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『花と嵐とギャング』1 日本の美14(3ページ)

高倉健
高倉健
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ディオール風Yライン・スーツを着る女




クリスチャン・ディオール風のYライン・スーツにエンゼルフィッシュのブローチで颯爽と決める佐和。高倉健と連れ立って歩いても違和感のないスカートスーツのきこなしがあればこそ、和装から洋装へと転換していくモダンジャズも絶妙の冴えを見せることが出来たのです。

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後の映画で、ほとんどスーツを着なくなる高倉健




パナマ帽に、モードスーツ・スタイルのスマイリー健。ダブルカフスのストライプの白シャツに、黒のシルクタイにカラーピンを付けている健さんのその姿はスタイリッシュそのものです。

それは後年、オシャレな感じでスーツを着る役柄を演じなかった高倉健にとって貴重なものであり、東映ギャング映画時代のスーツのスタイリングは、現在にも適応されるダンディズムの教科書的な要素に満ち溢れています。

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江原真二郎と曾根晴美

このシーンの生意気な子役が実に素晴らしい。

お互いが殺し合いたがっている楽隊とウイスパーのスーツが、面白いです。楽隊(江原真二郎)のスーツはストライプのノッチドラペルであり、ベストは白のシルクです。一方、ウイスパー(曾根晴美)のスーツは、ウインドペンのピークドラペルの3ピースです。

事あるごとに、お互いに殺し合う機会を求め、殺し合いをする割には悲壮感が一切漂わないことこそが、〝愛すべきバカたち〟を描かせれば右に出るもののいない石井輝男の真骨頂なのです。