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【カルティエ】レ ゼピュール ドゥ パルファンの全て

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レ ゼピュール ドゥ パルファン

Les Epures de Parfum ハイジュエリー・ブランドカルティエのフレグランスが、2020年11月12日に日本初上陸を果たすことになりました。四種類の香りからなる「レ ゼピュール ドゥ パルファン(香水のスケッチ集)」は、カルティエの専属調香師マチルド・ローランにより調香されました。

この香りのコンセプトは、「生きた自然のハイジュエリー」です。

一方、もうひとつ明確な目的の下で生み出されたコレクションです。その目的とは、2013年7月からカルティエのフレグランス部門の最高責任者であるレア・ヴィニャル・ケネディの宿願であるアジア市場進出です。つまりこのコレクションはカルティエ版「アクア アレゴリア」なのです。

ゴールドとシルバーしか使われていなかった時代に、ルイ・カルティエは、プラチナの秘められた可能性を見抜き、世界で初めてのプラチナ・ジュエリーを制作しました。

そして、プラチナの特性を生かし考案された「ガーランド・スタイル」によってカルティエのダイヤモンドは、さらなる輝きを手にし、光をパートナーにすることになったのでした。

カルティエの香りとは、〝光の香り〟なのです。

マチルド・ローラン

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マチルド・ローランの逆襲

マチルド・ローラン ©Cartier

マチルド・ローラン ©Cartier

数年前から、私の直感が、自然への回帰へと私を駆り立ててゆきました。それが、このコレクションの背景にある考えです。今日では、香水は抽象化され、極端な力強さや永久的な誘惑のアイデアに惑わされています。私は、このような誇張された濃度から離れ、基本に立ち返り、〝永遠に色褪せない〟シンプルさに立ち戻りたいと考えてきました。

これは、香水をつけない人たちや、香水をつけなくなった人たちのことを考えて生み出したコレクションです。

マチルド・ローラン

私のパフューマーとしての哲学はただひとつです。それはクラシック音楽や絵画、彫刻といった芸術と同じように、香りにも性別は存在しないということです。

マチルド・ローラン

1981年にブランド初のフレグランス「マスト ドゥ カルティエ」を発表したカルティエは、2005年にカルティエ初の専属調香師としてマチルド・ローランを起用しました。彼女は、1994年から2005年まで11年間ゲランで働いていた調香師でした(伝説の香り「アトラプ クール」を調香した人)。

2019年の春、マチルドとレア・ヴィニャル・ケネディはひとつの決断をしました。それは、中国をはじめとするアジア市場を取り込んでいくために、軽めのシトラス&フローラルの香りのコレクションを創造するということでした。

ちなみに、マチルド・ローランはゲラン時代に、今もなお根強い人気を誇る二つの『アクア・アレゴリア』シリーズの香りを調香していました。「パンプルリューヌ」と「ハーバ フレスカ」です。

まさに今回のコレクションは、マチルドの得意分野の香りを生み出せる最高の機会でした。そして、そんな彼女が選んだ香りが、マグノリア、ミュゲ、キンカンでした。かくして、ここにマチルド・ローランのアジア市場に対する逆襲が開始したのでした。

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エドワード・ホッパーの絵画的な体験

Room in New York, 1932

Nighthawks, 1942

Sunlight in a Cafeteria, 1958

私は自分の創造するフレグランスに対して、常に何か新しいものを求めています。このコレクションでは、超現実的な香りを体験することになるのだけれど同時に、それは今までに経験したことのないエドワード・ホッパーの絵画的な体験でもある。超現実的でありながら絵画であり、現実ではない。

マチルド・ローラン

20世紀のアメリカの新写実主義の画家エドワード・ホッパー(1882-1967)は、見慣れた都市や郊外のありのままの風景から、もっと偉大なものを見出しました。

単純化された構図と色彩、大胆な明度対比で描き、静けさと孤独な雰囲気を漂わせることにより、映画のワンシーンのような独特な世界観を生み出すことに成功しました。

そのホッパーの作品が伝えている感覚を、マチルド・ローランは、このコレクションで香水に投影しようと試みたのでした。

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ボトル・デザインについて

©Cartier

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1926年にジェームス・ド・ロスチャイルド男爵がラクスバラ公爵夫人へのクリスマス・プレゼントとしてカルティエに作らせた花瓶をモチーフにしたボトルデザインが、このコレクションのボトルデザインのモチーフとなっています。

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ディスカバリー・セット

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三種類の香りが、それぞれ15mlのミニボトルに収められたディスカバリー・セットも25,575円で発売されているのですが、75mlを一本購入するよりも、こちらの方がコスパがいいかもしれません。

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レ ゼピュール ドゥ パルファン全4作

2020年


ピュール キンカン

ピュール マニョリア

ピュール ミュゲ

2021年


ピュール ローズ