究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ
サルヴァトーレ・フェラガモ

【サルヴァトーレ フェラガモ】フェラガモ プールファム(ジャック・キャヴァリエ)

サルヴァトーレ・フェラガモ
©Salvatore Ferragamo
この記事は約3分で読めます。

フェラガモ プールファム

原名:Ferragamo pour Femme
種類:オード・パルファム
ブランド:サルヴァトーレ・フェラガモ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:1998年(現在廃盤)
対象性別:女性
価格:30ml/5,000円、50ml/8,000円、100ml/11,400円

スポンサーリンク

記念すべきフェラガモのファースト・フレグランス

©Salvatore Ferragamo

サルヴァトーレ・フェラガモがブランドとして本格的にフレグランスを発売するようになった最初の香りが、1998年に発売された「フェラガモ プールファム」と「プールオム」でした。この二つのフレグランスの成功によって、2001年にフェラガモ・パルファムが設立され今に至ります。

グリーンフローラルとフルーティシプレの境界線を駆け抜ける香りである「フェラガモ プールファム」は、若き日のジャック・キャヴァリエにより調香されました。

一言で表現すると、夏の朝の太陽の下、ゴージャスな90年代風のワンピース水着を着たイタリア女性が、ラグジュアリー・マンションのプールで一泳ぎを終えて、プールサイドでぐいっとカシスウォーターを飲み干し休んでいる姿と、スカートスーツに着替えて、髪をアップに纏め、眼鏡をかけビジネスに向かうキリっとした知的な姿のふたつがひとつになった、飾らないイタリア女性のエレガンスを体現したような香りです。

つまり、控えめだからこそ、元々持っている魅力が、自然に開花していく女性のための香りです。

スポンサーリンク

男性を抱き寄せる、ハンサムな女性の腕の中の香り

©Salvatore Ferragamo

そんな、〝フェラガモを愛する女性のための香り〟は、みずみずしいブラックカラントとザクロにココナッツが注ぎ込まれ、フルーツがほろ酔い気分になるようにしてはじまります。

そこに、イタリアの太陽に愛されたグレープフルーツとビターなベルガモットのシトラスシャワーと、ネロリとスターアニス、カッシアのグリーンスパイスシャワーがひとまとめになって全身に降り注ぎます。

すぐに透き通るような水気を含んだ草原の輝きがどこからともなくやって来ます。そして、スズランとローズ、ピオニーを中心にしたグリーンフローラルブーケに、ナツメグとペッパーが注ぎ込まれてゆきます。

甘さよりも自然の苦味が突出した切れ味の良い香りが最初から最後までそこにおられます。さらに甘酸っぱいラズベリーが加わります。

やがて、男性を抱き寄せ、甘い吐息を首筋に吹きかけてゆくように、パウダリーなアイリスとムスクがうっとり広がってゆきます。そして、男性の体温のように温かくもクリーミーなサンダルウッドとドライなシダーに包まれ、ふたつはひとつになり、スパイシーウッディな官能的な余韻に満たされるのです。

男の首筋を制覇してきた女の〝吐息の香り〟です。控えめな美女ほど、恐ろしいものはないということを、これほど正確に男たちに教えてくれる香りは存在しません。

スポンサーリンク

香水データ

香水名:フェラガモ プールファム
原名:Ferragamo pour Femme
種類:オード・パルファム
ブランド:サルヴァトーレ・フェラガモ
調香師:ジャック・キャヴァリエ
発表年:1998年(現在廃盤)
対象性別:女性
価格:30ml/5,000円、50ml/8,000円、100ml/11,400円


トップノート:ブラックカラント、ココナッツ、グリーンリーフ、カッシア、スターアニス、グレープフルーツ、ネロリ、ベルガモット
ミドルノート:ピオニー、ナツメグ、カーネーション、アイリス、ペッパー、スズラン、ローズ、ブラジリアン・ローズウッド
ラストノート:サンダルウッド、ムスク、ラズベリー、ベチバー、シダー、スイートアーモンド