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【ペンハリガン】コルヌビア(ナタリー・ローソン)

ペンハリガン
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コルヌビア

原名:Cornubia
種類:オード・トワレ
ブランド:ペンハリガン
調香師:ナタリー・ローソン
発表年:1991年
対象性別:女性
価格:不明

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アマレットをふりかけられ、酔わされたオレンジ・ブロッサム

ペンザンスにあるセント・マイケルズ・マウント

1950年代から70年代にかけてゆっくりと衰退の道を歩んでいたペンハリガンを復活させたのは、「ハマンブーケ」を愛する有名なイタリア人映画監督兼オペラ演出家であるフランコ・ゼフィレッリでした。彼は1975年に、ペンハリガンを買収し、シーラ・ピクルスをクリエイティブ・ディレクターとして、ブランドの再興を託したのでした。

そして、彼女は、まず最初にコヴェント・ガーデンに店舗をオープンし、ボトルキャップが四角に変更されていたのを、ウィリアム・ペンハリガンがデザインしたオリジナルの「ハマンブーケ」のボトルと同じようにラウンド・ストッパーと大きなリボンに戻しました。

1975年から1998年までシーラは、ペンハリガンの責任者として、ウィリアム・ペンハリガンとウォルター・ペンハリガンが調香したレシピを徹底的に分析し、新たに調香師を雇い、現代風に復刻させていったのでした。

そのうちのひとつがナタリー・ローソンにより調香され1991年に発売された「コルヌビア」です。1910年に発売されていた「コルヌビアン ブーケ」のレシピを現在に蘇らせた香りです。

〝コルヌビア〟とは古典ラテン語で〝コーンウォール〟の意味です。さらに〝cornucopia=horn of plenty=繁栄を表す穀物〟の意味もあり、それは至福と贅沢の人生の象徴を示唆しています。

コーンウォールとは、イングランドの南西部の端の端(ランズ・エンド岬が有名)に位置する6つのケルト地域のうちの1つです。かの地は、地形的にイングランドから孤立していたため(ロンドンまで電車で6~7時間かかる)、古代から独立した文化圏を形成していました。

日本で形容するところの能登金剛や東尋坊のようなリアス式海岸が拡がっています。アーサー王伝説誕生の地としても有名であり、この伝説に触発され13世紀に建造されたティンタジェル城があります。

ペンハリガンの創立者ウィリアム・ペンハリガン(1837-1901)は、このコーンウォールのペンザンスという港町に生まれました(60年代の伝説のファッションモデル ジーン・シュリンプトンの隠遁地でもある)。そして、1861年にこの町で理髪師として働きはじめます。

1869年にロンドンに引越しして、1870年に「ペンハリガン」を創立することになるのですが、この香りは、そんなウィリアム覚醒前夜の創世記の香りとも言えます。

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ポートレート・コレクションとして、是非復刻して頂きたい香り


ヘリオトロープが主役の甘美なフローラルブーケであるオリジナルの「コルヌビア」は、同じくヘリオトロープが主役のゲランの「ルール ブルー」の2年前に発売されました。しかし、同じヘリオトロープが主役であっても、両者はまったく違う香りでした。

「ルール ブルー」が芸術的な普遍性を持つ香りである一方、「コルヌビア」はエドワード朝(1901-1910)的な、威風堂々とした華やかな淑女の香りでした。

煮詰められたアンバーで熟成され、砂糖漬けされた煌くマンダリン・オレンジに、生命を与えるように、生き生きと開花してゆくオレンジ・フラワー(ネロリ)とフリージアが甘く包み込んでいくようにしてこの香りははじまります。

すぐに、チェリーアーモンドのように香ばしいヘリオトロープを中心に、ジャスミンとオレンジ・ブロッサムが加わり、ふんわりとパウダリーな花の蜜とアマレットがメランコリーに注ぎ込まれてゆきます。

やがて、オレンジフラワーとヘリオトロープの妖艶さに心酔わされる中、ウッディなバニラが広がり、クリーミーかつアンティークな温かな甘い余韻に満たされてゆくのです。

甘やかなオレンジ・ブロッサムに降り注ぐアマレットに、全身が滑らかに浸されていくような、華やかさとクラシカルな気品が見事に調和した香りです。

今だとポートレート・コレクションに属する香りだと思います。さしずめ夏目漱石の『三四郎』に出てくる美禰子のような日本女性の初登場の香りになるのではないでしょうか。〝キツネ〟のボトルキャップとともに…

八千草薫様が美禰子を演じた映画『三四郎』(1955)

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香水データ

香水名:コルヌビア
原名:Cornubia
種類:オード・トワレ
ブランド:ペンハリガン
調香師:ナタリー・ローソン
発表年:1991年(廃盤)
対象性別:女性
価格:不明


トップノート:マンダリン・オレンジ、フリージア、ネロリ
ミドルノート:オレンジ・ブロッサム、ジャスミン、ヘリオトロープ
ラストノート:アンバー、ムスク、ウッディノート、バニラ

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