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【ブルガリ】ゴルデア ローマン ナイト(アルベルト・モリヤス)

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ゴルデア ローマン ナイト

原名:Goldea The Roman Night
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2017年
対象性別:女性
価格:50ml/12,980、75ml/15,840円

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21世紀の『甘い生活』の香り

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私のローマを三つの単語で表すと〝歴史〟〝権力〟〝ローマ市民〟です。ローマには小さな通りがたくさんあり、5分ごとに新しい発見がある、不思議な街です。1日で街のさまざまな面を見ることができます。少し汚く、少し無秩序かもしれませんが、魅力的な街です。

アルベルト・モリヤス

2017年9月に、ブルガリの「ゴルデア」コレクションの第三弾フレグランス「ゴルデア ローマン ナイト」が発売されました。一作目のテーマが「ピラミッドの頂で浴びる太陽の輝き(ゴルデア)」であるなら、二作目のテーマは「クレオパトラの肉体に振りかけられるバラの花びら(ローズ ゴルデア)」でした。

そして、ついに三作目にして、香りの舞台は現代のローマへと移行し「21世紀の夜のローマのプリンセス」がテーマになったのでした。全ての調香は、アルベルト・モリヤスによるものです

そんなイメージに相応しいキャンペーン・モデルとして、ベラ・ハディット(1996-)が選ばれました。彼女は、2016年に、姉妹ではじめてヴィクトリアズ・シークレットのモデルになったファッション・モデルであり、今ではあらゆるラグジュアリー・ブランドのアイコンをつとめている超売れっ子モデルの一人です。

そんな彼女を招き、2017年5月24日、ローマのスペイン広場にて盛大に、本作の発売が発表されたのでした。

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美人のための美人の香り

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ドレスはジョン・ガリアーノのヴィンテージ。

私は1種類のムスクが好きなのではなく、最大で10種類のムスクを扱います。あるものは非常にウッディで、あるものはフルーティです。この香りで使用したのは、新しいムスクで、とても濃厚で女性らしいブラックムスクです。ムスクとは太陽のようなもので、太陽があればエネルギーが湧いてきます。

アルベルト・モリヤス

〝夜のローマ〟というネーミングと、蛇が巻きついたブラックボトルが連想させるような〝享楽〟=濃厚な香りではありません。この香りのイメージは、モリヤスが言及しているように〝金曜日の夜、出かける準備をしているときの幸福感を体現している〟のです。

夜のローマの女神の香りは、弾けるようなベルガモットの中から、ジューシーなマルベリーが円やかに立ち昇るようにしてはじまります。モリヤスがローマの陽光をイメージして使用したマルベリーは、どこかダークでミステリアスな大人の色気を感じさせる甘酸っぱさがあります。

すぐにみずみずしいピオニーが広がる中、華やかなローズに導かれ、夜に咲くジャスミンとチューベローズが魅惑に満ちた夜の美しさを肌の上で演出してくれます。

やがて、官能的な輝きを放つブラックムスクと(ローマに点在する大理石のミネラル感を感じさせる)パチョリ、モスが深みのあるシプレの温かさでふんわりと官能的な〝ブラックムスクの宝石〟のような輝きを放ってくれます。問題点はただひとつ、非常に儚いということです。

ドレスコードが存在する場所の眠らない夜の物語。一流ブランドのドレスに身を包み、生まれながらのお金持ちが集うこの場所で、ブルガリのジュエリーを身につける、そんな夢を見ることが許される香りなのです。

ただただ、この香りを身につけて、男女から賞賛を浴びることが出来る女性に対して、羨望の眼差しを贈るしかない香りです。〝美人のための美人の香り〟です。

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香水データ

香水名:ゴルデア ローマン ナイト
原名:Goldea The Roman Night
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2017年
対象性別:女性
価格:50ml/12,980、75ml/15,840円


トップノート:マルベリー、ベルガモット、ブラックペッパー
ミドルノート:ナイト・ブルーミング・ジャスミン、ローズ、チューベローズ、ピオニー
ラストノート:ベチバー、パチョリ、ブラックムスク、モス