ターバン・ルックの復興はもう近い・・・

50年代エレガンスを継承した60年代当時の最新モードスーツ。

アップスタイルにターバンにアクセは一点のみの潔さ。

この座り方も実に美しい。
シモーヌ・クルーゾー・ルック12 スカートスーツ
- グレー・ウールのスカートスーツ、くるみボタン
- ダークブラウンのボウ付きローヒールパンプス
- ダークブラウンのターバン
- ダークブラウンのファーマフラー
- ダークブラウンのレザーグローブ
- パールイヤリング
2019年以降に必ずターバン・ルックの復興がやって来るでしょう。問題は、どのデザイナーがそれを仕掛けるかです。そして、その時、ファッションは、グラマラスへと転換していき、ラグジュアリー・ストリート・ブームとブランド・ロゴ・ブームは終焉していくことでしょう。
最後にオールブラック・スーツドレス

二人の女優の足の組み方・見え方がとてもエレガントです。

イヴ・サンローランに挟まれたクルーゾー警部。

さりげなく黒と白の対比が成されている所が天才的です。

写真の怖さ。二人の位置が変われば、二人の顎と足のラインも変わります。つまりは、この写真は、CCのための写真なのです。

まだグローブが女性のエレガンスの代弁者だった時代のお話。
シモーヌ・クルーゾー・ルック13 サンローランスーツ
- 白のコサックハット
- ブラックスーツドレス
- パールイヤリング
- パールネックレス
- ブラックファーストール
- ブラックグローブ
- ブラックスエードのローヒールパンプス
- ブラッククラッチ
本作『ピンクの豹』はキャプシーヌという女優にとって、間違いなく代表作と呼ぶに相応しいものでした。そして、一流のファッション・モデルだった彼女が、イヴ・サンローランを着たからこそ、もう一人の主演女優であるクラウディア・カルディナーレは、オードリー・ヘプバーンがユベール・ド・ジバンシィの全てを体現するような重責から解き放たれたのでした(後にカトリーヌ・ドヌーヴが『昼顔』でこの重責を、イヴ・サンローランと共に経験することになります)。
一人のファッション・デザイナーが、二人の主演女優のためにデザインするという極めて珍しいシチュエーションを生み出した本作は、ある意味、現代のファッション・ショーの原型を作り出した作品と言っても過言ではないでしょう。