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【ル ラボ】ベチバー 46(マーク・バクストン)

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その他ブランドルラボ調香師香りの美学
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ベチバー 46

【特別監修】Le Chercheur de Parfum様

原名:Vetiver 46
種類:オード・パルファム
ブランド:ル ラボ
調香師:マーク・バクストン
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:15ml/10,450円、50ml/23,650円、100ml/34,650円
公式ホームページ:ル ラボ

ル ラボ ベチバー 46 オードパルファム 50ml LE LABO VETIVER 46 EDP

価格:23,650円
(2022/1/23 15:40時点)
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センターにベチバーはいなかった・・・

©LE LABO

この香りは、まさに私の得意分野でした。ベチバーは私の好きな原材料のひとつです。構成には、アンバーインセンスと大量のスパイスを加えました。私にとって、この香りは他のフレグランスと全く別物の思い入れの深い作品です。

マーク・バクストン

2006年3月に発表された10の香水と共に、ル ラボの歴史は始まりました。その記念すべき10の香水のうちのひとつが「ベチバー 46」でした。

乃木坂46を連想させる名を持つこの香りは、マーク・バクストンによって調香されました。ちなみにル ラボがニューヨークを中心に世界中のファッショニスタの心を掴むきっかけになったのは、2011年の「サンタル 33」によってでした。

46という数字が示すとおり、46種類の香料により生み出されたかなり複雑な香りです。スモーキーなインセンス・ベチバーであり、ル ラボの香りの中でも、最も男性寄りのユニセックスの香りとされています。

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グレゴリオ聖歌のような厳かな美しいインセンス

どこかから厳かなグレゴリオ聖歌が聞こえてくるような、まさにエニグマの「サッドネス・パート1」のような雰囲気に包まれていく香りです。でありながら祇園の料亭のような世俗的な高級感=高級木材の芳香と、京都の寺院から漂ってくる松栄堂あたりのお香の匂いが三位一体となり東西のインセンスを線上で繋ぐ香りとも言えます。

または、日本の昔ながらの畳や木造建築を連想させる木の香りや、仏壇の線香や焼香の残り香のような香り。そして、都会にはあまりない自然の空気が感じられる田舎で、大きな庭を持つ家に生えている針葉樹を感じさせる香りです。

ベチバーという香料は多すぎると、ゲランの「ベチバー」(1959)、フレデリック・マルの「ベチベル エクストラオーディネール」(2003)のように、ベチバーだけが香るようになってしまいます。しかし、ラブダナムとオリバナムが主役であるこの香りにおいては、その役割は、透明感を与えているところにあります。

そんな「ベチバー46」は、高級木材のようなシダーウッドに、爽快なベルガモットのミストが吹きかけられたような香りからはじまります。イソEスーパーが最初から感じられます。

そんな涼しげなウッドを包み込むように、ペッパーとオリバナムによるスパイシーでスモーキーなお香の香りがやって来ます。何よりもこの香りの魅力はフレッシュな透明感の中にバターのような円やかさが伴っているところにあります。

やがて、燻されたシダーウッドとガイアックウッドのスモークの中からクローブが現れ、アーシィーなベチバーが存在を明らかにしてゆきます。ベチバーのミントやシトラスのような煌きは突出しないのですが、お香に透明感を与える重要な役割を果たしています。

そして、山頂に立つ教会の背後から太陽が昇るように、温かなラブダナムとアンバーがゆっくりと香り全体を包み込んでゆき、ミステリアスで、瞑想的で、覚醒させるような〝静謐さ〟を生み出されます。アルデハイドが秘薬のように全体に仄かなクリーミーさを与えています。

ドライダウンに向かう中、ホワイトムスクが、パウダリーなバニラと共により柔らかな甘くも温かいウッディの荘厳さで肌にミステリアスな光沢を与えるようにして溶け込んでゆきます。本当は言葉で表現したくないくらいに「美しい香り」です。香りを吹きかけるとシャングリラに到達するような超絶的な香りとも言えます。

2004年にマーク・バクストンが調香した「コムデギャルソン2MAN」との共通点がよく指摘される香りです。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ベチバー46」を「教会の焚香」と呼び、「これがベチバーの香りがしないことは想像がつくだろう。そのとおりだ。床のワックスとひんやりしたお香の匂いがする。」

「古いけれど手入れの行き届いた、こぢんまりとしたカトリック教会で、天使も逃さないような2つ目の重たいドアを開けて礼拝堂に足を踏み入れたときのような感覚だ。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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「ベチベル エクストラオーディネール」との比較

©FREDERIC MALLE

まず最初にベチバーはイネ科であり、その精油は、2~3年育った植物の根(正確には根茎)を乾燥させ、輪切りにし、細かく砕いて抽出(主に水蒸気蒸留)されます。

「ベチバー 46」について、ルカ・トゥリンがベチバーそのものと絶賛したフレデリック・マルの「ベチベル エクストラオーディネール」と比較してみると非常に興味深いです。

「ベチベル」にはハイチ産のベチバーが使用されています。そのため土っぽさはかなり少なく、わずかにグリーン、かなりスパイシー、乾燥した土っぽさを感じます。

一方、「ベチバー 46」にはタヒチ産のベチバーが使用されているためか、もしくはル ラボだからなのか、全然異なってきます。わずかにスパイシー、乾燥した針葉樹林のような香り(グリーンだが、草原というより松のような)、つまり、根の香りではないです。

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香水データ

香水名:ベチバー 46
原名:Vetiver 46
種類:オード・パルファム
ブランド:ル ラボ
調香師:マーク・バクストン
発表年:2006年
対象性別:ユニセックス
価格:15ml/10,450円、50ml/23,650円、100ml/34,650円
公式ホームページ:ル ラボ


シングルノート:ラブダナム、タヒチ産ベチバー、ペッパー、ガイアックウッド、シダー、オリバナム、アンバー、ベルガモット、バニラ、クローブ

ル ラボ ベチバー 46 オードパルファム 100ml LE LABO VETIVER 46 EDP[3032]

価格:35,339円
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