レオパルド柄のマリリン・モンロー
マリリンはカメラの前に立っていると心が乱れてしまうのです。自分が変に見えないか?ちゃんと演技ができるだろうか?と考えて、ひどく恐れて、トレーラーから一歩も出れなくなるのです。極端な舞台恐怖症でした。すばらしい才能があったのに、どうしても女優としての自分に自信が持てなかった。ついに自分を信じることが出来なかったのです。
マージョリー・プレッチャー(衣裳担当アシスタント)
マリリン・モンローという存在の恐ろしさは、絶えず重圧に押しつぶされそうになりながらも、ドラッグや男性関係に逃げながらも、憑かれたようにハリウッド・シンボルとしての女優としてのマリリン・モンローの限界を目指そうとした点にあります。
要領よく、女優以外の仕事をこなしてミリオンダラーになろうという考えが微塵もなかった所に、マリリンの真骨頂はあるのでした。
どんなに美しくても、女優としての成長を望まず、困難な役柄に挑戦しない女優から放たれる空気は、美人がその美貌で飯を食っているだけの浅ましさしか生み出しません。マリリン・モンローが、〝永遠のアイコン〟となった理由は、若くして死んだこと以上に、彼女は、その美しさの上に胡坐をかかずに、何よりも女優としての成長を望み、ボロボロになりながらも突き進んだところにあるのです。
最強キャラ=御曹司ガス=トミー・ヌーナン
マリリン・モンロー・ルック2 レオパルド・ルック
- レオパルド柄のマフ
- ベージュの手袋
- レオパルド柄のケープ
- ダイヤモンドのスターブローチ
- ダイヤモンド・イヤリング
- 金のネックレス
- 黒のベレー帽、フェザーつき
- ネイビーのデイドレス、7分丈
- 黒のハイヒールパンプス
「こんな彼氏が欲しい!」と思わせる御曹司ガスを演じたトミー・ヌーナン(1921-1968)がマリリン・モンローとのキス・シーンを撮ったあとで、「掃除機に吸い込まれるみたいなキスだよ」と自慢げに吹聴していたのをマリリンは聞いてしまいます。そして、撮影現場で彼女は泣き出してしまい収拾がつかなくなりました。
その現場にいたジェーン・ラッセルは回想します。「彼女は、ほんとうに傷ついたのよ。そして、ある日、私にこう言ったの〝どうしてみんな、あんなに残酷になれるのかしら。どんな残酷なことをしても、まるで平気な顔をしている人たちばかり〟」。マリリンは、感受性の豊かな女性でした。しかし、トミー・ヌーナンとの関係がどうであれ、彼こそが、マリリンの女優人生の中のベスト・パートナーだったのです。