究極のフレグランスガイド!各ブランドの聖典ページ一覧にすすむ

【ジバンシィ】オードモワゼル(フランソワ・ドゥマシー)

ジバンシィ
©Givenchy Beauty
ジバンシィ
この記事は約3分で読めます。
当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

オードモワゼル

原名:Eaudemoiselle de Givenchy
種類:オード・トワレ
ブランド:ジバンシィ
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2010年
対象性別:女性
価格:50ml/8,000円

スポンサーリンク

〝お嬢さんの水〟あまり知られていないローズ香水の傑作

©Givenchy Beauty

©Givenchy Beauty

ジバンシィから新しいウィメンズ・フレグランスとして2010年に発売された「オードモワゼル」は、〝朝露に濡れたローズ〟をイメージしたフローラル・ムスキーの香りです。フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。

〝お嬢さんの水〟と名付けられたこの香りは、クラシカルなユベール・ド・ジバンシィ時代のクチュールを連想させる、気高き一輪の赤い薔薇のような、毅然とした若い女性を思わせます。

朝靄の牧場を吹く風にスカートのすそが少しひるがえる、そんな僅かな肌の露出に対しても恥じらいを覚える育ちの良い女性の空気を運んでくれるこの香りは、爽やかにきらめくレモンの酸味と清涼感に満ちたシソの香りからはじまります。

この涼しげに凛々としたシソが最初から最後まで、この香りの背景に静謐さを生み出してゆきます。すぐにピリリと澄み渡る、高貴なローズの香りが、レモンと交わり合いながら、イランイランの(バナナのような)クリーミーな抱擁に身を委ねながら円やかに広がってゆきます。

やがてしっとりとしたアンブレットの洋ナシのようなみずみずしさと共に、トンカビーンが、よろめくムスキーシトラスローズに優しく降りかかり、気品を決して損なわずに、素肌とひとつになって、ローズの花びらが軽やかにゆっくり柔らかく開花していくように、密やかな官能性で満たしてくれます。

©山本鈴美香・TMS

まるで最初にアニメ化された『エースをねらえ!』のようなお洒落な70年代を、21世紀に蘇らせたような香りです。あの作品の中でお蝶夫人が岡ひろみにラケットを渡した瞬間、この香りが二人の世界を包み込んだはずです。

間違いなくジバンシィのムスキーローズの幻の傑作です。1970年代以前を連想させるクラシカルなボトル・デザインも特徴的です(パッケージ・デザインも含めて)。

キャンペーン・フォトはどこか『去年マリエンバートで』を髣髴させる不思議なビジュアル・インパクトに満ち溢れています。

スポンサーリンク

香水データ

香水名:オードモワゼル
原名:Eaudemoiselle de Givenchy
種類:オード・トワレ
ブランド:ジバンシィ
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2010年
対象性別:女性
価格:50ml/8,000円


トップノート:アマルフィ・レモン、タジェリン、シソ
ミドルノート:イランイラン、ターキッシュローズ、オレンジブロッサム
ラストノート:ムスク、トンカビーン、アンブレット、シダーウッド