シャネル

チャンス オー タンドゥル (ジャック・ポルジュ)

    香水名:チャンス オー タンドゥル Chance Eau Tendre オード・トワレ
    ブランド:シャネル
    調香師:ジャック・ポルジュ
    発表年:2010年4月
    対象性別:女性
    価格:35ml/7,000円、50ml/9,000円、100ml/14,000円、150ml/16,200円
    公式ホームページ:シャネル



    500枚以上撮影され生み出されたビジュアル・イメージ。








    トップノート:グレープフルーツ、マルメロ
    ミドルノート:ジャスミン、ヒヤシンス
    ラストノート:ホワイトムスク、アイリス、ヴァージニア・シダー、アンバー

    今こそ、シャネルの香水の販路を広げる〝チャンス〟!

    香水をつけぬ女に未来などない。

    ポール・ヴァレリー

    2003年に「チャンス」シリーズが発売され、その第三弾として、2010年に発売されたフレグランス「チャンス オー タンドゥル」。フローラル・フルーティーの香り。「タンドゥル」とは、フランス語で「優しい」「柔らかい」という意味です。

    トップノートに、マーマレード・ジャムの元祖マルメロという珍しい果実が使用されています。まさに香りのシンフォニーと呼ぶに相応しい〝不意に回りめぐる様々なフローラルとフルーティな香り〟。チャンス・シリーズの中で日本で最も売れているフレグランスです。2007年に亡くなったシャネルのアーティスティック・ディレクター・ジャック・エリュによるロマンティックなシルバープレートに包まれたピンクの円形のボトル・デザイン。

    明らかに今までのシャネルのフレグランスのイメージを突き破る意図で作られた、〝手に取りやすいシャネル〟。つまり、シャネルが愛したヴァレリーの上記の言葉の精神は、このフレグランスにあるのかと問われれば、答えにつまってしまう微妙なラインに存在する香り。

    この香りによって、チャンスが生まれるというよりも、明らかにスペリング遊びで生み出された香り。CHANEL=CHANCE。最後の香料は、ミーハーという名の天然香料。そういう意味においては。〝チャンスをつける女に未来などない〟と、ヴァレリーも、そして、恐らくココ・シャネル自身も、香る前に、断言してしまいそうなネーミング・センスのなさ。

    2010年2月に世界同時発売に先駆けて、青山のシャネルにて先行販売されたという事実がこのフレグランスのマーケティングが、フレグランスに対して情報弱者が集まる国=日本をターゲットにしたチャンスという名の〝狩り〟であることは明白です。腹を割って話しますと、「チャンスを運んでくれる香り」やら「ココ・シャネルの言葉にインスパイアされた香り」などという、チープな販売促進の上等文句に踊らされる人々を集めるリトマス試験紙のようなフレグランスです。しかし、この〝狩り〟によって、香水愛好者の人口が拡大されたという事実によって、〝チャンスからはじまる女としての第一章の扉を開けてくれる香り〟なのかもしれません。

    モテ香水とは何か?

    一種の男性受けの良い香りとしても持て囃された香りですが、「この香りを身に纏うと、男性が私を見てくる」という香りに関しては、ミニスカートを履いている女性と同じく、「軽薄そうな」という意味が含まれています。本当に魅力的な女性に対して、直視できないのが、日本人の男性であり、直視されると言うことは、それだけ、女性として「安く」値踏みされていると言うことなのです。それを誘導する香りは「モテ香水」と言うよりも「安い女の値札」をつけているということなのです。

    実際のところ、香り自体には、素晴らしいものがあり、大衆化したが故に、ある種の人々に敬遠されている不幸なフレグランスです。

    当時キャンペーン・モデルにスーパーモデル・シグリッド ・アグレン(1991-)が起用され、天才フォトグラファー・ジャン=ポール・グードがフォトを担当しました。調香は、シャネルの専属調香師ジャック・ポルジュによるものです。



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