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【ペンハリガン】ラバンデュラ(ジャン=ピエール・ベソワール)

ペンハリガン
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ラバンデュラ

原名:Lavandula
種類:オード・パルファム
ブランド:ペンハリガン
調香師:ジャン=ピエール・ベソワール
発表年:2004年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/21,500円

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天国にいちばん近いラベンダー畑の香り


ペンハリガンから2004年に発売された「ラバンデュラ」は、ラベンダーをこよなく愛してきた国・英国を代表するフレグランス・メゾンが満を持して発表したラベンダーの香りです。ジャン=ピエール・ベソワールにより調香されました。

真夜中に秘めやかに磨き上げられたパープルのラベンダーが、露に濡れ、朝日を迎え、豊かな薫りを解き放つ中、太陽がだんだん昇り、温かい甘さとフレッシュ感に包まれてゆきます。そんなラベンダー畑の中をお散歩するような香りです。

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素肌の上にラベンダー畑を育てていくように


地中海のラベンダー畑の真ん中で深呼吸するようなこの香りは、まずは真夜中のラベンダー畑からはじまります。静寂の中、透き通るような空気をバジルとスパイスが作り上げています。そんな真夜中の空気に導かれて、きらめきと透明感に満ちたフレッシュなラベンダーの香りがやって来るのです。

すぐに朝日に導かれ、クラリセージとスズランにより朝露に濡れたラベンダー畑の強い清涼感と甘い花蜜の香りが広がってゆきます。まさに北海道やヨーロッパのラベンダー畑で感じるあの〝心が澄んでいく感覚〟に満たされてゆくのです(そうラベンダーはハーブであり、フローラルなのだ!)。

やがて太陽が一番高い位置に昇るようにトンカビーンとムスク、アンバー、バニラが立ち上り、ラベンダー畑が温められていく、これ以上ないほどに優しくもフレッシュクリーミーなラベンダーの感覚を素肌に蘇らせていくのです。

薬のような、フゼアのような、ポプリのようなラベンダーの香りではなく、ラベンダー畑そのものの香りです。ラベンダー以外の香料(スズラン・アコードが素晴らしい仕事をしています)は、その情景を描き出すために存在しており、すべてがひとまとめになって幾多のラベンダーが根を張る大地が生み出されているのです。

それは素肌の上にラベンダー畑を育てていくことが、いかに心を豊かにし、メランコリーかつセクシーな気分にしてくれるかということを教えてくれる〝天国にいちばん近いラベンダー畑の香り〟です。

ルカ・トゥリンは『世界香水ガイド』で、「ラバンデュラ」を「間違えたラベンダー」と呼び、「ペンハリガンほどの伝統ある英国の会社ならば、まともなラベンダー香水をそなえる義務がある。何しろ世界一のラベンダーは英国で作られていたのだから(南ロンドンのラベンダービルは名高い)。今でもノーフォークではかなりのラベンダーが生産されている。」

「よいラベンダー香水を作ろうという心がけはすばらしい原料に対する謙虚さを表している。最高の原料を選び、ていねいに不純物を除き、ソフトな揮発保留剤を加える。それだけだ。悲しいことにラバンデュラはそのすべてに不合格だ。」

「少なくとも始めの5分くらいは滑らかであってほしいが、それさえかなわない。これは初めから終わりまで、ケミカルな、入浴剤のラベンダー。これに金を払うのは無駄遣いというものだ。」と2つ星(5段階評価)の評価をつけています。

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香水データ

香水名:ラバンデュラ
原名:Lavandula
種類:オード・パルファム
ブランド:ペンハリガン
調香師:ジャン=ピエール・ベソワール
発表年:2004年
対象性別:ユニセックス
価格:100ml/21,500円


トップノート:バジル、シナモン、ブラックペッパー
ミドルノート:クラリセージ、ラベンダー、スズラン
ラストノート:トンカビーン、バニラ、ムスク、アンバー