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ブルガリ

【ブルガリ】ゴルデア(アルベルト・モリヤス)

ブルガリ
©BVLGARI
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ゴルデア

原名:Goldea
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2015年
対象性別:女性
価格:25ml/7,700円、50ml/14,080円

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太陽を盗んだ女たちに捧げられし香り

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ゴルデアは、黄金と女性らしさへの賛辞です。この香りは、歴史上最も神話的な場所に向かう、嗅覚の旅へと導いてくれます。古代の女神から現代のディーヴァまで、黄金時代を多面的に解釈した香りです。

そして、この香りは、黄金の豊かさと永遠性を反映しています。まるで宝石職人のように、私は黄金の輝きを香料で彫刻したいと思いました。かくして女性の〝地肌〟の上で文字通り輝きを放つ、深みのある官能的なフレグランスが生み出されたのでした。

アルベルト・モリヤス

ブルガリのフレグランス・コレクション「オムニア」から十数年以上経った、2015年10月に、世界に向けて発表した新たなるラグジュアリー・フレグランス・コレクション「ゴルデア」。

その第一弾(日本国内販売は2016年11月30日)として発売されたのが「ゴルデア」です。ゴレデアとはGold(黄金の)とDea(ラテン語で女神)を組み合わせた造語で「太陽の黄金の輝きを手にした女性美」の意味です。

それはまたブルガリのブランドとしての黄金期を意味する『ブルガリ王朝』スタートの意味も含んでいます。フィルメニッヒ社で新しく開発された高級感あふれる3種類のムスクと、上質なバニラの甘さを漂わせたこの香りは、アルベルト・モリヤスにより調香されました。

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ブランクーシにクレオパトラの黄金像を作らせたような香り

『Danaïde』(1913)ブランクーシ

『プリンセスX』(1916)ブランクーシ

この香りのミューズはクレオパトラでした。彼女は女性らしさ、パワー、誘惑の絶対的なアイコンです。そして、このフレグランスもそれらを体現する香りです。

芸術作品に例えるなら、ブランクーシの黄金の彫刻です。ブランクーシは先見の明があり、モダニズムの先駆者であり、20世紀で最も影響力のある彫刻家の一人です。この黄金の職人から多くのインスピレーションを得て、それぞれの成分を金塊のようにファセットして磨き上げ、彫刻のようなフローラル・オリエンタルを作り上げました。

アルベルト・モリヤス

『ブルガリ王朝』の神官とも言えるアルベルト・モリヤスが高らかに「ゴールデン・ムスク・シンフォニー(黄金のムスクの三重奏)」の発動を宣言したのでした。

それはクレオパトラ7世(紀元前69年-紀元前30年)が愛したエジプシャン・ムスクを現代の女性のために蘇らせたとも言えます。

紀元前41年、クレオパトラが28歳の時に、共和政ローマのマルクス・アントニウスに出頭を命じられ、プトレマイオス王朝滅亡の危機を迎えました。その時彼女は、アプロディーテーのように着飾り、エジプシャン・ムスクをたっぷりと身に纏いタルソスへ出頭し、逆にアントニウスを恋に落ちさせたのでした。

つまり、エジプシャン・ムスクとは、〝エジプトを救ったムスク〟なのです。このムスクの香りは、ミルラ、カルダモン、オリーブオイル、シナモンがブレンドされたようだったと、近年発掘されたアンフォラの残留物から推測されています。

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ゴールデン・ムスク・シンフォニー(黄金のムスクの三重奏)

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ゴルデアの中に灼熱の太陽を生み出すために、パピルスやパチョリなどの天然香料を加えたいと思いました。フローラルアコードの中心は、希少なコモロ諸島のイランイランです。イランイランは、まさに黄金と融合した花を完璧に体現しています。

私はいつもシトラスノートとしてベルガモットを使っています。この果実は丸くて、光り輝き、強烈な黄色で、容易に太陽を連想させます。だから、ゴルデアは、再生の感覚と独特の新鮮さを持つ朝の太陽、燃えるような真昼の暑さ、夕暮れのノスタルジアを同時に感じさせるのです。

アルベルト・モリヤス

解き放たれた黄金の蛇のようにベルガモットが弾け出す中、大気に軽やかで捉えどころのない(メロンのような)オゾニックなムスクが、滑らかなバターが心に溶け込むように広がってゆきます。「クリスタルムスク」の登場です。その氷のような鋭さを和らげるようにフレッシュなオレンジ・ブロッサムとラズベリーが加わってゆきます。

独特な甘さのフルーティーフローラルに、太陽の光のような甘くも温かい「ゴールデンムスク」がクリーミーにすべてを掻き混ぜてゆきます。さらにジャスミン、イランイランが加わり、フローラルとムスクの黄金比は完成します。

いよいよ香りは黄金の輝きで煌いてゆきます。バニラのようにパウダリックな「ベルベットムスク」が、古代エジプトを象徴するパピルス、パチョリと溶け合いながら、アンバーシャワー=黄金シャワーを全身に降り注がせるのです。

どんな花の香りか、なぜ甘いのか、どうして塩っぽさを感じるのか、そして、なぜふんわりと心地良いのかということに対する答えを考えるだけ時間の無駄であるという『ブルガリ王朝』の挑戦状。それは、黄金の輝きに包まれることはなぜ心地良いのか説明せよという問いの不毛を肉体に教えてくれる香りとも言えます。

キャンペーン・モデルとして、ブラジル出身のスーパーモデル・イゼベリ・フォンタナ(1983-)が起用されました。その野性味溢れる存在感で、16歳にしてヴィクトリアズ・シークレットの下着モデルをつとめ論争を巻き起こした人です。

撮影はマート・アラス&マーカス・ピゴットによるものです。

そんなイザベリが古代エジプトのクレオパトラのような雰囲気を漂わせ、ピラミッドを上り太陽の祭壇のゴルデアを手に取るというキャンペーン・フィルムは、薔薇とムスクを愛したクレオパトラへのオマージュでした(ブルガリを象徴する蛇をモチーフにしたジュエリー・セルペンティも登場)。

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香水データ

香水名:ゴルデア
原名:Goldea
種類:オード・パルファム
ブランド:ブルガリ
調香師:アルベルト・モリヤス
発表年:2015年
対象性別:女性
価格:25ml/7,700円、50ml/14,080円


トップノート:クリスタルムスク、ベルガモット、オレンジ・ブロッサム、ラズベリー
ミドルノート:コモロ産イランイラン、ジャスミン、ゴールデンムスク
ラストノート:ベルベットムスク、アンバー、パチョリ、パピルス