80年代ボンドガールのトップバッター
メリナ・ハブロック・ルック1 ホワイトパンツルック
- ホワイト・パンツスーツ、ブラウスのようなスリーブが特徴
- シルバーサンダル
- ダイアモンド・ピアス
キャロル・ブーケのオープニング・ファッションは、キャリア・ウーマン風のパンツスーツ姿です。復讐のヒロインとして登場する彼女のほとんど笑わない役柄にぴったりとマッチしたスタイルです。
80年代のボンドガールは、セクシーさではなく、女性の強さを体現したシンプル・ルックで現れたのでした。もはや、とぼけた助手のような役柄がボンドムービーで許されたおおらかな時代の終わりを、〝冷たく燃える瞳〟と称された彼女のその強い眼差しが教えてくれたのでした(個人的には、そんなおおらかな時代のボンドガール像も大好きでした)。
80年代にリバイバルしたサファリルック
メリナ・ハブロック・ルック2 サファリルック
- サファリジャケットとパンツ
- サファリキャップ、虫除けネット付き
クロスボウを片手に持つキャロル・ブーケの役柄は、後に『ハンガー・ゲーム』(2012)のジェニファー・ローレンスの役柄に多大なる影響を与えたのでした。
グッチのボストンバッグ
メリナ・ハブロック・ルック3 イエローワンピース
- イエローワンピース、サイドにくるみボタン
- グッチのボストンバッグ
実はこの作品は、ジェームズ・ボンドにリアル・アクションを要求しただけでなく、ボンドガールにもリアルを要求した作品でした。
だからこそ、両親を目の前で殺され復讐に燃えるギリシア人とフランス人のハーフ女性メリナ・ハブロックを演じるキャロル・ブーケは、ほとんどアクセサリーを身につけていないのです。それはまさに、復讐をしようとしている女性が、どんなにお洒落な女性であっても、アクセサリーなど身に着けるものか?ということなのです。