ギャツビーはタキシードで初登場します
ジェイ・ギャツビー・ルック1 ブラック・タキシード
- ブラック・タキシード、ピークラペル
- Vゾーンの深いベスト
- 白色のフロント・プリーツシャツ
- 黒のシルク・ボウタイ
- サイドにブラックシルクのラインが入ったトラウザー
- 白のカーチーフ
当初、『ティファニーで朝食を』と『冷血』の原作者トルーマン・カポーティが、「あの華麗な文章をそっくりスクリーンに移す術を私は心得ている!」と豪語して、脚本を引き受けたのですが、ジョーダン・ベーカーの役柄をレズビアンとして突出させたりと、個性的する脚本に不安を感じたロバート・エヴァンスは、『ゴーッドファーザー』(1972)公開寸前でお金に困っていたフランシス・フォード・コッポラに脚本の書き直しを依頼しました。そして、パリのホテルに篭り、僅か2~3週間で仕上げたのでした。
G・Gルックの誕生
本作に登場する20年代の高級車は、全て新聞に広告を出し、アメリカ国中から集められた高級車でした。そして、ロールス・ロイスの運転手は全て所有者本人が演じました。
ジェイ・ギャツビー・ルック2 ダークブラウン・スリーピース
- クリーム色のフェドラ、ダークブラウンのパグリー
- グレー・チョークストライプのダークブラウンの3ピースウールスーツ、1920年代というよりも70年代的なラペルの広がり、ノッチラペル、本切羽
- ダブルのウエストコートは3×2ボタンの狂乱の20年代スタイル、ノッチラペルに4つのポケット
- ダブルリバースプリーツパンツ
- ラルフ・ローレンのフランネルのペール・エクリュカラーのコントラストカラーシャツ(クレリック・シャツ)、カラーとカフスのみ白
- エメラルド・ブルーのカフリンクス
- ラルフ・ローレンのダークブラウンのシルク・タイ、タン色の幾何学的な正方形と小さな花柄のドット、ウィンザーノットの結び目はディスコ・スタイル風
- ホワイトリネンのハンカチーフ
- ダークブラウンとホワイトのウィングチップ・ブルチャー
ロバート・レッドフォードという俳優の魅力は、ギャツビーの魅力と大変似たところがあります。ハリウッド映画に出演しても、ハリウッド人達とは群れないことを信条にしているレッドフォードは、英国のパインウッドスタジオで本作を撮影中も(現地の英国の映画人とは一切交流せずに)、休みごとに、ヒッチハイクで英国中あちこちを放浪したのでした。そして、ベリック・アポン・ツイードのパブでビールの大飲みコンテストで優勝したり、その後、パブでの大騒動で、ひと晩留置場に泊まったりと、奔放に休日を過ごすエキセントリックなところがありました。