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【ペンハリガン】バイオリア(マイク・パロット)

ペンハリガン
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ペンハリガン
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バイオリア

原名:Bayolea
種類:オード・トワレ
ブランド:ペンハリガン
調香師:マイク・パロット
発表年:2014年
対象性別:男性
価格:50ml/15,000円、100ml/20,000円

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2015年春夏ロンドン・メンズコレクションの公式フレグランス

2015年春夏ロンドン・メンズコレクション

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ペンハリガンは2014年6月に開催された、2015年春夏ロンドン・メンズコレクションの公式フレグランスとして「バイオリア」を作成しました。

それは1870年にブランド創始者ウィリアム・ペンハリガンが自身の理髪店で展開していた香りを、現代風に再現したアロマティックな香りです。CPLアロマ社のマイク・パロットにより調香されました。この香りは、3日間すべてのブランドのランウェイで使用され、その後で一般に限定発売されました。

2014-2015年秋冬ロンドン・メンズコレクションの公式フレグランスとして2014年1月に「ブレナム ブーケ」が選ばれたことに引き続きのペンハリガンのコレクション参戦となりました。

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非の打ちどころがないほどの男の〝見目麗しさ〟を生み出す香り

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ペンハリガンを語るにあたって外せない〝高級理髪店〟の香りを、モダンに解釈したこの香りは、太陽に愛されるイギリス紳士のような健康的なレモングラスの〝歓喜の声〟からはじまります。

すぐにマンダリン・オレンジ、タンジェリンの爽快感と、カルダモンとブラックペッパーの鼻腔を擽るほどのスパイシーさが加わります。最初は、情熱的というよりも、激情的です。心が沸き躍るというよりも、戦慄が走るはじまりです。

しかし、その後にやって来るネロリ、ラベンダー、クラリセージのアロマティックなブレンドが、うっとりするようなシェービングクリームの愛撫へと香り全体を導いてゆくのです。そしてビターなモスとパチョリのシプレのアクセントも溶け込んでゆきます。

男性が香りに求めるひとつの要素。それは、珍しいものが好きな人であっても、昔ながらの安心感を求めるということ。この香りは、そんな男心を捉えて離さない香りです。

やがて、円やかなシダーとサンダルウッドのウッディな温かさが拭き取られたシェービングクリームの余韻とひとまとめになりながら、ムスクとアンバーグリスが〝麗しい男が誕生する瞬間を祝福する〟ように広がってゆくのです。

まさに非の打ちどころがないほど身だしなみの整った清潔感とエレガンスと威厳を与えてくれます。

この香りは、シトラスとコケと石鹸=「理髪店のような香り」というネガティブな香りに対する表現を、覆すほどに、とことんまでダンディズムに満ちた「理髪店の香り」を追求した香りです。通常はレモンを使用するトップノートに、レモングラスを持ってきている所がユニークです。

このレモングラスとグリーン・カルダモンが共鳴し合い、ラベンダーのハーバルな香りへと移行していく流れが圧巻です。それは、その裏で、ブラック・ペッパーとネロリが、暴走しがちなラベンダーのストッパーの役割を果たし、ラベンダーの一番良いハーバル領域を引き出しているのです。

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香水データ

香水名:バイオリア
原名:Bayolea
種類:オード・トワレ
ブランド:ペンハリガン
調香師:マイク・パロット
発表年:2014年
対象性別:男性
価格:50ml/15,000円、100ml/20,000円


トップノート:マンダリン・オレンジ、タンジェリン、レモングラス
ミドルノート:カルダモン、ブラックペッパー、ネロリ、ラベンダー
ラストノート:シダー、サンダルウッド、ムスク、モス、パチョリ、アンバー