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マリリン・モンロー

マリリン・モンロー6 『ショウほど素敵な商売はない』2(3ページ)

マリリン・モンロー
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作品データ

作品名:ショウほど素敵な商売はない There’s No Business Like Show Business (1954)
監督:ウォルター・ラング
衣装:ウィリアム・トラヴィーラ/チャールズ・ルメイアー
出演者:エセル・マーマン/マリリン・モンロー/ミッツィ・ゲイナー/ドナルド・オコーナー/ダン・デイリー

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マリリン・モンローのシークレット・ドレス

陽の目をみなかったが、このドレスはマリリン・モンローの魅力を見事に引き出しているドレスです。

胸元にあしらわれた大量のフェザーが斬新です。

共演のドナルド・オコナーと肩を組むマリリン・モンロー。

夫の次に魅力的な人と、マリリンに言わせた『デジレ』でナポレオンを演じるマーロン・ブランド

ワードローブ・テスト。

マリリン・モンロー・ルック5  フローラルドレス
  • 白地にショッキング・ピンクのフェザーがついたフローラルドレス
  • 白のケープ
  • ハイヒールサンダル
  • ピンクのサンゴのイヤリング

1950年にマリリン・モンローは、20世紀フォックスでコスチュームを試着するために、フィッティング・ルームを借りることが出来るかトラヴィーラを訪ねました。黒の水着姿のマリリンが、フィッティング・ルームのドアを開けた途端に、トラヴィーラの目の前で、水着のストラップが落ち胸が剥き出しになりました。その時のことを回想してトラヴィーラは言います。「もちろん、マリリンはわざとそうしたのさ」と。これが彼女の処世術でした。丁度この前年にトラヴィーラは、アカデミー衣装デザイン賞(カラー部門)を『ドン・ファンの冒険』で受賞していたのでした。

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豪華な3人が共演する『レイジー』と〝スローの美学〟

マリリン、ミッツィ・ゲイナー、ドナルド・オコナー。

マリリンだからこそ絵になる稽古着姿。

同年の『麗しのサブリナ』のオードリー・ヘプバーンのサブリナ・パンツ・ルックに似たムードがあります。

マリリン・モンロー・ルック6  稽古着
  • ブラックダンスウェア、7分丈のパンツ
  • グリーンのサッシュベルト
  • 黒のミュール
  • バングル
  • ゴールド・フープイヤリング

あの目で見つめられると、男は自分が魅力的なのだと思えてくる。マリリンは男に、俺こそ彼女にとってすべてなんだ!と思わせる才能をもっていました。

ウィリアム・トラヴィーラ

マリリンが衣装に何かを与えるとき、男の心にも何かを与ることになる。

ウィリアム・トラヴィーラ

この『レイジー』シーンにこそ、シンプルな衣装だからこそ、ストレートに伝わるマリリンの魅力があります。そこには、まるで対比するかのようにメリハリ良く踊るミッツィ・ゲイナーとドナルド・オコナーが奇跡的なまでに素晴らしい存在感を示しており、並みの女優ならば、絶対的に喰われてしまうほどの爆発力を持っています。

しかし、マリリンは、静を以って動を制するが如く、ゆっくりとした動作で魅せてくれるのです。この一連の振り付けの中にこそ、マリリンの魅力の真髄があるのです。その姿勢の優雅さと、どこかほんわかとした抜けたムードで、世界を包み込んでしまうスロームード。マリリン・モンローという女優には、スピード感とは対極に位置するスローリズムを支配した独特なリズム感があることを示してくれます。それこそが、彼女が、ただのセックス・シンボルとは、全くレベルの違う〝永遠のスタイル・アイコン〟になり得た秘密が隠されているのです。

スピード感たっぷりにセクシーさを誇示するのではなく、スローなリズムで、男性も女性も包み込んでしまうこと、つまりは、マリリン・モンローの魅力とは、実に綿密に計算された〝スローの美学〟なのです。