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梶芽衣子

【修羅雪姫】梶芽衣子様のキモノは女の戦闘服

梶芽衣子
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【修羅雪姫】

『週刊プレイボーイ』に1972年2/29号から1973年3/6号にかけて、全51回に分けて連載された小池一夫原作、上村一夫作画による、文明開化の明治時代の日本を舞台にした時代劇漫画を梶芽衣子様(1947-)主演で映画化したもの。

『野良猫ロック ワイルド・ジャンボ』(1970)などで日活時代の梶様を演出していた藤田敏八(代表作は『八月の濡れた砂』『もっとしなやかに もっとしたたかに』)が監督し、1973年12月1日に公開されました。

鹿島雪を演じる梶芽衣子様の着物がどれも素晴らしく、女優としての力量と見事な化学反応を生み出し、悲しい宿命を背負い生まれてきた役柄に説得力を与えています。『女囚701号/さそり』で人気の絶頂にあった梶様のもうひとつの当たり役となりました。そして、1974年には続編『修羅雪姫 怨み恋歌』が製作されました。

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あらすじ

明治X年。東京監獄八王子分監にて雪の降る中、女囚監房で生まれた娘・お雪。

最愛の夫と息子を四人の悪党に殺された女が、そのうちの一人に対しては復讐を遂げるも、逮捕され無期懲役を宣告されました。残る三人への復讐をわが子に託すため、盛りのついた牝犬のように看守や教誨室の坊主とまぐわい、妊娠し、お雪を産み、死んでいったのでした。

時は過ぎ、明治XX年。剣豪道海和尚の元で厳しい修行を過ごし、刺客になったお雪は、母の怨みを晴らすべくひとりひとり復讐の相手を追いつめ、修羅の道を歩いてゆくのでした。

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ファッション・シーンに与えた影響

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©小池一夫 上村一夫/小池書院

1973年12月に公開された『修羅雪姫』の梶芽衣子様のファッションは、『緋牡丹博徒』のお竜=藤純子様と双璧を成す〝キモノは女の戦闘服〟であることを教えてくれる〝和服を着たダークヒーロー〟となりました。この作品がファッション・シーンに与えた影響は以下の一点です。

  1. キモノは日本女性がいちばん美しく見える装いであることの再確認

この作品と『女囚701号/さそり』により70年代の怨念を一身に背負った梶芽衣子様は、「涙を捨て、心を捨て、女を捨てる」そんな決して笑わない〝和のクールビューティーの原型〟を生み出したのでした。

和服の女性が見せる笑顔に、ダイヤモンドの価値を与えることに成功した作品です。

作品データ

作品名:修羅雪姫 (1973)
監督:藤田敏八
衣装:記載なし
出演者:梶芽衣子/黒沢年雄/赤座美代子/仲谷昇