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【キリアン】ラブ ドント ビー シャイ オー フレッシュ(カリス・ベッカー)

カリス・ベッカー
©Kilian
カリス・ベッカーキリアンブランド調香師香りの美学
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ラブ ドント ビー シャイ オー フレッシュ

【特別監修】Le Chercheur de Parfum様

原名:Love Eau Fraîche
種類:オード・パルファム
ブランド:キリアン
調香師:カリス・ベッカー
発表年:2019年
対象性別:女性
価格:50ml/25,500円

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肌に馴染み、あなたの肌と心までも支配する香り

©Kilian

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「オー フレッシュ」は、より軽やかにムスキーな花びらを表現し、わずかにグルマンの要素を減らしています。

カリス・ベッカー

2007年にコレクション「ルーヴル ノワール —愛が描く甘い誘惑の世界—」からの一品として発売された「ラブ ドント ビー シャイ」は、とびきりの香料を使用するとここまでグルマンは愛に近づけるということを証明した香りです。

その春ヴァージョンとして、2019年4月に、よりフローラルにスイートな形で春夏にも纏いやすい爽やかなヴァージョンとしてリニューアルされたのがこの香りです。

マシュマロとホワイトムスクが爽やかに香り立つ「オー フレッシュ」は、オリジナルと同じくカリス・ベッカーによる調香です。

絶対に肌に馴染まず、付ける人が、この甘さに支配されていく香りだからこそ、この香りを愛する人はもうこの香り以外つけることが出来なくなるというオリジナルの要素を、〝肌に馴染み、あなたの肌と心までも支配する香り〟へと昇華させた〝優しく耳元で囁く罠〟のような香りです。

この香りの最大の特色は、オリジナルよりもフレッシュでありながら、最後にはより甘くなる所にあります。それでいて重くないのです。これはマシュマロアコードをより甘くし、他のグルマンの要素を減らすという絶妙なバランスにより生み出されています。

さらに「オーフレッシュ」という1953年にエドモン・ルドニツカディオールで調香した、コロンとオード・トワレの中間的な役割を名に付け加えていながら、オード・パルファムであるという矛盾です。ここにキリアンの絶対的な香水哲学を感じることができるのです。彼にとって、持続力は絶対なのです。

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〝優しく耳元で囁く罠〟のような香り

©Kilian

愛(ラブ)とは人生の麻薬であり、愚かさと新鮮さを併せ持つものです。ふさわしい中毒のように、我知らず返ってくるものなのです。

キリアン・ヘネシー

〝優しく耳元で囁く罠〟は、チュニジア産ネロリとパラグアイ産プチグレンの囁きによりはじまります。皆様はウラジーミル・ナボコフの「ロリータ」という小説をご存知でしょうか?成熟する前の〝緑の季節〟の危険な果実の物語です。

そして、この香りの秘められたテーマもそこにあるのです。高嶺の花のような「ラブ ドント ビー シャイ」が成熟する前の〝緑の季節〟を描いた香りなのです。

すぐに間髪入れずにクリーミーなジャスミンと共に現れるマシュマロは、ここではハニーサックルと結びつくことはありません。その代わり、汚れのない透き通るようなピオニーとフリージアと遭遇するのです。

かくして、ネロリとプチグレンは、マシュマロに抱擁されるように愛し愛されながら、フレッシュかつ軽やかでふんわりと浮遊するような感触を生み出すに至るのです。毒気のあるシベットもここには存在しません。

この「オー フレッシュ」が非常に優れているのは、オリジナル版の食べることが出来そうなマシュマロを肌に纏っている感覚ではなく、食べることが出来なさそうな、マシュマロの香りがするフローラルに身を任せている感覚に心まで溺れることが出来るところにあります。

すべての「オー フレッシュ」とヘアミストのボトル・デザインは、オリジナル・ヴァージョンと全く違い、ゴールドのキャップとホワイトの磨りガラスのボトルの側面には、純潔のアキレスの盾が装飾されています。それは光沢感とマット感の二面性が無いことから、独立したシリーズのような印象を与えます。

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香水データ

香水名:ラブ ドント ビー シャイ オー フレッシュ
原名:Love Eau Fraîche
種類:オード・パルファム
ブランド:キリアン
調香師:カリス・ベッカー
発表年:2019年
対象性別:女性
価格:50ml/25,500円


トップノート:チュニジア産ネロリ、パラグアイ産プチグレン
ミドルノート:ピオニー、フリージア、ジャスミン
ラストノート:マシュマロ、ホワイトムスク

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