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メゾン・フランシス・クルジャン

【メゾン フランシス クルジャン】フェミナン プルリエル(フランシス・クルジャン)

メゾン・フランシス・クルジャン
©Maison Francis Kurkdjian
この記事は約4分で読めます。

フェミナン プルリエル

原名:Feminin Pluriel
種類:オード・パルファム
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2014年
対象性別:女性
価格:70ml/39,600円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム

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「香水は芸術ではない」

©Maison Francis Kurkdjian

天然香料ともとの植物との関係は、言ってみればオレンジ・ジャムとオレンジ、あるいはヒバロ族の干し首と生身の敵との関係に相当する。・・・ある意味では、天然香料が本物のレプリカとしてできがよくないからこそ香料が存在するとも言える。もしローズオイルの匂いがバラの匂いと同じだったら、調香師はうなだれて降参するしかない。しかし実際は違う。調香師の課題とは、そのように切り刻まれて加熱され、変わり果ててしまった自然物の破片を混ぜ合わせ、まるで遺体修復師のように、ふたたび生命の輝きをあたえることなのだ。

ルカ・トゥリン

しかし、天然香料の魅力は、同時に最大の難点でもあるのだが、その複雑さにある、複雑さは定義づけがむつかしく、認識するのはたやすい。

ルカ・トゥリン

「香水が表現できる女性と男性らしさの探求」というテーマで生み出されたメゾン・フランシス・クルジャンによるペア・フレグランス。それが「フェミナン プルリエル」と「マスキュラン プルリエル」です。

理想の女性(憧れる女性)が持つ、誰からも愛される人だからこそ、近寄りがたい人であるという複雑さをフローラルシプレに託したこの香りは、フランシス・クルジャンによって調香されました。

香水は芸術ではない」と発言しながら、世界中の誰よりも、香水を芸術の領域にまで高めてやろうという野心を心に秘める、複雑なオトコゴコロの持ち主であるクルジャン。そんな彼だからこそ生み出すことが出来た、複雑だからこそ魅力的なオンナゴコロの香りです。

一歩引いた女性の美学とでも申しましょうか・・・押し付けがましくないフローラルの美学とシプレが巧みにミックスされた名香です。

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女性の肌の上で、根を張り、花を咲かせる香り

かなり高品質な工程で生み出されたメイローズとエジプト産ジャスミンが、ベチパーとパチョリ(=シプレ)に導かれ、優しく肌に馴染んでいきます。この香りの魅力の秘密は、地球が自転するように、あなたという地球を中心に、パウダリーなアイリスとヴァイオレットが女性の優しさを、そして、スズランが女性の冷たさをというコントラストを生み出しながら自転していく所にあります。

つまり、絶妙な香料のブレンドにより、女性の肌の上で、花々が生命を持ち、根を張り花を咲かせているような錯覚を覚えさせるのです。香りが前に出るのではなく、香りは絶えず、自分の周りを回っているのです。

全体的に柔らかい香り立ちで、甘さを強調しない柔らかい「複雑さ」が特徴です。柔らかい「複雑さ」とは?そもそもフレグランスにおける「複雑さ」とはどういうことなのでしょうか?一流調香師と呼ばれる人のフレグランスに存在するのが、この「複雑さ」という共通点です。

香りに対する感じ方とは、それに対峙する人それぞれのバックグラウンドが如実に反映されるものなのです。だからこそ「複雑さ」は万能性へと昇華していくのです。

そういった意味において、この「フェミナン プルリエル」は、誰からも愛される「近寄りがたい」女性を演出する香りなのです。

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香水データ

香水名:フェミナン プルリエル
原名:Feminin Pluriel
種類:オード・パルファム
ブランド:メゾン・フランシス・クルジャン
調香師:フランシス・クルジャン
発表年:2014年
対象性別:女性
価格:70ml/39,600円
販売代理店ホームページ:ラトリエ デ パルファム


シングルノート:フィレンツェ産アイリス、ヴァイオレット、グラース産ローズ、エジプト産ジャスミン、リリー・オブ・ザ・バレー、オレンジ・ブロッサム、ベチバー、インドネシア産パチョリ