オーパス 1870
原名:Opus 1870
種類:オード・トワレ
ブランド:ペンハリガン
調香師:不明
発表年:2005年
対象性別:男性
価格:100ml/25,960円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
ペンハリガンの偉業を、柚子とローズとシダーで称える。
ペンハリガンから2005年に発売された「オーパス1870」は、日本人の男性がまず最初にめぐり合い、愛用することになる〝ペンハリガンに初恋する香り〟として人気のある〝ペンハリガンの不滅のメンズ・フレグランス〟です。
〝オーパス〟とは、ラテン語で「仕事、作品、偉業」の意味であり、クラシック音楽においては、「作品番号」として知られています。たとえば、ベートーベンの交響曲第九番にはオーパス125という番号が振り分けられています。
ペンハリガンの〝作品番号1870〟。それは創業年の1870年と掛け合せて命名された香りです。でありながら、柚子のような1870年当時の英国では手に入らない柑橘類の香料が使用されているのも面白い点です。
1960年代以降の英国のダンディズムを伝えてくれる香り
シトラスを使い、シトラスと感じさせないフレッシュ感で、男性の全身全霊を満たしていこうという明確なる意図で生み出された、男を皇帝のように磨き上げる〝香りの皇帝円舞曲〟は、天空に舞い上がり、一斉に降り注ぐ爽やかな柚子に、ブラックペッパーとコリアンダー(フレッシュグリーンでアーモンドミルクような)が遭遇するようにしてはじまります。
隠し味として、肌の温もりに溶け込むように、ほんのりバーボンが振りまかれています。
最初の全身にくまなく澄み渡るスパイシーなフレッシュ感を感じた瞬間に、この香りが、19世紀から20世紀前半の英国紳士の優雅さではなく、1960年代以降の英国のポップなダンディズムを伝えてくれていることがわかります。
それはどこか控えめなナルシシズムの雰囲気も兼ね備えており、ビートルズ、デヴィッド・ボウイ、ポール・ウェラー、ミック・ジャガーといった英国のロックスターが若き日に持っていた「英国男子のクールネス」を連想させます。でありながらロジャー・ムーア時代のジェームズ・ボンドのようにスーツスタイルでジョークを言う余裕もあるのです。
そんな英国紳士のナルシシズムを象徴するローズが、官能的なムスクにラッピングされ、花束となってふんわり甘い香りを広がらせてゆきます。そこに、燻製のようにスモーキーなインセンスとシナモン、クローブ、カルダモンが加わり、すべてが滑らかに混ざりあい、華やかな男の気配を広がらせてゆくのです。
やがて、クリーミーなサンダルウッドとドライなシダーウッドが立ち上り、ほのかな柚子とシナモンローズと溶け込み、ペストリーとチャイを思わせる温かみに包まれてゆきます。
なぜ〝ペンハリガンの不滅のメンズ・フレグランス〟なのか?それはつまり、この香りにはペンハリガンを象徴する「ハマンブーケ」と「ブレナム ブーケ」を、21世紀のダンディな男性達に合うようにした、(重厚な香りではなく)ペンハリガンの英国ポップスであり、マイ・エヴァー・チェンジング・ムーズだからなのです。
香水データ
香水名:オーパス 1870
原名:Opus 1870
種類:オード・トワレ
ブランド:ペンハリガン
調香師:不明
発表年:2005年
対象性別:男性
価格:100ml/25,960円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム
トップノート:コリアンダー、柚子、ブラックペッパー
ミドルノート:シナモン、インセンス、ローズ
ラストノート:ムスク、サンダルウッド、ヴァージニア・シダー