グッチ ギルティ プールファム ラブ エディション
原名：Gucci Guilty Love Edition Pour Femme
種類：オード・パルファム
ブランド：グッチ
調香師：アルベルト・モリヤス
発表年：2020年
対象性別：女性
価格：50ml／13,970円、90ml／18,150円
グッチの世界観を見事に反映した香り
©GUCCI
2010年から発売されている「グッチ ギルティ」シリーズの「ラブ・エディション」として、2020年2月5日よりバレンタインデーに向けて販売された「グッチ ギルティ プールファム ラブ エディション」は、ペア・フレグランスの女性用です。
パステルピンクのボトルカラーがキュートなフローラル・フルーティ・シプレの香りは、アルベルト・モリヤスにより調香されました。
「どこまでも自由な生き方をたたえるフレグランス 」「既成の枠にとらわれない恋人たちに捧げる」というキャッチコピーが、もしかしたらこの香りをただの凡庸なファッション・フレグランスであるという誤解を与えるかもしれません。
しかし、実際のところこの香りは、ファッション・フレグランスにしか出せない、そのブランドの魅力を反映させた世界観の構築に見事に成功した非常に優れた香りです。そうです60年代から80年代の昔のカッコよさの影響を露骨にクリエイションに反映させているアレッサンドロ・ミケーレのファッション哲学に合致した香りなのです。
世界中の不細工な女性のために捧げられた香り
©GUCCI
グッチ帝国ミケーレ朝のファッション哲学は単純明快です。今まで、美男美女（トム・フォード、フリーダ・ジャンニーニ）によりクリエイトされてきたグッチというブランド。それは、美男美女がより輝くための黄金の翼でした。しかし、ミケーレ帝が就任し、そのグッチ法典は放棄されました。
「ファッションというのは、モテない男女、不細工な男女が、派手なファッションで、個性的に輝くための翼だろ！」
ミケーレ自身のルックスがこの哲学に妙な説得力を与えています。そして、現在のグッチは、美男美女に対する世界中のモテない男女の反逆精神を体現するブランドとして、空前絶後の成功を生み出しているのです。
大きな桶に大量に浮かぶベルガモットとグレープフルーツの香りからはじまるトップノートに、すぐに現れる甘酸っぱいラズベリーとジャスミンサンバックにより引き立てられた、水仙とスミレ（ヴァイオレット）がこの香りの主役です。
このパウダリーかつソーピィーな、極めてクラシカルな香料を使用することにより、グッチの独特なモード感に堪えうる女性にのみ身に纏うことが出来る香りを構築しています。
香りの背景にずっと存在するキャンディ・ポップ感が、ラストのムスクとパチョリ、アンバー、そして、ミドルのソーピィーさと共鳴しあい、独特なドライダウンを演出してくれます。ファッションIQが優先される香りです。
キャンペーン・モデルは、シンガーソングライターのラナ・デル・レイ（1985－）とオスカー俳優のジャレッド・レト（1971－）です。写真はグレン・ルックフォードにより撮影されました。
絶対真理。それは不細工という観念は、個性的な美と表裏一体であるという真実。
香水データ
香水名：グッチ ギルティ プールファム ラブ エディション
原名：Gucci Guilty Love Edition Pour Femme
種類：オード・パルファム
ブランド：グッチ
調香師：アルベルト・モリヤス
発表年：2020年
対象性別：女性
価格：50ml／13,970円、90ml／18,150円
トップノート：ベルガモット、グレープフルーツ、ウォーター・ノート、ラズベリー、水仙
ミドルノート：ヴァイオレット、ジャスミンサンバック、フラワー・ペタル
ラストノート：ムスク、パチョリ、アンバー