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【ブルガリ】ガイアン(ジャック・キャヴァリエ)

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ガイアン

原名:Gyan
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2016年
対象性別:男性
価格:100ml/55,330円
公式ホームページ:ブルガリ

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カシミール産のブルーサファイアの香り

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私が今まで調香してきたメンズ・フレグランスとこのメンズ・コレクションの香りの違いは、かつてないほどに天然原料をたっぷり使用しているところにあります。だから、よりシンプルな調香なのです。 より直感的な官能性や男らしさを表現し、洗練されたものとなっています。

ジャック・キャヴァリエ

2016年に、ブルガリのハイパフューマリーコレクション「レ ジェンメ」にメンズコレクションが誕生しました。その6作品のうちのひとつが「ガイアン」です。日本では2017年3月1日(水)からブルガリ銀座タワーと大阪ヒルトンプラザ店で限定発売され、2023年に再び先ほどの二店舗に、新宿伊勢丹フレグランスコーナーも加え、再販されています。

「ガイアン」とは、サンスクリット語で〝神の叡智〟を意味します。カシミール産の滑らかなブルーサファイアをイメージしたオリエンタル・ウッディの香りは、ジャック・キャヴァリエにより調香されました。

ヨーロッパ人として、はじめてヒマラヤに到達したアレキサンダー大王(紀元前356-323)に捧げた、限界を突き破ろうとする男たちへの香りの挽歌です。

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ブルーサファイアとダイアナ元妃とキャサリン妃

ダイアナ元妃

キャサリン妃

1981年にチャールズ皇太子がダイアナ元妃に贈った婚約指輪は、14粒のソリティア・ダイヤモンドに囲まれた12カラットのガラードのブルーセイロンサファイアでした。のちに(2010年)この母親の形見を、ウィリアム王子がキャサリン妃に贈ることになります。

サファイアは、忠誠心、誠実、慈愛、気高さを象徴する石であり、古代ギリシャやローマ、さらには中世ヨーロッパにおいて、王族や聖職者のローブを飾ってきました。

カシミール産ブルーサファイアをイメージしたこの香りが、想起する主人公は、雪に覆われた壮大なヒマラヤ山脈に到達したアレキサンダー大王であり、英雄精神とひたする自分の野望に忠実な心が香りに投影されています。

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不可能を可能にする〝世界でいちばん天国に近いブルーの香り〟

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香りの流れをイメージした3枚のビジュアル ©BVLGARI

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そんな「ガイアン」は、決して明かされることのない柑橘(ベルガモットとオレンジがブレンドされたような)の華々しいファンファーレからはじまります。

すぐに未開の地を思わせる猛々しいパチョリの野性の甘さと、夜の星明りに照らされすべてを魅了するジャスミン・サンバックの危険な甘さが広がってゆきます。そして〝神聖なるサファイアの光=フランキンセンス〟が注ぎ込まれ、滑らかに溶け合い、三位一体となり、幻想的な無限の豊かさで酔わせるような香りに包まれてゆきます。

特筆すべきは、香料としては記載されていないのですが、〝神の手〟を思わせるウード・アコードが明らかに使用されている点です。このウードが、三位一体となった香りを、神の領域にまで高めて行くのです。

神秘的な甘さが、勇気と洗練と試練を与えてくれ、それと同じくらいスモーキーなそよ風が、優しく心を癒す〝勇気の輝き〟それはまさに心の中に宿るブルーサファイアの香りです。

ガイアンとは、神の領域に片足を踏み入れる瞬間の香りです。それは、不可能とも思える至高の愛を目指して、苦難に満ちた道程をたどる果てに到達する〝世界でいちばん天国に近いブルーの香り〟です。真夜中に咲き誇る花々と雪に覆われたヒマラヤの大地の白さが、サファイアブルーの夜空の星々より煌めかせる、心を奪うほど美しいブルーに香り満ちるのです。

アムアージュの香りが好きな人にとって、好敵手になりえる香りです。

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香水データ

香水名:ガイアン
原名:Gyan
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:2016年
対象性別:男性
価格:100ml/55,330円
公式ホームページ:ブルガリ


シングルノート:ジャスミンサンバック、パチョリ、フランキンセンス