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ジャクリーン・ビセット1 『ブリット』2(2ページ)

    作品名:ブリット Bullitt (1968)
    監督:ピーター・イェーツ
    衣装:セオドア・ヴァン・ランクル
    出演者:スティーブ・マックイーン/ジャクリーン・ビセット/ロバート・ヴォーン



    60年代のミステリアス・エレガンス

    スティーヴ・マックイーンとジャクリーン・ビセット。バイクが似合う二人。

    この雰囲気。60年代美女。それはミステリアス・エレガンス。

    私は生まれてこのかた結婚に興味を持ったことはありません。

    ジャクリーン・ビセット

    1970年代に〝ジャッキー〟と言えば、ジャクリーン・オナシス。そして、もう一人の〝ジャッキー〟がジャクリーン・ビセットでした。彼女は女優としての評価は高くはなかったのですが、その類まれなる高貴さが発散された1974年の『オリエント急行殺人事件』を頂点に、映画史ではなく、ファッション史において、今後再評価の対象となる得る要素に満ち溢れています。その魅力は、一言で言うとミステリアス・エレガンスです。

    フランス系の血が入っているためか彼女のファッションは、実に垢抜けており、モンゴメリー・クリフトとマーロン・ブランド、そして、ジャンヌ・モローを崇拝する演技派志向であるにもかかわらず、その類まれなるルックスのため、そうなれなかった悲しき人でもありました。しかし、その表情の端々から漂う「知性」は、極めて60年代的で、もし、現代の女性にこの雰囲気を漂わせることが出来たならば、そういう人は、ツイッターやインスタのフォロワーが1万人以上いるのよということなど自慢しない類の人であろうことは易々と想像させます。



    60年代のシャツワンピース

    黄色というチョイスにとって、素材は死活問題である。

    それにしてもかなり高価そうなワンピースです。シルクの包み込むようなドレープ感は、他の生地では生み出せない。

    ミニスカートをエレガントに着る提案は、最上級の女が目指すべき永遠のテーマ。

    ジャッキー・ルック1 シャツワンピース
    • シルクのイエローシャツワンピース。両胸にフラップポケット、かなりミニ
    • 膝下のブラックブーツ
    • 鼈甲の髪留め

    60年代ミニマルの極み。1967年、エミリオ・プッチの覚醒をはじめとするファッション業界をも巻き込むサイケデリック・レヴォリューションの波の中で、女性は、ミニマルを選ぶか?サイケを選ぶか?という問いかけを毎日自問自答しながら、クローゼットからファッションを選抜し、外出していました。この映画の中では強く見えてきませんが、1968年はあらゆる価値観が崩壊しようとしている時代の流れとの、戸惑いの中で人々が生きているおかしさが非常に魅力的な時代だったのです。

    スウィンギング・ロンドンによって流行したミニスカートが、そのお嬢様っぽさを否定する形で、「サイケデリック街道」へとひた走るのです。それは、1966年、中国で文化大革命が起きた翌年に、世界において、支配階級に対する反発の心が生み出した諦めと闘争の境地とも言えるヒッピー文化の始まりとなったのです。

    スティーヴ・マックイーン、シャロン・テート、ロマン・ポランスキー夫婦。

    本作でマックイーンのヘア・ドレッサーだったジェイ・セブリング。

    ジャクリーン・ビセットの大親友の一人の女性の名をシャロン・テート(1943-1969)と言いました。この60年代の悲劇を一人で背負った新人女優は、無残にも、ヒッピー文化が生み出したモンスターであるチャールズ・マンソン達により1969年に殺害されるのです。この時、シャロン・テートと一緒に殺害されたのが、ハリウッドで人気のヘア・ドレッサー、ジェイ・セブリング(1933-1969)でした。



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