その他

ジェイソン・ステイサム1 『トランスポーター』(2ページ)

    作品名:トランスポーター The Transporter (2002)
    監督:ルイ・レテリエ/コリー・ユン
    衣装:マルティーヌ・ラパン
    出演者:ジェイソン・ステイサム/スー・チー/マット・シュルツ



    ブルース・リーに最も近づいた白人。

    ジェイソン・ステイサムの肉体美とバランス感覚は、飛込選手として訓練されたものだった。

    ヒューマン・フラッグ。よく見るとゴリゴリのマッチョではなく、アスリート・ボディ。

    何よりもルールを守るストイックさ。この男の人生は三つのルールで支配されている。「ルール#1:契約厳守」、「ルール#2:名前は聞かない」、「ルール#3:荷物は開けない」の三つである。そのストイックな男性像は、明らかにブルース・リーと『北斗の拳』のケンシロウとマックイーン&ブロンソンの影響を受けていることは間違いない。リュック・ベッソン(本作の製作・脚本を担当)の三つのルール。それは「ルール#1:深く考えずに」、「ルール#2:子供のような純真さとバカっぽさを保ちつつ」、「ルール#3:童貞青年が求めるカッコ良さのみを追求する」の三つである。

    ブルース・リーから始まるマーシャル・アーツ映画の歴史の一つの終着駅として『トランスポーター』は位置づけされます(もうひとつの終着駅は、間違いなくドニー・イェン作品)。ジェイソン・ステイサム(1967-)という30代半ばの禿げた中年男性が主人公のこの作品は、ある意味、アルマーニのスーツを着た21世紀の『ダイ・ハード』とも言えます(この作品のジェイソンは、ほぼ100%自分自身でスタントしている)。それは同時代に大活躍したフランスのフットボール選手ジネディーヌ・ジダンがブラックスーツを着て、ピッチから走り抜けてきたような印象をも人々に与えました。

    そして、『トランスポーター』三部作は、男性のファッションに大いなる影響を与えました。それは『ブラックスーツの美学』です。さらにこの作品は、ファッションに関わる人々に間違った情報も植え付けました。それは、ディオールオムが全面的に協力した作品だという認識です。実際のところはどうであれ、この作品の存在が、ブラックスーツを女性でいうところのリトル・ブラック・ドレスの位置に格上げしたのでした。



    本編においては、ジェイソンの要求によりカットされた、飛んできたミサイルをトレイで闘牛のように逸らせるという伝説の迷シーン。極めてトランスポーターらしくて良い!



    ジョルジオ・アルマーニのブラック・スーツ

    フランクが愛用するスーツは、ディオールオムではなく、アルマーニだった。

    仕事をする時は、必ずブラックスーツに身を固めるフランク。

    ダンディズムとは、身に付ける全てのものへのこだわりから始まります。

    ジャケットは細めのノッチドラペル。

    ネクタイまでブラックなのがポイント。モノトーンが生み出す最強モード感。

    そして、シューズは、黒のブローグ。

    フランク・マーティン・ルック1 リトル・ブラック・スーツ
    • ジョルジオ・アルマーニのスーツ
    • アルマーニのホワイト・ドレスシャツ
    • アルマーニの黒のネクタイ
    • JMウェストンのブローグ
    • 黒のレザーグローブ
    • パネライのPAM74

    『トランスポーター』スーツは、エディ・スリマン時代のディオールオムダンヒルのシャツでもなく)ではなく、ジョルジオ・アルマーニのスーツです。ただし、アクションシーンにおいては、アルマーニではなく特注のストレッチの効いたスラックスが18着使用されました。

    ジェイソン・ステイサムが体現したブラックスーツの魔力。それは引き締まった鋼のような肉体を隠すことが出来るブラックカラーの魅力。ディオールオムのドロップ10のブラックスーツが提案したマッチ棒のような細いシルエットは、アンドロギュヌス的なモード感を感じさせこそすれ、男の色気を感じさせたわけではなかった。しかし、アルマーニによるステイサム・スタイルは、スリムスーツの下には引き締まった肉体が存在するという、静を伴った危険な男の色気が存在します。



    男の色気はドレスシャツに宿る

    黒のBMW735i(E38)の活躍は思ったほど多くなかった。


    フランク・マーティン・ルック2 ダーク・ドレスシャツ
    • 光沢のあるダークトーンのドレスシャツ、胸ポケットあり
    • ブルージーンズ

    ドレスシャツというアイテムは、男性のダンディズムを試すリトマス試験紙です。それはフォーマルにもカジュアルにも使える万能シャツです。そして、ひとつだけ言えることは、ドレスシャツを持っていない男性は、成熟しきれていない男性と言っていいでしょう。オトコは30才も過ぎれば、スニーカーやTシャツばかり着ていてはダメです。

    ドレスシャツとは、男性にとって、最高の姿勢矯正器具なのです。猫背で頼りなく歩く姿を改めたいと考えるならば、上質なドレスシャツを着こなす術を学ばなければならないのです。



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