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【カルティエ】ルール ヴェルチューズ(マチルド・ローラン)

カルティエ
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ルール ヴェルチューズ

原名:L’Heure Vertueuse III
種類:オード・トワレ
ブランド:カルティエ
調香師:マチルド・ローラン
発表年:2012年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml /39,435円
公式ホームページ:カルティエ

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13まで数字が存在する〝香りの時計盤〟の『3』の香り

2009年のマチルド・ローラン様 ©Cartier

私はハーブを奇跡の植物と呼ぶ。その魅惑的な匂いを全身で受け止めながら、魔法の庭を散歩する時間。フレッシュで優しいラベンダーやヨモギなどのグリーンノートのアロマティックな愛撫の、ユニークなひととき。それは摘みたての恋のように新鮮です。

2012年発売当時マチルドがこの香りにあてた言葉。

ハイジュエリー・ブランド、カルティエが、2009年からスタートしたブランド初のラグジュアリー・コレクション「レ ズール ドゥ パルファン〝香水の時間〟」は、通常の12までではなく、13まで数字が存在する〝香りの時計盤〟です。

13の親密な香りを表現する13の時間。それはかつて経験したことがある感情への道しるべのように全感覚に広がる〝香りのアート〟のコレクションとして、2012年に10番目に発売されたのが「ルール ヴェルチューズ」です。

〝ルール ヴェルチューズ=貞淑の時間〟は、数字の〝3〟が振り当てられている香りです。エメラルドの伝説のように、天然のハーブたちの歓喜の滴が素肌の上に落ちていくように、全身がフレッシュで魅惑のグリーンに満たされていく〝緑の瞳〟の香りは、カルティエの専属調香師マチルド・ローランにより調香されました。

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地中海に浮かぶコルシカ島の〝マキ〟の香り

©Cartier

私の家族は元々はコルシカ人です。少女時代に、毎年、ヴェナコに住む祖父母・従兄弟ら大家族と共に、2ヵ月半バカンスを過ごしました。そこにはテレビはありませんでした。

美しいコルシカ島のマキ。5歳の時、はじめてコルシカ島に上陸した瞬間に、水、ハーブ、野の花の匂いに心が奪われたことを今でも忘れません。この香りを創作するきっかけとなったのは、この「嗅覚による平手打ち」でした。

マチルド・ローラン

ナポレオン・ボナパルト生誕の地であり〝Ile de Beauté=美の島〟と呼ばれる、地中海に浮かぶコルシカ島のマキ(Maquis=島特有の灌木密生地帯で育つ植物)を〝見えない宝石〟にしたこの香りの素敵なところは、ワインや蜂蜜、ハーブをふんだんに使用したチーズやハムの匂いまでも捉えようとしているところにあります。

そんな〝香りで生み出す地中海の宝石〟は、天然の石をハイジュエリーに磨き上げていくように、ラベンダーを中心に、ローズマリー、タイム、マジョラム、ヒソップといった天然のハーブを、あなたの素肌によって〝見えないジュエリー〟に磨き上げてゆきます。

真に〝錬金術師の庭〟とでも呼びたくなる、フレッシュなハーブに潜む〝毒と薬〟に翻弄されるように、素肌が飼いならされていく感覚が広がってゆくこの香りは、スプレーから噴出される〝緑の妖精〟のような、うっとり心に染み入る摘み立てのハーブのカクテルからはじまります。

新鮮さと優しさと懐かしさが心を浄化してゆく〝緑の光線〟に包まれ、全身がエメラルドのように磨き上げられラグジュアリー感に満たされていくようです。

そして、のどの渇きを癒すようなアブサンが、ハーブたちをさらに生き生きと蘇らせていくのです。やがて、白い粉雪のようなパウダリーなアーモンドと蜂蜜が、〝緑の妖精〟たちを素肌の上に導いてゆき、滑らかに引き伸ばしてゆくのです。

最後までムスクが到来することなく、どこまでもピュアに、まるで色々なハーブが育つ、早朝の草原の緑の絨毯の上を、裸足で駆け抜けていくようです。

クラッシュされた緑の楽園の輝きを深呼吸して吸い込んでいくように、マチルド・ローランが妥協することなく究極のグリーンを目指した香りです。そう、天国にいちばん近い緑の香りなのです。

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香水データ

香水名:ルール ヴェルチューズ
原名:L’Heure Vertueuse III
種類:オード・トワレ
ブランド:カルティエ
調香師:マチルド・ローラン
発表年:2012年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml /39,435円
公式ホームページ:カルティエ


シングルノート:アブサン、バーベナ、ラベンダー、タイム、マジョラム、ヒソップ、ローズマリー、アーモンド