの香り』に対する想い(作り手、愛用者それぞれの想い)を知ることが出来る
  2. ルシヤージュ京都様による『香水接客革命』
  3. リベルタ様、日本香堂グループをはじめとする『ジャパンメイド』旋風
  4. カラリア様をはじめとするサブスク香水による、色々な香水を生活の中で楽しむ『香水愛好の一般化』
  5. サロンドパルファンの大盛況と、NOSE SHOP様の多店舗展開による『香水を楽しむ若者』と『ふたたび香水を愛する人』の増加

つまり、香水を愛するお客様は、香水疲れして離れていくか、もっともっと香水を愛するようになるか、どちらかに転んでいくことになるでしょう。

だからこそ、カイエデモードをはじめとする香水関連のサイトや本によって、自習している販売員とそうでない販売員の格差がすごい勢いで生まれてきているのです。この聖地ガイドをはじめとするクチコミ情報が、素晴らしい店舗に素晴らしいお客様を集め、駄目な店舗には、閑古鳥を集めるようになってきているのです。

フレグランス販売における、香水販売員に求められる〝本物志向〟は以下の六点です。

  1. 香りひとつひとつを大切にする精神
  2. 調香師に対する正確な知識
  3. ヴィンテージの香りに対する知識
  4. 自分が働いていないブランドのフレグランスに対する知識
  5. 香料に偏りすぎず、でも香料を程よく知るバランス感覚
  6. 美しい所作と美しい日本語の徹底

2015年くらいから2020年の間にかけ香水の接客力は急激に落ち、この六点を強化せずとも、フレグランス販売員はそれなりにやっていくことが出来ました。しかし、現在はお客様に対して、この六点がフォロー出来ていない販売員は、もう相手にされない時代になってきているのです。

何よりも駄目なこと、それはSNSにより、香水を愛する皆様の知識も高まっているのですが、そこに甘えた接客をすることです(ただムエットを渡し無言で隣に立つ謎の存在)。

後は、フレグランス販売員という職業が、給与的にも社会的に認められる仕事になっていく必要があります(現状香水販売職は薄給です。これをまず各社が変えていこうと考えないと日本の香水業界に明るい未来はありません)。

だからこそ、こういった環境に順応できない、社歴だけが無駄に長い「何も知らない」販売員は、初心に立ち返り、香水愛を蘇らせないと店舗の空気を悪くする存在になってしまうのです。

一方、京都伊勢丹店のように香水愛が強い販売員が多い店舗は、それぞれの販売員が、水を得た魚のように、その店舗の香りから香りへとしなやかに泳ぐことが出来、どんなお客様も魅了するようになるのです。

ラトリエ デ パルファム JR京都伊勢丹店は、まさにお客様を魅了するフレグランス販売が出来る店舗のひとつであり、東京のあらゆる店舗と比較しても頭一つ抜け出た存在なのです。

最近の京都伊勢丹のフレグランス関連の躍進を見ていると、間違いなくこの百貨店のコスメ・フレグランス担当者たちの能力と意識の高さが反映しているように思えます。