テリブル テディ（悪い男テディ）
原名：Terrible Teddy
種類：オード・パルファム
ブランド：ペンハリガン
調香師：クエンティン・ビスク
発表年：2019年
対象性別：男性
価格：75ml／45,100円
販売代理店ホームページ：ラトリエ デ パルファム
ターゲットにロックオンする〝サファリ〟の香り
©Penhaligon’s
©Penhaligon’s
会話上手で、鋭いウィットで知られるテディは、冷静沈着なハンターでもあります。社交的でありながら、どこか危険なムードを漂わせる彼に、人はいつのまにか引きこまれ、親密な関係に発展してしまうのです。
神秘的なインセンス、官能的なレザー、アンブロクサンに、相反するコントラスを効かせ、まろやかな温かみの中に魅惑的な刺激が顔を覗かせる香りは、テディそのもの。そして、香り全体を包み込む腹立たしいほどクセになるムスクのレイヤー。ところで、テディがいつも上質なカシミヤを着ているのはご存知ですよね？
公式ホームページより
2016年11月、英国のフレグランスハウス・ペンハリガンより、イギリスの上流階級の秘密を表現したコレクション<ポートレート>が発売されました。
「19世紀後半、イギリスの田園地帯に建つ大邸宅に住むジョージ卿とその家族たち、一人ひとりのキャラクターとその人間関係、ユーモア、刺激的なエッセンスを香りで表現する。」（公式ホームページより）。
その第六章として2019年に英国で発売され、2020年2月5日に日本上陸した二作品の中の一つ「テリブル テディ（ひどい男テディ）」は、ジボダンのクエンティン・ビスクによって調香されました。
女を落とす事に生き甲斐を感じているテディの次なるターゲットは、ジョージ卿とブランシュ夫人のもう一人の娘ヘレン（ローズ公爵夫人の妹）。
男性を夢中にさせることにおいては天下一の魔性の女ヘレンにアフリカでサファリを楽しんでいるときに出会い、逆に夢中になってしまうテディ。と思いきや、ローズの夫ネルソン公爵と出会った瞬間、テディは、彼に恋に落ちてしまうのでした。
〝退かぬ！媚びぬ！省みぬ！〟『帝王の香り』
©Penhaligon’s
©Penhaligon’s
Every day is a new day.（毎日が新しい日）
アーネスト・ヘミングウェイ
「悪い男テディ」の香りのテーマは、狩りを愛したヘミングウェイのこの名言に尽きます。つまりは、スパイスとレザーとインセンスといった罠を張り巡らせ、獲物を狩る瞬間に生き甲斐を感じる男のための栄養剤、それがこの〝退かぬ！媚びぬ！省みぬ！〟帝王の香りなのです。
涼しい顔をしてあいつはやって来た。神秘的なインセンスがうっとりと広がる中、電流のようにピリリと弾けるピンクペッパーによって生まれる心地よい刺激が、テディという男が獲物を見つけロックオンした瞬間の活気を生み出してゆきます（ピンクペッパーはヘレンと共通の香料）。
すぐにアニマリックなレザーが、抗し難い男性的な魅力で包み込んでゆきます。そんなよろめかせるような感覚の中やってくる、ベチバーとパチョリによるさらに刺激的な香り立ちが混じり合い、〝温かさ〟と〝冷たさ〟のコントラストで満たしてゆくのです。
やがて、注ぎ込まれるドライなシダーと温かい肌を生むアンブロクサンがクリーミーにすべての理性を飲み込んでいくように、ひとまとめにしてゆきます。それはまさにハンターがより禁断のサバンナへと突き進んでいくようです。
ボトルキャップのデザインは、それぞれの香りの主人公を動物に喩えた真鍮製のものとなっています。テディは〝サイ〟です。このサイのボトルデザインのカッコ良さは、香水ボトルの歴史において「伝説を作った」と言い切っても過言ではないでしょう。
そして、この香りの特徴を捉えたボックスパッケージはクリスティヤーナ・S.ウィリアムズにより描かれたものです。
香水データ
香水名：テリブル テディ（悪い男テディ）
原名：Terrible Teddy
種類：オード・パルファム
ブランド：ペンハリガン
調香師：クエンティン・ビスク
発表年：2019年
対象性別：男性
価格：75ml／45,100円
販売代理店ホームページ：ラトリエ デ パルファム
トップノート：インセンス
ミドルノート：レザー
ラストノート：アンブロクサン