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オードリー・ヘプバーンのすべて【1953】中編|麗しのサブリナ

オードリー・ヘプバーン
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ビーチリゾートウェア「美少年ルック」



ビーチリゾート・ルック

オードリー・ルック<1953年>12 美少年ルック
  • 映画『麗しのサブリナ』
  • デザイナー:イーディス・ヘッド
  • タータンチェックのシャツ。シャツのカラーを立て、袖をゆるくまくる
  • タック入り白のショートパンツ
  • エスパドリーユ

オードリーは、チェックのシャツのボタンをかけずに、カシュクールスタイル(着物のように打ち合わせで身体に巻きつけてフィットさせるトップの着方)で着ている。このスタイルはバレエの稽古着としての着方の影響なのでしょうか?オードリーがショートパンツを履くと、そのサブリナカットによって、少年のようなでありながら、少女のようでもあるという性の境界線を振り子のように揺れる感じに包まれます。それはまさにアンドロギュヌスの魅力です。ゆえにこのスタイルは別名「美少年ルック」です。

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そして、サブリナは、ファッションアイコンとなった



オードリー・ルック<1953年>13 サブリナパンツ
  • 映画『麗しのサブリナ』
  • デザイナー:イーディス・ヘッド
  • スリム・ブラック・カプリ・シャツ、バックもVライン。フロントはボートネックライン
  • サブリナパンツ
  • 刺繍入りのベロアのサブリナ・シューズ。サルヴァトーレ・フェラガモ

サブリナパンツは、闘牛士の履くトレアドルパンツからインスパイアされました。そのスペイン風のカラフルで装飾的なパンツを、イーディス・ヘッドは黒一色のシンプルなパンツにしました。何よりも女性の興味を引いたのが、その絶妙なカシュモレ(ふくらはぎ)丈でした。大流行した背景には、細身のオードリー(胸もないに等しい)に、本来は、避けるべき、全身ブラックにタイトなパンツスタイルにフラットシューズというシルエットの選択をした所にあります。デザイン次第では、女性らしさの欠損を強調してしまう可能性が多分にありました。

しかし、イーディスは消去法により、抜群のサイズ感覚を生かしました。それゆえに、このパンツスタイルは、グラマラスな人には、全く似合わないスタイルとなりました。サブリナパンツスタイルを胸の大きな女性がするとかなり野暮ったくなってしまいます。女性としてのパンツルックのポイントは、その胸を絶対に強調しないで、アンドロギュヌス性を演出するところにのみあるのです。(ちなみにクリスチャン・ディオールは生涯一度もパンツルックを発表しませんでした)。

『麗しのサブリナ』は日本でも大ヒットしました。公開された1954年に、サブリナパンツと、マンボズボンが流行することになります。マンボズボンとは、サブリナパンツよりゆったりめで、長い裾をロールアップして履くパンツです。

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