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ジェームズ・ボンド

『007/サンダーボール作戦』Vol.4|ショーン・コネリーとラグジュアリー・リゾート

ジェームズ・ボンド
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とんでもないバカなことを大真面目でする男たちの魅力。

4作目にしてますます加速的に魅力が増すジェームズ・ボンドの世界。新しいものを常に取り入れながらも、伝統とのバランスを上手く取っている所にボンド・ムービーの最大の魅力があります。ただ新しいものだけでなく、古き良き普遍的なものがそこにしっかりあるからこそ、ボンドムービーはひとつの宇宙を作り出すことに成功したのです。

グレー・スーツを着て、空を飛び、ダイビングスーツを着て、サメや敵の追跡をかわし、ビキニ美女を追いかけ、最後にはヘリのフックで飛び去っていく(ちゃっかりビキニ美女と共に)。

本当にどこまで空を飛ぶことが好きなのでしょうかこの男は・・・と呆れつつも、そんなジェームズ・ボンドから目が離せなくなるのです。

とんでもないバカな事を真面目にやってのけようとする大人たちの中にこそ、普遍的なファッション感覚は眠ると常に気づかせてくれる存在。それがショーン・コネリー時代のボンドムービーなのです。だからこそ生真面目な現代男子にとっては実に新鮮なのです。

普遍的なカジュアル・スタイルを散りばめつつ。

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ジェームズ・ボンド・スタイル10

マリーンルック
  • 白ショートスリーブのスポーツシャツ。青のブッチャー・ストライプ
  • クリームリネントラウザー
  • ブラウンレザーのスリーストラップ・サンダル
  • ブライトリングのガイガー・カウンター付き、スティール時計

世界各国を観光するかのように諜報活動するジェームズ・ボンドという男。

バハマの青い海に溶け込むストライプのカジュアル・シャツ。

逞しい肉体が存在するからこそ映えるタイトめのシャツと、ゆったりめのクリーム色のリネン・パンツのバランス。

ブラウンレザーのスリーストラップ・サンダル

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ジェームズ・ボンド・スタイル11

潜入者スタイル
  • ブラックカシミヤロングスリーブ・ポロシャツ、袖と裾はリブ編み
  • ブラックウールトラウザー、サイドアジャスター
  • ブラックレザーブーツ


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ジェームズ・ボンド・スタイル12

アイコニックスーツ
  • テーラー:アンソニー・シンクレア
  • グレーのモヘア・スーツ、シャークスキン、2つボタン、ナローラペル、ノーベント
  • ターンブル&アッサーのミッドブルー・ボタンダウン・ドレスシャツ
  • ミッドナイトブルー・グレナディンタイ
  • 黒のレザースリッポン

本作において最も魅力的なボンドスーツ。

ショーン・コネリーにはグレーのスーツがとても似合います。

シューズはスリッポンです。

ミッドブルーのシャツとグレースーツの見事なコントラスト。

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ジェームズ・ボンド・スタイル13

ギンガムチェックシャツ
  • ブルー・ギンガムチェックシャツ、キャンプカラー、胸ポケット、サイドベンツ(ピンクの)
  • ライト・ブルーのジャンセンのショーツ


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ジェームズ・ボンド・スタイル14

ギンガムチェック・スタイルPART2
  • ピンクのギンガムチェック・シャツ
  • ライト・ピンクのジャンセンのショーツ
  • ロレックス・サブマリーナーRef.6538
  • オリバー・ゴールドスミスコンスル

ボンドは膝をついて、彼女の右足を取りあげた。小さくて柔らかくて、まるで手のなかにとらえられた小鳥のようだ。足の裏についた砂をはらい落とすと、爪先をぐっと伸ばしてみる。かわいいピンクの指の裏が、まるで小さな群生の花のつぼみみたいだった。・・・ボンドは棘のまわりの肌に歯を立て、できるだけそっと噛みながら、強く吸った。・・歯のあとが白くついていて、ポツンとふたつの小さな穴に血が針の頭くらい出ている。その血を舐めて取る。・・ボンドは言った。「女を喰ったのはこれが初めてだ。なかなかうまいもんだなあ。」

『サンダーボール作戦』イアン・フレミング(井上一夫訳:早川書房ハヤカワ・ミステリ文庫版)

本作で最も有名なシーンの一つ。うにの棘を取るために、足の裏に吸い付くシーン。

欧米人男性にはピンク色が似合います。

サングラスは、オリバー・ゴールドスミスのコンスル。

作品データ

作品名:007/サンダーボール作戦 Thunderball(1965)
監督:テレンス・ヤング
衣装:ジョン・ブレイディ
出演者:ショーン・コネリー/クローディーヌ・オージェ/アドルフォ・チェリ/ルチアナ・パルッツィ/マルティーヌ・ベズウィック