スティーブ・マックイーン

スティーブ・マックイーン2 『ブリット』1(2ページ)

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作品データ

作品名:ブリット Bullitt (1968)
監督:ピーター・イェーツ
衣装:セオドア・ヴァン・ランクル
出演者:スティーブ・マックイーン/ジャクリーン・ビセット/ロバート・ヴォーン

「オレは、セレブの集まるパーティなんて大嫌いさ」

マックイーンを象徴する写真。どこまでも自由と孤独を愛する男。

ビバリー・ヒルズに住むインチキな連中や、連中がよくやるキザで軽薄なパーティからは遠ざかっていたいのは確かだ・・・とにかくあんなもののどこがおもしろいのかわからんよ。私向きじゃない。話ときたら誰がどのくらい稼ぐか、近作がどのくらい当たったか、撮影所でどのくらいに格づけされているか、そういうくだらんことばかりだ。

スティーブ・マックイーン

1980年に50歳で癌により死去して以来、37年の時が立つ2017年現在においても、スティーブ・マックイーンは男性のファッション・アイコンの最前列に立つ人です。彼の支持層は、奇妙なことに大きく二層に分かれています。それは(DVD文化と男性誌の影響による)20代のファッション感度の高い層と、経済的に安定しているファッションにお金のかけることが出来る中高年層の二層です。そして、明らかにマックイーンの存在は、アレキサンダー・マックイーンの存在とオーバーラップする所があり、永遠の反逆児のイメージが伴っています。反逆とは、孤独から生み出されるものであり、それは現代のメンズ・ファッションが忘れかけている感覚です。

女性は男性と待ち合わせするときに、先に待ってくれている男性の姿に惚れやすいものです。そして、女性の願望として、男性が待つときは、決してスマートフォンなどをいじらずに「孤独の中で私を待っていて欲しい」ものなのです。女性は、常に孤独に強い男性に惹かれるものです。それは、どうしようもないくらいに母性愛を呼び覚まされるからです。

「ボクってカッコいいでしょ」と言いたげに、鏡に写る自分にうっとりする男子とは全く逆の位置に存在する男性にこそ、女性は弱いものです。男性アイドルとは女性にとってしょせんはテディベアであり、恋愛の対象にはなりえないのです。かつて、アラン・ドロンが「絶対にヤツの隣には立ちたくない」と言い放った男スティーブ・マックイーン。孤独が似合う男=自分を信じて走り続ける孤高の人。それは50歳になってもサッカーボールを追いかける男のように、その青い瞳が見つめる先には何があるのだろうか?と妄想させるところに彼の格好良さがあるのです。

日本男児よ孤独を着こなせ!

心の底から言わせてください。コートの似合う男だと。

背景には、サンフランシスコのピア18とベイブリッジ。

レインコートを綺麗に畳んで肩にかける伝説のスタイル。

『荒野の七人』『大脱走』で競演したロバート・ヴォーンと。

ベルトの付いていないレインコートは、ボタンを締めないもの。

フランク・ブリット・スタイル1 警部補スタイル
  • アクアスキュータムのベージュのステンカラーのレインコート。5つボタン
  • ダグラス・ヘイワードによるダークネイビーのスーツ、スリム・ノッチ・ラペル、シングル、2ボタン
  • ペールブルーシャツ
  • ネクタイ、グルーンに豹柄もしくは、赤×青のフローラル・パターン
  • ブラック・レザー・ベルト
  • プレーントゥ・レザー・ドレスシューズ
  • 黒のタグホイヤー、ダークブラウン・レザーストラップ

全てはマックイーンありきなのです。マックイーンだからこそ、きちんと畳んだベージュのレインコートを肩の上に乗せて歩いても許されるのです。それは間違いなく彼の身のこなしの優雅さによるものでしょう。マックイーンが今も尚、男たちの熱い胸を揺さぶるポイントをここで記すならば、たとえばレインコートの襟一つとってみても、ストローハットのように上向きに、襟をアレンジしていたりと、細部にまでファッションに対する注意が行き届いているのです。

彼が現在もなお、ファッション・アイコンである理由は、彼の着こなしには全て意味がありそうであり、それをどう邪推するかでその人の感度が試されるからなのです。マックイーンが着ている服は常に生命力に満ち溢れています。だからこそ、映画の中のマックイーンを見ているだけで、男性にとっての「ファッション・センス」とは何かという問いかけに対する答えが見つかるのです。それは決して崩さずに、レイアードの美学と躍動感を服に与えることであり、服の色よりも、生地が生み出す力を活用した「生命をそこに吹き込む」作業なのです。まさにバイクとカーレースを愛したマックイーンにとって、マシーンに生命を吹き込むように、彼はファッション・アイテムに生命を吹き込む人なのです。

マックイーンは、常に教えてくれます。さりげなく格好をつける男でありたいと。だからこそ、ファッションは、最良のマサーン=生地が生み出す繊細な動き=生命力に満ちたシルエットが全てなのです。

フォーマルとカジュアルの振り幅がオンナ心をくすぐる。

男の価値は、カーディガンの着こなしで分かります。

フランク・ブリット・スタイル2 カーディガン・スタイル
  • グラフチェックのペールブルーシャツ
  • あずき色の厚手のニットカーディガン、肩周りリブ編みのスタンドネックライン
  • チャコールグレイのスラックス
  • チャッカブーツ
  • タグホイヤークロノグラフ


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