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キャサリン・ヘプバーン

『フィラデルフィア物語』1|キャサリン・ヘプバーンとビザンティン・ドレス

キャサリン・ヘプバーン
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真のエレガンスが詰まっている玉手箱のような作品。

パンツスタイル

キャサリン・ヘプバーンは私生活においては、パンツルックを好みました。

キャサリン・ヘプバーン・ルック2 宝塚風パンツ・ルック
  • パワーショルダーのダークトーンのパンツスーツ。そこに大きな白の胸ポケットと3つの大きな白ボタンのアンバランスさが、引き締まった色味の中に、子供のいたずら心のような優しさを与えてくれます。ドレープの出るワイドパンツが極めて宝塚的であり、女が惚れる颯爽とした「男前」女子を演出しています
  • 白のブラウス
  • サンダル

私たちがコンビを組んだ映画には、キャサリンのありのままの一面がそのまま出ているものがある。・・・『フィラデルフィア物語』では意地っ張りと傲慢がロマンチックな本性を覆い隠している大資産家令嬢である。・・・そして、同情を求めないその気質と人に好かれようが嫌われようが気にかけない気質は、トレイシーを演じるうえで理想的だった。

ジョージ・キューカー

MGMのプロデューサー、ルイス・B・メイヤーはこのスーツを嫌いました。「女性はスカートを履くべきだ!」という保守的な彼の姿勢に対して、キャサリン・ヘプバーンは1930年代から、スカートをはかない、化粧しない、写真を撮らせない、インタビューは一切受けない存在であり、作品の中でパンツスタイルを披露することに固執しました。

当時、キャサリンは、ハリウッドの「ボックス・オフィス・ポイズン」(金にならないスター)として認識されており、当時の女性らしさという基準から外れた女優でした。そんな彼女が、「人生最大の賭け」に打って出たのが本作『フィラデルフィア物語』なのです。

ケーリー・グラントは、美女の最上のアクセサリー。グラントは、本作の13万7500ドルのギャラを全額祖国イギリスの戦争基金に寄付した。

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アレキサンダー・マックイーンが憧れたアイコン。

乗馬服スタイル

キャサリンは少女の時代から運動神経が抜群で、本作においても、自分自身で、高飛び込みのシーンを演じています。

キャサリン・ヘプバーン・ルック3 乗馬服ルック
  • 乗馬ジャケット
  • オープンカラーのシャツに細いベルト
  • 乗馬パンツ
  • ロングブーツ

彼女(キャサリン・ヘプバーン)は、最初のアンドロギュヌス的イメージの人です。

アレキサンダー・マックイーン

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元祖アンドロギュヌス=キャサリン・ヘプバーン。

パンツルック

171cmの長身にはパンツルックがとても似合います。

絶世の美人とは言いがたい風貌。しかし、頭の回転が速そうで、表情の変化が実に魅力的なのです。

キャサリン・ヘプバーン・ルック4 パンツ・ルック
  • ショルダーにあて布されたジャケット。ウエストラインは細い。首元にはリボン結びの紐
  • フレアパンツ

アンドロギュヌスとは何か?女性が男性的なファッションに身を包むことによって何が生まれるのでしょうか?それは洗練と個性です。ドレスを着て、女性としての華の部分を披露する喜びもある一方で、女性の持つ柔らかな曲線を、一枚の布地に包み込むことによって示すことが出来る洗練もまた女性の魅力です。

キャサリン・ヘプバーンは、ドレス一辺倒な当時のハリウッドにおいて、公の場において徹底的にパンツ・スタイルを貫きました。その姿勢は、女性に華やかさや妖艶さを求める男性の注目外となりましたが、年月が経つにつれて、女性としての「パンツ・スタイルを貫く姿勢」の格好良さに、同性から強烈な支持を集めるに至ったのです。

アンドロギュヌス・スタイルとは、見かけの中性っぽさや、ただ単に若い美少年が、気まぐれに女装して美しいことを指すことではありません。このスタイルは、「貫く」スタイルであり、ちゃらちゃらと話題を集めるための「ナヨナヨ」した姿勢では決してありえないのです。それは、あのビヨルン・アンドレセンが女装したならば、これはもうアンドロギュヌスではないと同じことなのです。

プライベートはとことんパンツスタイル。競演のケーリー・グラントとジェームズ・スチュアートと。

リハーサル中のキャサリン。化粧っけがありません。

高飛び込みシーンのイメージトレーニング中。

監督のジョージ・キューカーと共に。

本当にどこまでもパンツスタイルのキャサリン・ヘプバーン。