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ロッサナ・ポデスタ1 『黄金の七人』1(2ページ)

    作品名:黄金の七人 Sette uomini d’oro (1965)
    監督:マルコ・ヴィカリオ
    衣装:ガイア・ロマニーニ
    出演者:ロッサナ・ポデスタ/フィリップ・ルロワ



    市川雷蔵が最も会いたかった女優。

    アフリカで生まれたイタリア人ロッサナ・ポデスタ。彼女は当時イタリア領だったリビアで生まれました。

    身長は163cm。深田恭子のような均整の取れた肉体美。

    ルイーズ・ブルックス的ショートボブのウィッグを付け、60年代のショートボブ・アイコンとなる。

    日本の女優の中で好きなタイプの女優は、中年の方では、山田五十鈴、田中絹代さん、若手の方では、岡田茉莉子、若尾文子、有馬稲子さんです。そして、お話してみたい俳優は、ロッサナ・ポデスタさんです。

    市川雷蔵 1961年

    1961年に当時の日本映画界の至宝・市川雷蔵(1931-1969)が〝お話してみたい俳優〟(女優ではなく、俳優である点がポイントです)として挙げた名前は、意外すぎる人物でした。この当時、ロッサナ・ポデスタは、1956年に公開された『トロイのヘレン』(この作品でブリジッド・バルドーがデビュー)で話題になった程度の女優でした。まだ『黄金の七人』も作られていない頃の彼女と雷蔵は何を話したかったのでしょうか?永遠の謎です。

    それまで歴史劇においてお姫様女優として名を残したロッサナが、30代を迎え、夫であり監督のマルコ・ヴィカリオの協力の下、華麗なる転進を果たしたのが本作によってです。この作品により、彼女は、ルイーズ・ブルックスのようなショートボブと共に、60年代のスタイル・アイコンの一人に駆け上がったのです。

    ルイーズ・ブルックス(1906-1985)

    ルイーズ・ブルックス。永遠のショートボブ・アイコン。

    1920年代にサイレント映画において活躍した女優ルイーズ・ブルックスのトレード・マークだったショートボブ。そのヘアスタイルをウィッグをかぶり変装の一つとして引用するロッサナ=ジョルジア。このヘアスタイルをオープニング・ヘアに選んだ瞬間、ジョルジアの勝利は決まったも同然になったのでした。

    そして、この決断の瞬間。世界の悪女像はアップデートされ、日本では峰不二子ドロンジョ様が生み出されることになったのです。



    〝おもいっきり悪趣味〟なことが出来た幸福なる時代

    オープニングからその悪趣味な装いに魅了されます。

    なぜかドロンジョ様を髣髴させる素晴らしい眼鏡を装着している。

    そして、ゼブラ柄のミンクファー付きコート。

    ジョルジア・スタイル1 ゼブラコート
      • ダイヤモンドを散りばめたバタフライ眼鏡
    • ミンクのフード付きゼブラ柄コート
    • 黒のロングレザーグローブ
    • 黒のクラッチ
    • 黒のショートブーツ

    1960年代に、小学生に「最も分かりやすいお金持ちのおねえさん」の絵を描かせたかのようなファッション・スタイルで登場するジョルジア。まさに悪趣味ここに極まれりのスタイルで登場します。決して誤解してはいけないのは、これは60年代においてもかなり悪趣味なスタイルだったということです。

    それは60年代という10年間が、〝おもいっきり悪趣味〟なスタイルへの暴走が許された10年間であることを教えてくれます。なぜならば、当時は、インターネットもなく、ファッションに関する情報も少ない時代だったからこそ、枠に捉われない表現が思いもよらぬパワーを生み出したのです。そして、60年代の数々の悪趣味が、21世紀の私達に対して、創造のための多くのヒントを与えるにいたっているのです。

    そんな世界観が、アルマンド・トロヴァヨーリの音楽と共にタイムレスな輝きを生み出しているのです。



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