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ブリジット・バルドー5 『戦士の休息』1(3ページ)

ブリジット・バルドー
ブリジット・バルドー
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レオパルドとブリジット・バルドー

この作品の前(1961年)から、バルドーは動物愛護活動を本格化させます。

最も有名な本作のポスター。

ベッドルームに全裸姿にレオパルド柄のシーツというバルドースタイル。

女豹のようなバルドーにこそ、レオパルド柄は相応しい。

バルドーの美しく筋肉質な背中。

毛皮がまた大流行していた。

モード誌は新作を並べて、若者たちを引きつけようとしている。滑稽で着ることもできないような悪趣味な服を豪華な動物の皮で隠して、自分のセンスのなさをごまかすデザイナーたちもいる。彼らは絹と毛皮を混紡し、バッグや靴を飾っている。無垢の小さな生き物たちの、絹のようにすべすべした皮を縦横に裁断し、世界貿易を、国際的大企業、同業者マフィアを儲けさせようとしている。その途方もない経済的利益は、最もうま味のある密売に匹敵するほどの総売上高をもたらしている。何千頭もの狐、何十万頭ものミンクがその犠牲になる。飼育されたものであれ、野性のものであれ、罠にかけられ、感電死させられたり、毒ガスで殺されたりして、最後には贅沢なアクセサリー、高価な装身具、下劣な残虐行為のしるしになってしまっている。

今年、3500万頭の動物たちがモードの犠牲になるだろう!黒貂、オコジョ、ヌートリア、ビーバー、マーモット、リス、ヤマネコ、カワウソたちが手当たり次第に罠にかけられ、輪差で捕らえられ、落とし穴にはまり、脚の骨をかじってこの恐ろしい拘禁状態から逃れようとすることになるのだ。出血、壊疽に見舞われ、捕食者の手にゆだねられ、蟻に食われ、飢えと渇きと恐怖で死にかけている。身動きのとれなくなった獲物だ。

モードの、自称「有名デザイナー」のなんのためらいもない、有無も言わせぬ決断のせいで、これほどの許しがたい苦しみが生まれている!

ブリジット・バルドー

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バルドーとシャネル2.55

赤のヘアバンドのバルドースタイルが再度登場する。

そして、シャネルの2.55バッグが登場します。マトラッセの原型となったハンドバッグです。



ジュヌヴィエーブ・ルック4 レッド&グレーのコーデ
  • 赤のヘアバンド
  • 赤のカーディガン
  • 赤のハイゲージのセーター、クルーネック
  • チェックのグレーのスカート
  • 黒のタイツ、格子柄
  • シャネルの黒の2.55
  • グレーのダブルコート、金ボタン、ステンカラー

恐らく本作の中で頻繁に登場するシャネルの2.55バッグは、ブリジット・バルドーの私物だろう。そして、このバッグはロジェ・ヴァディムがプレゼントしたものだろう。最後に、ロジェ・ヴァディムの法則その④を記そう。「自分の女たちに同じハンドバッグを買い与える」ということだ。これはフェミニストからしたら噴飯ものなのだが、それでも、女というものは、プレイボーイの女性遍歴の一人として加わることを本能的に拒否できない生き物なのだ。

それは、恐らくこう言い換えたほうが正確だろう。一流の女性にとって、当時(間違いなく今も)、シャネルの2.55バッグを持つことがステイタスだったように、ロジェ・ヴァディムに愛されることはステイタスだったと。

1961年。JFK空港のカトリーヌ・ドヌーヴ。エルメスのスカーフとシャネルの2.55。

1965年。ジェーン・フォンダとシャネルの2.55とロジェ・ヴァディム。

1963年。ブリジット・バルドーとシャネルの2.55。

1965年。同じく2.55。