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【ラルチザン】トラベルセ ドゥ ボスフォール(イスタンブールの空)(ベルトラン・ドゥシュフール)

ラルチザン パフューム
@L'Artisan Parfumeur
ラルチザン パフューム
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トラベルセ ドゥ ボスフォール(イスタンブールの空)

原名:Traversee du Bosphore
種類:オード・トワレ
ブランド:ラルチザン
調香師:ベルトラン・ドゥシュフール
発表年:2010年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/15,750円、100ml/24,150円

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ボスポラス海峡の船旅


2010年にラルチザンの香りの旅シリーズ「エキゾチック ボヤージュ(レ・ヴォヤージュ・エグゾティキ)」(別名ドゥショフール、俺の旅シリーズ)の第六弾として発売された「トラベルセ ドゥ ボスフォール」は、インスタンブールの10日間の旅からインスパイアされた香りです。

「トラベルセ ドゥ ボスフォール」とは、フランス語で「ボスポラス海峡の船旅」という意味です。アジアとヨーロッパ文化が交差する街イスタンブールを舞台にしたこの香りは、ベルトラン・ドゥシュフールにより調香されました。それは船旅の香りでも、空の香りでもなく、ぶらりとスーク(市場)を歩く「ぶらスーク」な香りです。

まずオープニングは、トルコのリンゴのイメージを象徴する二つのものがブレンドされています。それはエルマチャイとリンゴ風味の水タバコの香りです。やがてスパイスの市から漂ってくるサフランと、皮革工場の原皮の香りが立ち上がり、アイリスと見事に調和します。

時を同じくして現れるのが、チューリップの香りです。チューリップとは、今ではオランダというイメージがありますが、元々はオスマン帝国でもてはやされ、その名の語源は、チュルバン(ターバン)から来ています。トプカピ宮殿に咲き誇るチューリップをイメージした香りは、わずかな蜂蜜とタバコと、百合を覆うサフランによって生み出されています。

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トルコの菓子ロクム


ベースに現れるお菓子の香りが、この香りの印象を決定付けます。それは、バラとピスタチオの香りがするトルコの菓子ロクムです(ロクムは、砂糖にデンプンとナッツを加えて作る)。そして、バニラ、ムスク、アンバーに包まれた香りは、スークが夕陽に包まれ、その高台から見えるボスポラス海峡がオレンジ色に輝くように、官能的な余韻と共にドライダウンしていくのです。

つまり、この香りは、壮大なる東洋から西洋への旅の香りではなく、買い物リストを持った西欧人が、スークで感じたオリエントの香りなのです。

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香水データ

香水名:トラベルセ ドゥ ボスフォール(イスタンブールの空)
原名:Traversee du Bosphore
種類:オード・トワレ
ブランド:ラルチザン
調香師:ベルトラン・ドゥシュフール
発表年:2010年
対象性別:ユニセックス
価格:50ml/15,750円、100ml/24,150円


トップノート:レッドアップル、ザクロ、香辛料
ミドルノート:サフラン、レザー、ピンク・チューリップ、アイリス、タバコ
ラストノート:ローズ、シュガー、ホワイト・ハニー、ピスタチオ、ムスク、ヌガー