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【ニシャネ】ビーロクイチニ(小惑星B612)(クリス・モーリス)

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その他ニシャネブランド調香師香りの美学
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ビーロクイチニ(小惑星B612)

原名:B-612
種類:エキストレド パルファム
ブランド:ニシャネ|NISHANE
調香師:クリス・モーリス
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/30,800円
販売代理店ホームページ:NOSE SHOP

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大人になった星の王子さまの香り


2012年にトルコ・イスタンブールで創業したフレグランス・ブランドのニシャネより、2018年に『イマジネイティブコレクション』という名の下で発表されたふたつの香りのうちのひとつ「ビーロクイチニ(小惑星B612)」は、ウッディ・アロマティックの香りとして、クリス・モーリスにより調香されました。

フランスのリヨンをイメージして生み出された香りです。リヨンとは、フランスを代表する作家サン=テグジュペリが生まれた地であり、この香りは彼が書いた名作『星の王子さま』(1943)からインスパイアされた香りです。

「B612」とは、1909年にトルコの天文学者が一夜だけ、天体望遠鏡で観測し発見した星として、物語の中で登場する、3つの小さな火山と、バオバブの芽と、1輪のバラの花から成る王子が住んでいた星です。

この香りは、そんな〝王子さまの星〟の香りを生み出そうとした香りであり、沢山の香りで溢れ返っている〝香りの星〟に生きる私たちに対する大きなテーマを投げかけている香りとも言えます。

子どもたちだけが、自分たちが何をさがしているのか知っているんだね」と、王子さまは言いました。

「子どもたちは、ぼろきれでできた人形なんかにも時間を費やすんだ。すると、その人形がとても大切なものになる。だから人形がとりあげられたりすると、子どもたちは泣くんだ・・・」

つまりは、ひとつひとつの香りを大切にという素敵なテーマを秘めた香りなのです。そんな「ビーロクイチニ」の香りは、大人になった星の王子さまの香りとも言えます。

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いちばんたいせつなことは、目に見えない。


『星の王子さま』という物語は、動物を呑み込もうとしているボアの絵からはじまります。

6歳のとき、原始林のことを書いた『ほんとうの物語』という本の中で、ぼくはすばらしい絵に出会った。

そして、次に二枚の絵が登場します。

本にはこう書いてあった。「ボアは獲物をぜんぜん噛まずに丸呑みにする。そのあとは動けなくなって、消化が済むまで6ヵ月の間ずっと眠っている」。

ぼくはジャングルの冒険についていろんなことを考え、色鉛筆で初めて絵を描きあげた。ぼくの作品第一号はこんな風だった。

ぼくはこの傑作を大人たちに見せて、この絵、恐くない?と聞いた。

相手は「どうして帽子が恐いんだい?」と言う。

この絵は帽子じゃない。ボアがゾウを消化しているところだ。でも大人にはわからないらしいので、もう一度、今度はボアの内側を描いた。大人相手にはいつもきちんと説明してやらないといけない、ぼくの作品第二号はこんなだった。

この香りは、まるでそんな物語のはじまりのような、ラベンダーとスパイシーなゼラニウムによる活気のあるフゼアノートが、私たちの中で失われていた何かを思い出させるように、立ち昇るようにはじまります。

すぐにオークモスとトンカビーンのベースノートが、懐かしい温かさで香り全体を包み込んでいきます。そして、サイプレスが、すぅーと爽やかな風を吹かせながら何かを運んできてくれます。

それはどうやら王子が住んでいた小さな星へと私たちの心を運んでくれるような、シダーウッドとサンダルウッドが、アーシィーなパチョリを伴った大地の香りのようです。まるで私たちの心に失われていた多くのかたちにならないものが注ぎ込まれていくようなドライダウンです。

そして、香りは私たちにひとつの言葉を与えてくれるのです。

いちばんたいせつなことは、目に見えない。

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香水データ

香水名:ビーロクイチニ(小惑星B612)
原名:B-612
種類:エキストレド パルファム
ブランド:ニシャネ|NISHANE
調香師:クリス・モーリス
発表年:2018年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/30,800円
販売代理店ホームページ:NOSE SHOP


トップノート:ラベンダー、ゼラニウム、サイプレス
ミドルノート:カシュメラン、シダーウッド、サンダルウッド、パチョリ
ラストノート:ムスク、オークモス、トンカビーン

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