ココ・シャネル

ブリジット・バルドー5 『戦士の休息』1(3ページ)

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作品名:戦士の休息 Le Repos du guerrier (1962)
監督:ロジェ・ヴァディム
衣装:タニーヌ・オートレ
出演者:ブリジット・バルドー/ロベール・オッセン/マーシャ・メリル



稀代のプレイボーイが作った〝美女の落とし方〟講座

昔の手描きのポスターは実に味わい深い。

バルドーの美学。それはバレエで培われた物腰の優雅さと、セクシーさを見事にフュージョンさせたところにあります。

『戦士の休息』はあまり好きになれなかった。ルノー(ロベール・オッセン)の美しい目にうっとりして、愚かな行動に走る若い娘は私の柄にあわなかったのである。ロベール・オッセンのほうは、あまり戦士らしくはなく、ちょっとした拳骨や日差しにもびくびくし、ソネットや甘い心情の吐露を前にしてもおどおどしていた。カップルの取り合わせが悪く、脚本にもメリハリがなくて、全体的に生き生きした躍動感がなく、パンチにも欠け、人を陶然とさせるところがなかった。まるでフリーズドライの映画だった。

ブリジット・バルドー自伝

結局のところ、バルドーのこの言葉が示す程度の作品でした。そして、ロジェ・ヴァディムの自伝の中でもこの作品については僅か数行触れられているのみです。撮影時(1962年)、バルドーとヴァディムは、別れて5年以上の年月が経っており、ヴァディムは、まだ無名だった金髪の美少女と一緒にいました。彼女の名は、カトリーヌ・ドヌーヴ(1943-)、2年後の『シェルブールの雨傘』(1964)でスターになる、後にバルドーに匹敵するフランスを代表する女優になる人です。さて話を本作に戻しましょう。

この作品の魅力は、ミシェル・マーニュの素晴らしい音楽と、バルドーのファッション以外は、全く何もないと言って良いほどの作品です。と普通なら書いて終わりでしょうが、この作品には、男性にとって重要な要素が隠された作品でした。それは、ロジェ・ヴァディムという希代の女たらしが、その手口をロベール・オッセン扮するルノーという役柄を介して紹介している作品なのです。バルドー、ドヌーヴ、ジェーン・フォンダに愛された男が、なぜどうしてそれほどもでにモテにモテたのかを教えてくれる貴重な<モテ男のすすめ>的な作品なのです。



ロジェ・ヴァディムの法則その①とその②

映画監督としては二流だったロジェ・ヴァディム。しかし、バルドーにも愛された彼は、男としての器量は、超一級だった。

500mlはある香水瓶をトラベル用ボトルに小分けするバルドー。フランスの香水文化の本質が見えるシーンです。

ヒッチコック・ヒロインを連想させる抹茶色のニット・スーツ。

奥には、要するにただただアルコール中毒なだけの男ルノー。

ベレー帽の達人ブリジット・バルドー。

そして、フランス娘は絶対にコートを手放さない。

オーバーサイズ気味のウール・コート。上質な生地感があればこそのシルエット。

ルノーという名の、アル中のダメ男を演じたロベール・オッセン。

ボニー・ルックなバルドーと<職業>プレイボーイのロジェ・ヴァディム。

ジュヌヴィエーブ・ルック1 ベレー帽×ニットスーツ×コート
  • わさび色のウールのフロントボタン・カーディガン風ジャケット、ニット・スカートスーツ
  • 濃いブラウンのウールのベレー帽
  • ベージュのウールコート、チューリップのようなひざ丈、両腰に可愛いフラップポケット
  • ブラウンのスエード手袋
  • ブラウンのローファー

クリスチアーヌ・ロシュフォールの原作は、その文体と登場人物の生活のあまりの自堕落さ、奔放さのゆえに、そんな生き方をしてみたいが、そうする勇気がない世の中の数多くの人々のあいだにスキャンダルを巻き起こし、世界的な話題作となったものである。

ブリジット・バルドー自伝

ロジェ・ヴァディムの法則その①

女性と食事をするときは必ず、向かいに座るなかれ。隣に座って、そして、何も話さず、女性の居心地悪くさせ、ふと見つめて、髪型をそっと変えてあげましょう。その結果、ルノーがコニャックをオーダーした後に、「私も!」とジュヌヴィエーブが大声を出すことになったのです。あのヘアタッチが、彼女の感情の堰を突き破ってしまったのです。

そして、ロジェ・ヴァディムの法則その②

チャンスを決して逃すな!ひとつ屋根の下で、女性に安心させてはいけない。「眠れないから、君の髪を下ろした姿をこっそり見ようと思ったんだよ」そう言って、寝着に着替えようとしていた女性の部屋に入っていく。こうして、女性に決意させるのです。しかし、その夜は手を出さず、翌日、人前で遊び感覚でファーストキスをするのです。女性の中に、混乱と倒錯感が生まれた瞬間です。



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