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【ゲラン】ル スワソントユィット(ティエリー・ワッサー)

ゲラン
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ル スワソントユィット

原名:Le Parfum du 68
種類:オード・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2013年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/38,830円
公式ホームページ:ゲラン

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亀の甲羅が印象的な「68番地の香り」

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1914年にゲラン(1828年創業)は、最初のブティック(本店)を、シャンゼリゼ通り68番地に移転しました。そして、2013年11月28日に、このブティックは、ほぼ100年の時を経て、「ラ メゾン ゲラン」として、リニューアルオープンを果たしたのでした。

「ル スワソントユィット=68番地の香り」は、そのタイミングで生み出された香りです。

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1914年にシャンゼリゼ通り68番地移転を記念してジャック・ゲランにより生み出された「パルファン デ シャンゼリゼ」は、独特な亀の甲羅ボトル(バカラ製)が特徴的でした。

ここで亀がボトルデザインに選ばれた理由は、第一次世界大戦前夜の激動のフランスにおいて、ブティック建設が亀が歩くようになかなか進まなかったことからでした。

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ゲランのヒットメドレーの香り

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そして、2013年クリスマスに、「ル スワソントユィット ル パッサー デュ タン(時間の渡し守)」として、アトリエ・ゴアールにより製作された30本限定の60mlの限定ボトル(ブラック・バカラ)により、1914年の亀の甲羅ボトルが再現されました。

香り自体も、ゲランの五代目調香師ティエリー・ワッサーにより再調香されたものです。

同年に限定ブティックでのみ簡易ボトルヴァージョンが販売されています。「68番地の香り」という名のこの香りは、簡単に説明すれば、「ジッキー」からはじまり「シャリマー」「夜間飛行」といったゲランの歴史的名香のヒットメドレーのような香りです。

そんなヒットメドレーは、ベルガモットとマンダリンの濃縮されたシトラスにカルダモンが絡み合う、活力溢れるトップノートからはじまります。トンカビーンが香りの激しさに温かみと柔らかさを与えてくれています。

やがて、イモーテル(カレープラント)がローズにブレンドされ、スパイシーローズとして、昇華していく流れに私たちは身を投じていくことになります。それは、まさに1914年から2013年という、第一次世界大戦から今に至る激動の歴史の流れの中に身を投じていくような厳粛ささえも感じさせます。

スパイシーローズに溶け込んでいくヘリオトロープ、マグノリア、オレンジ・ブロッサムがベンゾイン、インセンス、レザーに包み込まれることにより、美しいウッディ・スパイシーの調和を見せてくれます。

スキン・パルファムではなく、肌を通して、精神まで瞑想させるような、まさにゲランにのみ到達しうる〝香りが導くサトリ〟とも言えます。甘さという言葉を失った先に、現れるシャングリラ(桃源郷)のような香りです。

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香水データ

香水名:ル スワソントユィット
原名:Le Parfum du 68
種類:オード・パルファム
ブランド:ゲラン
調香師:ティエリー・ワッサー
発表年:2013年
対象性別:ユニセックス
価格:75ml/38,830円
公式ホームページ:ゲラン


トップノート:ベルガモット、マンダリン、カルダモン
ミドルノート:イモーテル(カレープラント)、ローズ、ヘリオトロープ、マグノリア、オレンジ・ブロッサム
ラストノート:トンカビーン、ベンゾイン、インセンス、レザー、バニラ