作品名:クレオパトラ Cleopatra (1963)
監督:ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ
衣装:アイリーン・シャラフ/レニー・コンリー/ヴィットリオ・ニーノ・ノヴァレーゼ
出演者:エリザベス・テイラー/リチャード・バートン/レックス・ハリソン/ロディ・マクドウォール/マーティン・ランドー
まぼろしのセルペンティ・ブレスレット
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ブルガリ・カラーとも言えるグリーンドレス。
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そして、蛇の紋章がこれほど似合う女のいるまい。
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彼女こそ、ブルガリに愛されたハリウッド女優である。
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マーク・アントニーに扮するリチャード・バートンと。
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本作の中でもアイコニックなドレスのひとつ。
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ヘッドピースのゴールドの美しさがよく分かる写真。
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「私がリズにビールを教え、リズは私にブルガリを教えた」リチャード・バートン。
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ワードローブ・テスト。
クレオパトラ・ルック21 アイコニック・ルック
- 黒髪ぱっつんのドレッドウィッグ、ゴールドビーズ
- 蛇モチーフのゴールドヘッドピース
- グリーンドレス、金の蛇の刺繍、スクエアネック、スリット
- ハイヒールサンダル
リズが唯一知っているイタリア語は、ブルガリだけだよ。
リチャード・バートン
ちなみにここに『クレオパトラ』のセットで、ブルガリのセルペンティのブレスレットをつけているリズ・テイラーの写真が存在します。このブレスレットは誰が購入して、彼女に贈ったのでしょうか?それは永遠の謎と言われています。
ブルガリの台帳には、1962年1月30日購入となっているのですが、購入者の名前は記載されていません。恐らく当時の夫エディ・フィッシャーか、もしくは、まだ密やかな交際をしていたリチャード・バートンのどちらかが購入したと推測されます。
古代エジプトにおいて、そして、ブルガリにおいて、蛇は神聖視されているが、聖書の世界では、蛇はイヴを誘惑した悪徳の象徴でした。
「世界一のわがまま女」エリザベス・テイラー
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髪型一つでとうてい30歳には見えないリズ・テイラー。
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体重の変動が凄まじく、シーンによっては二重顎の時もある。
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シフォンから透ける肉感的な肢体。
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このすみれ色の目こそが、ブルガリの宝石そのものだった。
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「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」それがリズ哲学。
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古代エジプトにおいて半透明の上着=カラシリスが高貴な人々の間で愛好されました。
クレオパトラ・ルック22 サフランイエローカラシリス
- サフランイエローシフォン・カラシリス、ネックラインにはサンバースト・モチーフ、スパンコールと銀糸で刺繍されたトキ
- サフランイエローの浅いVネックラインドレス
リズ・テイラーという人は、親友の夫を略奪し、結婚し、そして、再び、妻子のいる男性を略奪し、夫を捨て、新しい夫を手にするという一言で言えばとんでもない人です。「世界一のわがまま女」と言われた彼女は、裏を返せば、どこまでも自分の気持ちに正直な人であり、そこに打算や責任感や一般常識が入り込む余地はありませんでした。
新たに愛する人が出来れば、必ず、結婚に向けてひたすら突き進むその姿に合う言葉は、「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」です。だからこそ、「共演した女で、寝なかったのはジュリー・アンドリュースだけだ」と豪語していた稀代の女たらし、リチャード・バートンさえも、蜘蛛の糸で絡めとられたが如く、あっさりとリズ・テイラーの手に落ちたのでした。
「ただひとつ言えることは、リズは、決して嘘だけはつかない人だった」。このバートンの言葉が、この女のスケールの大きさを教えてくれます。「世界一わがままな女」とは「世界一正直な女」なのです。これほどの女性が、日本の女優の中でいるのでしょうか?