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アニタ・パレンバーグ 『バーバレラ』5(2ページ)

    作品名:バーバレラ Barbarella(1968)
    監督:ロジェ・ヴァディム
    衣装:パコ・ラバンヌ/ジャック・フォントレー
    出演者:ジェーン・フォンダ/アニタ・パレンバーグ/ジョン・フィリップ・ロー/マルセル・マルソー/デヴィッド・ヘミングス



    レディ・ローリング・ストーンズ

    退廃的なムードを出すアニタ。1967年。

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    彼女はプロのファッションモデルという訳ではなかった。

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    南米へ向かうアニタとキース・リチャーズ。1968年。

    彼女はほんとうに美しかったけど、当時としてはずいぶん風変わりだった。おまけに、とってもセクシーだったんだ。

    ミック・ジャガー

    『バーバレラ』において、特筆すべき点は、アニタ・パレンバーグ(1942-2017)という伝説の女性が、「黒の女王」を演じている点にあります。彼女こそが、60年代後半から70年代前半にかけてローリング・ストーンズという伝説のロックバンドに洗練をもたらした人=“ストーンズの女”であり、この時代を代表するファッション・アイコンなのでした。

    旅行代理店を営む父親と、ドイツ大使館の秘書である母親の間に、ローマで生まれたドイツ系イタリア人のアニタは、アート気質の高い少女として、義務教育には馴染めずに、16歳でドイツの寄宿学校から放校され、1963年にニューヨークへ渡り、アンディ・ウォーホルのファクトリーで時を過ごしたり、ファッション誌のフォトグラファーのアシスタントをつとめていました。そして、5ヶ国語を完璧に話し、175cmある長身を生かし、自分自身がファッション・モデルとして、世界各地で活躍し、『ヴォーグ』の表紙を飾るほどになりました。

    ナチスの軍服を着るブライアン・ジョンズとアニタ。

    アニタはローリング・ストーンズのひとりですね。彼女とミック、キース、それにブライアン・ジョーンズがローリング・ストーンズなんだ。彼女の影響は大きくてね。彼女が事をクレイジーにし続けていたんだ。

    ジョー・バーグマン(バンドのアシスタント・マネージャー)

    女にとやかく言われるのを嫌っていたミック・ジャガーも、アニタだけは別だったね。シャンとしているときのアニタは、ものすごくおもしろいんだ。スタジオで、冗談とも本気ともつかないような提案をするんだけど、これが実に的を得たアドバイスなんだ。ミックも度肝を抜かれてたようだぜ。

    イアン・スチュワート(6人目のストーンズと呼ばれた男)

    1965年にローリング・ストーンズのミュンヘン公演の楽屋を訪ねたことがきっかけとなり、リーダーのブライアン・ジョーンズ(1942-1969)と交際を開始することになりました。ドラッグに溺れ、喧嘩を繰り返します。1967年にギタリストのキース・リチャーズ(1943-)へと乗り換え、二人は、ありとあらゆるドラッグ、黒魔術、同性愛を共有し、アニタは、ローリング・ストーンズの音楽性や悪魔的なイメージに影響を与える存在になります。

    1968年に本作『バーバレラ』に出演し(キースは、2万ポンド払うから映画出演しないでくれと頼み込んだ)、『キャンディ』(1968)にも出演します。1970年には『パフォーマンス』の撮影中にミック・ジャガーと浮気をしたと言われています(この頃から、アニタはヘロインを常習するようになった)。


    しかし、1970年代に重度の麻薬&アルコール中毒により、開花しかけたキャリアはすっかり崩壊し、1977年には、カナダ・トロントでのストーンズのツアー先の空港で、アニタの荷物から麻薬が発見され、共に逮捕。さらに、1979年には、17歳の少年スコット・カントレルが、キース・リチャーズのニューヨークの自宅で、アニタの目の前でロシアンルーレットで死亡し(スコットはアニタの囲われ愛人だった)、この事件をきっかけにキースとアニタは破局を迎えることになりました。

    1980年代のアニタは、長年の不摂生により、健康状態も悪化し、折角の才能も発揮できないままに無為の時代を過ごすことになりました。やがて、一念発起し、英国の名門ファッションスクール・セント・マーチンズに40代後半で入学し、4年後の1994年に、ファッションとテキスタイルを修士し、卒業しました。そして、ヴィヴィアン・ウエストウッドの下で働きました。


    1968年はアニタ・パレンバーグの一年だった。

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    アニタ・パレンバーグ・ルック1
    • ブラウンとブラックのバイカラー・ボディスーツ、ノースリーブ、臍だし
    • ブラック・ロンググローブ
    • ブラック・レザーブーツ
    • ブラック・アイパッチ
    • ブラック・チョーカー

    撮影は、一日中待つことばかりで退屈だったの。ヴァディムはとても面白い人だったわ。彼は小さな少年のような振る舞いをする人なの。そして、多くの時間をジェーン・フォンダと過ごしたわ。彼女はこの時期とても悲惨な日々を過ごしていたみたい。でも仕事に対してはとてもプロ意識が高い人なの。キース・リチャーズが、私に会いに来た時に、ジェーンはキースに完全にいかれてしまったみたいなの。

    アニタ・パレンバーグ

    キャプテン・ハーロックを連想させるこの衣裳のアニタ・パレンバーグは、アンドロギュヌス的な魅力も兼ね備えています。



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