バーバレラのアイコニック・ファッション
バーバレラ・ルック5 ホワイト・バトルスーツ
- ブラック・ストライプの入ったホワイト・ワンピース、フロント・バックル
- サイハイブーツ
彼はクチュリエではない。金属工にすぎない。
ココ・シャネル
パコ・ラバンヌによる、バーバレラ・ファッションは、中世と未来が見事に融合しています。そして、それは、1968年当時、世界中が、サイケデリックなフラワーチャイルドたちで溢れかえろうとしている中で、アシッド・トリップのための旅行着として相応しいファッションでした。
ジェーン・フォンダのバーバレラ・ファッションがタイムレスな魅力に満ち溢れている理由は、それが、恐らく21世紀のドラッグにまみれたポップスター達のコンサート・コスチュームの原型になっているだけでなく、人々は本質的に、バーバレラを中心に回る世界で享楽的に生きたい=ハロウィンにおけるバカ騒ぎのようなコスプレ祭りに夢中になるところからも容易に理解できます。
唐突に、マルセル・マルソーが光臨する。
「パントマイムの神様」「沈黙の詩人」と呼ばれたマルセル・マルソー(1923-2007)がピング教授役で本作に出演しています。
マイケル・ジャクソンのムーンウォークのオリジナルであり、1947年に、マルソーの代名詞になるキャラクター〝Bip(ビップ)〟を創造した彼のパントマイムは、「小説家が何冊書いても表現しきれない世界を2分で表現してしまう」と形容されるほどの、独特の世界観を生み出すに至ったのでした。