神の領域

「スムーズ・クリミナル」 1988年10月リリース。全米第7位/全英第8位
信じられない!あの少年は想像もつかない動きをしている!彼こそが今世紀最高のダンサーだ。
私は、私の遺伝子を引き継ぐものを知らずにこの世を去ることを望まなかった。ありがとう、マイケル。もう思い残すことはないよ。
フレッド・アステア
アルバム『BAD』(プロデュースはマイケル・ジャクソンとクインシー・ジョーンズ)からの第7弾シングル。作詞・作曲はマイケル自身です。マイケルを代表する曲の一つで、当初西部劇スタイルでの撮影を希望していました。しかし、『第三の男』(1949年)を見た後に、1930年代の暗黒街スタイルで撮影する方が面白いと考えました。そして、曲名は「シカゴ1945」から「アル・カポネ」を経て、本タイトルになります。
マイケルのこのショートムービーにかける意気込みはすごく、マイケルの衣装を担当するマイケル・ブッシュとデニス・トンプキンスに対して、45度に身体を傾けることの出来るシューズの開発を要求し、生まれたのが、ゼロ・グラビティシューズです。そして、全ての振り付けの練習を、鏡の前で、4時間ぶっ通しで続けることもありました。振り付けは、シャラマーのジェフリー・ダニエルと共同で行いました。
マイケル・ジャクソンがコンサートにおいて、最も気に入っていた曲のひとつであり、2010年に予定されていた『THIS IS IT』ロンドン公演のスクリーンに流す為、「スリラー」と本作のリメイクが企画されていました。

私の一番のお気に入りの曲です。

この作品は、明確に芸術の領域に達しています。

マイケル・ジャクソンとは結局は変身を楽しむマジシャンだったのかもしれません。

1953年の『バンド・ワゴン』のフレッド・アステアの衣装をモチーフに。

しかし、アステアの相手役のシド・チャリシーも美しい脚線美です。

ビデオモニターで動きをチェックするマイケル。

マイケルにとって、憧れの映画スターは、アステアとチャールズ・チャップリンとマーロン・ブランドでした。

2009年6月23日、マイケル・ジャクソン・ラスト・リハーサル。

幻のロンドンツアー・・・

そして、1988年、PV撮影時のマイケル・ジャクソン。

ゼロ・グラビティです。45度傾く人体。素晴らしい着眼力です。
マイケル・ジャクソン・ルック19 バンド・ワゴン・スタイル
- フェドラ帽
- 白地にピンストライプのタキシードスーツ。ピークドラペル
- 右腕にブルーシルクの腕章
- ブルーシルクのドレスシャツ(マイケルはチャイナ・シルクを好む)
- 白のスクエア・ニットタイ
- 白のサスペンダー
- 白のスパッツ
- ゼロ・グラビティ・シューズ