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ル シヤージュ 京都(LE SILLAGE)【全国香水聖地巡礼超ガイド2025】

関西・名古屋
©店舗デザイン.COM
関西・名古屋
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ルシヤージュ京都(LE SILLAGE FRAGRANCE SHOP KYOTO)

場所 京都・四条
住所 京都府京都市下京区綾小路通高倉西入神明町233-2
電話 075-708-3291
ホームページ
公式インスタ

2018年11月21日、平安神宮のすぐ近くにニッチ&レア・フレグランスの専門店として誕生し、その斬新なコンサルテーションにより、香水を愛する人々にとっての『聖地の中の聖地』であるだけでなく、香水初心者にも神対応してくださる日本最高のフレグランス専門店として、日本の香水業界において下剋上を果たした、米倉新平さん率いる「ルシヤージュ京都」。

6年間の時を経て、2024年12月7日、京都・四条のルイ・ヴィトン大丸京都店の真裏への遷都を果たしました。〝ブルーベルのトップオブトップ〟と呼ばれた、ラトリエ デ パルファム京都伊勢丹店の神チーフ様と、NOSE SHOP 大阪の元店長でありKO-GUの店長だった青年販売員様が加わり、『究極の香りの聖地』として進化を遂げたのでした。

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日本の香水業界に下剋上を起こした人。

伝説はかの地より始まった。©ルシヤージュ京都

2018年11月21日、平安神宮のすぐ近くに、日本で決して成功することはないと言われ続けていたニッチ&レア・フレグランスの専門店が誕生しました。米倉新平さん率いる「ルシヤージュ京都(LE SILLAGE FRAGRANCE SHOP KYOTO)」の誕生です。

すぐにその斬新なコンサルテーションにより、関西を中心に、香水に興味を持ちはじめた人、かつて香水に興味があった人、香水をお店で購入するという事は、不愛想な販売員から購入することだと、諦めの境地に達していた香水を愛する人、それぞれの人々に衝撃を与え、瞬く間に、日本中で話題の香水専門店として脚光を浴びることになりました。

やがて、全国の香水販売員や、ラグジュアリー・ブランドでフレグランスを扱う販売員にとっても、米倉さんのコンサルテーションは、商品購入することにより経験するべきものだと話題になり、新宿と京都のサロンドパルファンにおいても、目玉店舗として毎年、香水愛好家にとって、目が離せない存在となっていったのです。

すべてのはじまりは、香水販売の経験のなかった一人の20代後半の青年が、ル ラボのフレグランスを購入するためにニューヨークに行ったことからはじまりました。

そして、長年のフレグランスに対する愛に忠実に生きることを誓い、ブルーベルなど香水販売代理店の面接を受けました。しかし、すべて落とされ、現実を突き付けられたのでした。そこで腐らずに、自分で起業して香水と関わる仕事を作るしかないと単純明快に腹を括ったのがこの人の凄いところでした。

京都の百貨店のメンズ・ラグジュアリー・ブランド等で接客力を磨き、資金を蓄え、同時に、世界で認められている日本人調香師、新間美也さんによって設立されたパフューマリースクール、アトリエ・アローム&パルファン・パリで、ディプロム取得プログラムを受講し、本格的な香りのビジネスについて学んだ上で、米倉さんは、2018年11月に、京都駅からとても遠く、京都の百貨店が集まる四条からも徒歩30分はかかるという、ビジネスのセオリーを無視した立地に、「ルシヤージュ京都」をオープンしたのでした。

カイエデモードが、米倉さんの起業するまでの流れを、改めてお伝えさせて頂いたのは、「ルシヤージュ京都」という、今では〝香りの聖地〟と呼ばれるお店が、一般的なスタートアップ企業のように資産家の子息が、親の資金力を背景に立ち上げたのではなく、すべて自分の力で、地道に立ち上げていったものだという事を知って頂くためです。

そんな日本の香水代理店の販売員の面接を全て落とされ、事実上、日本の香水業界の門を閉ざされた青年が、京都の端に香水専門店を作り、今では、日本の香水業界に下剋上を起こすに至ったわけなのでした。

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ルイ・ヴィトン京都大丸店の真裏に誕生した『究極の香りの聖地』

6年間の東山時代を経て、2024年12月7日に京都四条への遷都を果たした「ルシヤージュ京都」。ルイ・ヴィトン京都大丸店の真裏に移転すたこの店舗が、日本の香水文化の新しい1ページを飾ることは、山翠舎様と店舗デザインCOM様に掲載されていた店舗画像を見て頂くだけで十分伝わるはずです。

以下、合計9枚の画像と共に、お伝えしてゆきます。

©LOUIS VUITTON

京都を代表する百貨店は4つ存在します。ひとつは、京都駅にあるジェイアール京都伊勢丹です。そして後三つは、四条にある京都大丸と藤井大丸、京都高島屋です。この京都大丸の真向かい、四条通りを挟み対峙するのが、ルイ・ヴィトン京都大丸店です。京都で最も大きなルイ・ヴィトンであるこの店舗の真裏に「ルシアージュ京都」はあります。

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Bar Rocking chairBAR Kingdomといった〝BARの聖地〟へも徒歩5分足らずの、京都の町屋としっとりとした大人の空気が流れている中に、30年位前から存在していたかのような佇まいでそこにあるのが、究極の香りの聖地「ルシヤージュ京都」です。

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京都の町屋をリニューアルした高級宿のようなのれんと、硝子窓越しに見える膨大な香水ボトルがまず目を引くことでしょう。こののれんを越えた瞬間、この店舗が近い将来、世界中のメディアから取り上げられ、『世界の香りの聖地』となっていくであろう未来を感じさせる様々なものが目に飛び込んできます。

©SANSUI-SHA

のれんを越えると、丸太で作られたロングチェアと閉ざされた井戸が目に入ります。ここは、香水をいくつかご紹介されたお客様が実際に、肌に身にまとい、ゆっくりとチェアに腰かけて、心と対話する時間を生み出すように作られています。

私が考えるに、「ルシヤージュ京都」に訪問されるお客様の平均滞在時間は、約2時間以上だと予想します。つまり、香水を選ぶのにたっぷり悩んでくださいというのが《ルシヤージュ・スタイル》なのです。

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そして硝子戸の向こうには、入口に並べられた香水ボトルとディフューザー、そして、足元には見事な沓脱石があることが分かります。まさに高級料亭の入り口にあるような例の石です。

靴は脱がなくていいのですが、沓脱石を踏みしめ、店内に上がるとバーカウンターのような接客スペースがあります。

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カウンターを照らす照明がとても大正浪漫に満ちています。さらに右手に見える坪庭が、本格的なものであり、しっかりとした縁側があり、香りを肌に乗せたあと、ここで、外に出た時の香りの変化を体感することも出来ます。

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接客カウンターの左手に、美術品の展示会場のような荘厳たる和の空気に包まれた商品陳列スペースで、膨大な数の香りを試すことが出来ます。

しかし「ルシヤージュ京都」が『究極』である理由は、もうひとつ日本最高と呼んでも差支えがないであろう事実からです。

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水滸伝の梁山泊のように、二人の英傑がルシヤージュに集う。

それはまるで水滸伝の梁山泊のように、日本で最高峰の二人のフレグランス・エキスパートがスタッフとして加わっているからです。まず最初に、米倉さんの素晴らしさをおさらいさせて頂きます。

米倉さんは竹を割ったような性格です。「これからの香水販売は、時間をかけることが当然であり、香水販売は短時間でするべきという考え方は捨てるべきなんです。僕は〝数秒や数分でその方にぴったりな香水をお当てしますなどという接客〟には興味がありません」とはっきりおっしゃられます。

そして、香水初心者の方に対しては「純粋にワクワクする香水体験をして頂けるように心がけています」とのこと。米倉さんは、香水愛好家の方に対しては、専門的な話で知的好奇心を書き立ててくれる一方で、初心者の方に対しては、香水知識をひけらかす事は決してありません。

でありながら、ひとつひとつの香りをとても大切にされるその接客姿勢は、明らかにフレグランスを扱うすべてのブランドの販売員が見習うべき姿勢であり(トレーニングの一環としてルシヤージュ巡礼を組み込むべき!)、この方の接客を受けてしまうと〝本来、フレグランスを購入する際に受けるべき理想の接客〟を知ってしまうことになるのです。

ここに、その米倉さんの接客姿勢に共感を感じていた〝ブルーベルのトップオブトップ〟と呼ばれた、ラトリエ デ パルファム京都伊勢丹店の神チーフ様と、NOSE SHOP 大阪の元店長でありKO-GUの店長だった青年販売員様が合流を果たしたのでした。

何よりもびっくりしたのは、日本の香水販売員の中で、色々なブランドの香りを説明できる全国ベスト5に入ると思われる3人が同じ空間に集結した、香水業界のオールスターが集う店舗だという事です。

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二人のスタッフの方々の驚異的なスゴさについて

まず最初に〝ブルーベルのトップオブトップ〟と呼ばれた女性スタッフの方なのですが、梅田阪急、京都高島屋、京都伊勢丹のラトリエデパルファンでチーフをつとめてこられた方で、現在の大丸心斎橋店の女性チーフ様や伊勢丹新宿フレグランスコーナーの女性販売員様(元銀三)、ラトリエ デ パルファム京都伊勢丹店の方々など、彼女に育てられた販売員は、間違いなく一流のフレグランス・スペシャリストになっていくと言うほど、この店舗で働いておられる販売員の皆様は、何かが違うのです。

つまりこの方は、トレーナーとしても超一流であり、それは、香水に関するすべてを知っているエキスパート中のエキスパートであるというひとつの事実を伝えてくれます。

話を彼女に戻しましょう。この方の素晴らしさについて箇条書きさせて頂きます。

  1. 米倉さんが、同志だと考えているレベルの人。
  2. 約20年間ものブルーベル時代の香りを完全に知り尽くしている。
  3. あらゆる香りの変化をまるで物語のように魅力的に伝えて下さること(ストーリーシェアリング)が出来る。
  4. とても勉強熱心で謙虚な姿勢の方。だからこそ、常に学びの姿勢を忘れず、他ブランドの香りについての知識、調香師及び香料に関する知識全てがずば抜けている。
  5. 香水以外の芸術に対する感性も飛び抜けておられる。

ルシヤージュ京都の『第三の男』として加わったのが、かつてNOSE SHOP大阪の元店長でありKO-GUの店長だった、かつては米倉さんと〝ニッチ・フレグランスの神〟の座を競い合っていた青年スペシャリスト様です。

日本一NOSE SHOPのフレグランスを知る二人のうちの一人と言って差し支えないでしょう。この方の素晴らしさについて箇条書きさせて頂きます。

  1. Le Chercheur de Parfum様から、彼が大阪高島屋のフレデリック・マル/キリアンのチーフ時代に、かつて定期的にプライベートレッスン=英才教育を受けていた、日本の香水界のサラブレッド。
  2. ニッチ・フレグランスに対する知識だけでなく、あらゆるフレグランスに対する情報収集力に長けている。とにかく勉強熱心で調香師及び香料に関する知識全てがずば抜けている。
  3. 人当たりがとても良く、安心感があり、20代でありながら、昭和のような空気を持つ青年。

つまり超一流のハードとソフトが融合した『新しい香水体験の空間』がここにはあるのです。お店に入ったときと、出た後とでは、香水に対する向き合い方さえも劇的に変えてしまう=香水を自信をもってもっともっと愛せるようになる体験を提供してくれる、だからこそ『究極の聖地』なのです。

最後にこちらに歴史的な香水文化の資料として、2024年11月末日まで存在したルシヤージュ京都一号店の聖地ガイド記事を残しておきます。