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【ジュリエット ハズ ア ガン】ミス チャーミング(フランシス・クルジャン)

その他のブランド
©Juliette Has A Gun
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ミス チャーミング

原名:Miss Charming
種類:オード・パルファム
ブランド:ジュリエット・ハズ・ア・ガン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2006年
対象性別:女性
価格:50ml/11,865円、100ml/16,170円

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少女のためのフランシス・クルジャン

©Juliette Has A Gun

フランスのファッションブランド、ニナ・リッチの創設者であるニナ・リッチ(1883-1970)を曾祖母に持ち、その息子でありニナ・リッチの名香「レールデュタン」をプロデュースしたロベール・リッチを祖父に持つロマーノ・リッチ(1978-)。

ロマーノは、4年間香水業界で学んだのち、フランシス・クルジャンを口説き落とし、2006年12月に、シェイクスピアが純粋無垢の象徴として描いたジュリエットがもし拳銃を手に取っていたならという「21世紀に拳銃と共に蘇ったジュリエット」をテーマに、ニッチ・フレグランスメゾン、ジュリエット・ハズ・ア・ガンを創立しました。

そして「ロックがロマンスに出会った時に何が生まれる?」をコンセプトに、はじめの2作品のうちのひとつとして発売されたのが「ミス チャーミング」でした(共に発売されたのは「レディー ヴェンジェンス」)。

〝処女の魔女の香り〟と銘打たれたこの香りは、清く正しく美しいストロベリーと甘えん坊な砂糖漬けローズが調和した、都会の女学生に似合いそうなフレグランスです。

この香りを身に纏った女学生は、『セーラー服と機関銃』もしくは『バトル・ロワイヤル』になるのではないでしょうか。どこまでも魅力的な10代から20代前半の香りで、フレグランス・メゾンの香りとしては珍しい若年層の香りとなります。まさに「少女のためのフランシス・クルジャン」です。

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最も危険な処女の香り=復讐を知る寸前のライチローズの香り。

処女の魔女の香り。従順で挑発的、エレガントで官能的。一見、この女性はむしろ無邪気に見える。しかし、直感を信じてはいけない。彼女がバラなら、棘があることを忘れてはいけない。純真さと明晰さを兼ね備えた香り。

公式ホームページ

同じ年にインダルト パリより発売された「マナカラ」の姉妹と言っても過言ではないこの香りは、スプレーの一吹きと同時に、宝石を散りばめたようにきらきら輝くフレッシュなローズからはじまります。

すぐにシャーベットのようなライチとストロベリーが舞い込んで、ローズの花びらの表面を埋め尽くしてゆきます。そして素肌の体温で温められたシャーベットは溶けてゆき、ローズとひとまとめになり、明るく軽快な、若さの旋律を作り出してゆくのです。

温かいフルーティローズというよりも、冷たいフルーティローズ=ローズウォーターであるのが、この香りの特徴です。やがて、ホワイトムスクが注ぎ込まれ、甘やかなパウダリーローズとほんのり苦いパチョリの余韻に包まれてゆきます。

裏切られた経験がまだない最も危険な処女の香り。それは、復讐を知る前のピュアなライチローズの香りと言えます。ほのかに感じる棘の予兆が、癖になる香りです。

タニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「「ジュリエットに鉄砲」という衝撃的なブランド名からはもっと危険な香りを期待していたけれど、さにあらず。現代的なグリーンローズのトイプードル版といった可愛いらしい香り。「ミス ディオール シェリー」や「シティ グラム」の従姉妹。驚くほどよくできたドライダウンがかぐわしい」と3つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ミス チャーミング
原名:Miss Charming
種類:オード・パルファム
ブランド:ジュリエット・ハズ・ア・ガン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2006年
対象性別:女性
価格:50ml/11,865円、100ml/16,170円


トップノート:モロッコ産ローズ
ミドルノート:ワイルドベリー、ストロベリー、ライチ
ラストノート:ホワイトムスク