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ヴィンセント・ギャロ 『バッファロー’66』(3ページ)

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作品名:バッファロー’66 Buffalo ’66 (1998)
監督:ヴィンセント・ギャロ
衣装:アレクシス・スコット
出演者:ヴィンセント・ギャロ/クリスティーナ・リッチ/ベン・ギャザラ/アンジェリカ・ヒューストン/ケヴィン・コリガン

世界一お金のかかった自撮りムービー。

私の人生で最高の日は、イエスのベーシストのクリス・スクワイアに食事に招かれた時だ。2番目に最高だった日は、イエスのボーカリストのジョン・アンダーソンに会ったときだった。

ヴィンセント・ギャロ

〝自分のことが本当に大好きな〟一人の男性が、SNSが登場する前夜に、映画というメディアを使い、自分自身を世界に向けて紹介しました!お気に入りのイエスの「ハート・オブ・ザ・サンライズ」をバック・ミュージックに使い、ファッション・センスの良さと、とぼけたキャラクターのギャップを売りに、「こんなオレってタイムレスなファッション・アイコンだろ?」と男たちに問いかける永久SNS=「バッファロー’66」。いまだかつて一人の男が、自分のカッコ良さを証明するためだけに映画を作り成功した例は、本作を除いて金子正次の『竜二』(1983)以外に存在しない。110分のヴィンセント・ギャロ・プロフィール・自撮りムービーここに始まる!

昔、パリで行われた小津安二郎の回顧上映に20日間毎日通い、40本の作品を観た。字幕はフランス語だが、言葉などまったく分からない・・・でもそれはオレの人生の中で最高に素晴らしい瞬間だった。(レイラの車のナンバープレートはOZU)

ヴィンセント・ギャロ

それはインディーズ・ムービーとして、ニューヨーク州バッファローで生まれたヴィンセント・ギャロ(1962-)が、故郷を舞台にして、監督・主演・美術・音楽を担当することにより、一切の干渉から開放されました。彼はその活動においてマネージャーなどは一切持たず、この予告編もポスターのデザインもすべて自分自身で行いました。「ソフィア・コッポラとそのオヤジが作るような映画が大嫌いだ!」と豪語するこの男が生み出した記念すべき監督第一作。

この作品完成後、クリスティーナ・リッチが、「二度とヴィンセントとは仕事をしたくない」と断言したほどに、異様な空気に包まれたこの作品は、公開後20年近く迎えようとしている今も、若者から大人までのあらゆる男の心を捉えて離さないです。

私たちはどうして、トイレを探す赤いブーツの男に惹きつけられるのでしょうか?それは40歳以上の男性にとって、ヴィンセント・ギャロがどうしても一人のスーパー・アイコンを思い出させるからでしょう。そうです、その男の名は松田優作。『最も危険な遊戯』(1978)『蘇える金狼』(1979)TVドラマ『探偵物語』(1979-80)で見せたすっとぼけたカッコ良さと、この男のスタイルは重なるのです。実際に存在したらどうしようもない主人公を、カリスマ性溢れるイケメンが演じた所に、ヴィンセント・ギャロのセンスの良さを感じさせます。

今日からオレの名前はロッキーだ!

ビリー・ブラウンの唯一の親友グーン。グーンの意味は〝まぬけ〟です。

爆発頭に、不摂生な生活を物語る肉体。オタク文化が生み出した一人の典型。

どこまでも素晴らしいグーンのキャラクター。しかし、演じたケヴィン・コリガンは、この役柄に不満を感じ、クレジットなしでの出演を希望した。

ベージュのコーデュロイパンツだけをはき続け登場するビリー・ブラウンの唯一の親友グーン(ケヴィン・コリガン)。彼のファッション・アイテムは、黒のニット帽。あずき色のナイロンジャケット。ブルーパーカー。黒ワークブーツ。そして、うさぎのぬいぐるみに、ペットとしてハムスターとうさぎを飼っています。そして、何よりも下っ腹全開のグンゼ!

この作品は、この男の存在により成立していると断言できるほどの「映画史上有数のダメ男」グーン。ビリーの5年間の刑務所暮らしがばれない様に、工作活動してくれた男。そして、5年後、グーンはビリーにこう断言する。「これからオレの名はロッキーだ」と。



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