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【香りで選ぶ香水特選 第二章】 ローズ編

香りの美学
香りの美学 香水特集記事
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【ローズ】を愛する人にオススメする32のフレグランス

【香りで選ぶ香水特選】シリーズは、フレグランス業界の皆様のご協力によって、色々な「香り」についてのおすすめをご紹介させていただく「決して完成しない特集」です。それはひとつの「香り」をテーマに、色々なフレグランスを楽しむという、皆様にとっての「私のローズ」や「今日のローズ」といった香りとの触れ合い方の参考にしていただく特集になれば幸いです。

ローズ(薔薇)。香料として使用されるローズは大きく二種類に分類されます。ダマスクローズ(ロサ・ダマスケナ)センティフォリア・ローズ(ローズセンティフォリア)です。

  • ダマスクローズ・・・4月~5月に開花する。華やかでムスキーなローズの香りが特徴。水蒸気蒸留して精油を抽出するローズ・オットーはこちらからのみ。ローズ・アブソリュートは溶剤抽出により両方から採れる。
  • センティフォリア・ローズ(ローズドメ)・・・5月~6月に開花する。本物の花に近い深みのある甘い香りが特徴。溶剤抽出により抽出する。ダマスクローズより花弁が多く100枚の花びらを持つためキャベツのように見える。

ダマスクローズの産地は、ブルガリア、トルコが抜きん出ており、センティフォリア・ローズの産地は、かつてはグラースだったのですが、今ではモロッコの方が主要生産地です(相場はブルガリア産ローズの半値)。

水蒸気蒸留して採られたものをローズ・オットーと呼び、溶剤抽出により得られるものをローズ・アブソリュートと呼びます。前者はエレガントですっきりした香りで、後者は濃厚な甘い香りとなります。そして、前者のほうが大量の花びらを使用するため高価です。

さらにもうひとつ第三の方法として、超臨界流体抽出法(=二酸化炭素抽出法)があります。低温処理が可能なため香りの成分の大半を壊すことなく抽出することが出来ます。ただし、冷却と加圧を行う必要があるため、装置が大きく莫大な設備投資の費用がかかります。

手に持つローズは、センティフォリオア・ローズである。

ローズが香料として、クレオパトラといった古代の時代から人々に愛されるのは、その外観と香り以上に、もっと重要な要素があります。それはローズは、ジャスミンやヴァイオレットなどと違い、蒸留の際の熱に耐えることが出来、精油を得ることが出来たからなのです。

さらに、他の精油とは異なり、水にも少しは溶解し、ローズ水が作りやすかったからなのです。

ただし、ローズ自体は手入れが大変な植物であり、花びらの緑色のがく片をいちいち収穫後に取り除かないといけないので、手間がかかり、蒸留も最低2回以上必要なためとても経費がかかります。

しかし、そんな苦労の末に生み出される香料であるからこそ、ローズは香りで物語を語ることが出来、人々の心を動かすことが出来、恋を呼び覚ますことも出来るのです。

では、そんなローズをテーマにした新作とおすすめの香りをご紹介していきます。

お奨め順という訳ではありません。
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新作1.ローズプリック(トム・フォード)

発表年:2020年
調香師:ギヨーム・フラヴィニー
対象性別:ユニセックス



恐らく欧米においては、今最も売れているローズ・フレグランスのひとつ。

はじまりは、トム・フォードが購入したロサンゼルスのローズガーデンに、10000匹のミミズを解き放つことからでした。そして、トム・フォードが夢にまで見た究極のローズの香りは生み出されたのでした。

新作2.ア ソング フォー ザ ローズ(グッチ)

発表年:2019年
調香師:アルベルト・モリヤス
対象性別:ユニセックス



2019年4月29日に、グッチ帝国は、『帝国最強のバラの香り』を帝王アルベルト・モリヤスに調香させた。それは、ローズ・オットーとダマスクローズを使用した非常な贅沢なものであり、グッチの青山、銀座、新宿の路面店でのみ限定発売されている「ザ アルケミスト ガーデン」のひとつとして発売された!

かくして、グッチ帝国の進軍のラッパは吹き鳴らされた!しかし、グッチ帝国の日本人兵士たちには、このラッパの音も「ローズの歌」も全く耳に入っていなかった。ブティックの片隅で鳴いている「不遇のローズの香り」。さぁ、救出作戦を開始しましょう。

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新作3.ブラウス(イヴ・サンローラン)

発表年:2018年
調香師:クエンティン・ビスク
対象性別:ユニセックス



クロエの「ノマド」を生み出した最も勢いのある調香師が生み出した「史上最高にモードなローズの香り」。昔のサンローランのファッションモデルから漂ってきそうなモダンローズの香り。

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1.ナエマ(ゲラン)

発表年:1979年
調香師:ジャン=ポール・ゲラン
対象性別:女性



ティエリー・ワッサーに「ローズの大量殺人兵器」とまで言わせたローズ・フレグランスの名香中の名香。 そして、ジャン=ポール・ゲランが生涯で生み出した香りの中で最も愛した香り。

1979年、この香りによって、ローズは若さを取り戻したのでした。ピーチローズの聖香。

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2.パリ(イヴ・サンローラン)

発表年:1983年
調香師:ソフィア・グロスマン
対象性別:女性



ローズの魔術師」ソフィア・グロスマンが有名になるきっかけとなった作品。ローズを愛する人々にとってもうそれだけで十分重要すぎる作品。

ローズにヴァイオレットをブレンドすることによって、パリを〝ラヴィアンローズ〟にした香り。

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3.トレゾア(ランコム)

発表年:1990年
調香師:ソフィア・グロスマン
対象性別:女性



ランコムを再びフレグランスの盟主にした香り。間違いなく歴史的なローズの名香であり、ニッチ・フレグランス精神のさきがけの香り(調香師のプライベート・フレグランスを商品にしたという点において)。

『パリ』を作ったソフィア・グロスマンが到達した薔薇の桃源郷。この香りを知らずしてローズの香りは語れないとまで言い切れる香りです。

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4.サ マジェステ ラ ローズ(セルジュ ルタンス)

発表年:2000年
調香師:クリストファー・シェルドレイク
対象性別:ユニセックス



世界中のローズのいいとこだけをたっぷり詰め込みました

「バラの女王」の魅力的なところは、蕾からはじまり、花びらが開き、外敵から自己防衛しつつも花盛りの時期を迎え、やがては枯れていくというバラの一生をテーマにしたものでありながら、世界中のあらゆるバラの長所と短所を巧みにブレンドしまるごとローズの香りという二面性にあります。

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5.ス ソワール ウ ジャメ(グタール)

発表年:1999年
調香師:アニック・グタール、イザベル・ドワイヤン
対象性別:女性



アニック・グタールの遺作。〝今宵限り〟というネーミングと「私は、これを作るために生まれてきたのだ!」と最後の力を振り絞って作り上げた渾身の作品。

香りを通じてアニック・グタールが私たちに語りかける〝永遠のアニック・グタール〟の香りです。そして、この薔薇だけは永遠に枯れない薔薇なのです。

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6.N°5(No.5)(シャネル)

発表年:1921年
調香師:エルネスト・ボー
対象性別:女性


多くの女性がつけている香水には、ミステリアスなところがない・・・女性は花じゃないの。それなのに、なぜ花の香りをさせなければならないの?私はローズが好きだし、ローズの香りは美しいけれど、女性がまるでローズみたいに香る必要などない・・・ローズもスズランも必要ありません。私がほしいのは多彩な香りが混じり合った香水です。女性は女性本来の香りを漂わせているべき。花のようではなくて。

ココ・シャネル

ジャスミンとローズドメとアルデハイドがブレンドされたフローラル・アルデハイドの香り。通常考えるローズの香りではないのですが、この香りの歴史的価値を考えると、ローズを愛する人々にとっては避けては通れないカサンドラの門なのではないでしょうか?

仮にこう考えてみると面白いと思います。「シャネルNo.5ほどの悪臭は存在しない。しかし、この悪臭さえも魅力的に身に纏うことが出来たならば、もはやあなたは真のレディなのです」。

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