ジャドール アブソリュ
原名:J’Adore L’Absolu
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2007年(廃盤)
対象性別:女性
価格:スプレー50ml/16,200円、75ml/19,440円
全身を鏡にうつして、自分の魅力を確かめるように身に纏う。
シンプルさにはしばしば究極の洗練が隠されているもの。ジャドールは、伝統と現代の香料を見事に調和させて生まれたフレグランスです。そこには、最高峰のエッセンスと、天然のフラワーアブソリュートがモダンなスタイルで表現されています。ジャドールの魅力の本質は、何よりも高貴な原料を極めた芸術であるという点です。
フランソワ・ドゥマシー(ディオール公式ページより)
ディオール創立60周年、ジョン・ガリアーノ就任10周年を記念して作られた≪完全無欠の≫ジャドール「ジャドール アブソリュ」。ジャドールの中のジャドール。1999年にアン・ゴットリーブの指揮の下、カリス・ベッカーが生み出したジャドールを更に華やかにした香りは、ディオールの初代専属調香師フランソワ・ドゥマシーにより調香されました。
その名の〝アブソリュ〟の通り、チューベローズ、イランイラン、ダマスクローズ、サンバックジャスミンといった4つの花々のアブソリュートがふんだんに使用されています。
まさに貴婦人が好きな花の香りを凝縮してひとまとめにしたような、しずやかにまろやかに広がる花の調べに身を委ねる贅沢な時間を演出してくれる香りです。全身を鏡にうつして出かけるように、自分の心に〝今日の私、大好き!〟というつぶやきを与えてくれる香り。
〝官能的な煌めき〟よりも〝うちなる煌めき〟を大切にする淑女の水。
オリジナルのようにミルキーな緑の閃光と黄金の果蜜のランデブーからはじまるのではなく、『ジャドール黄金伝説』の到来を知らせる黄金のイランイランとグリーンが際立つジャスミン・サンバックの厳かなファンファーレからこの香りははじまります。
すぐにバターのように滑らかなチューベローズと華やかでロマンティックなダマスクローズが先の二つの花々と溶け合い、身も心もうっとりとろけさせるように甘くパウダリーに広がってゆきます。まさにいつも和服で、凛とした横顔と艶やかなうなじが素敵な芦屋の美貌の奥様が、ミニスカートのイブニングドレスに着替え、皆様の前に現れるような、ハッとさせる圧倒的な存在感を感じさせます。
押し付けがましくなく、はしたなく露出するようでもなく、あくまで品良く、あるがままのうつくしい姿が太陽のように輝いている。とんでもなくうつくしい花々の蜜が肌に溶け込んでいくようです。
やがてほんのりと黄金の果実とゴールデンムスクが花々のクリーミーさを素肌の上に引き伸ばしてくれるのです。〝官能的な煌めき〟よりも〝うちなる煌めき〟を大切にする「アブソリュ」。この〝ジャドール〟は、あなたの中にバラバラになった一本一本の白い花々だけをひとつのブーケにしてくれるように、もっともっと自分の〝大好き!〟な部分に目覚めさせてくれる、心に花を咲かせてくれる香りなのです。
真に美しい人には、ひけらかさない自然体の佇まいがあります。でありながら、実は全てが繊細に計算されているのです。まさに自然の美しい庭園ではなく、静かに活けられた花々のような荘厳たる美しさがこの香りにはあります。
タニア・サンチェスは『世界香水ガイド』で、「ジャドール アブソリュ」を「ジャスミンローズ」と呼び、「「ジャドール」の姉妹品。ジャドールよりフローラルのアブソリュートがたくさん使われていて、リッチなローズの香り。チューベローズのタッチ(オリジナルにはない)にすばらしい草のようなグリーンのジャスミン。すべて放たれると「ジョイ」の変奏曲みたい。」
「とても気に入っているけれど、フレグランスを上等の天然原料で作り直す戦略はジバンシィが「アマリージュ」やほかの限定品で実践済み。なんともばつが悪い。オリジナルのフローラルはこんなに安いのよっていいたいわけ?」と5つ星(5段階評価)の評価をつけています。
香水データ
香水名:ジャドール アブソリュ
原名:J’Adore L’Absolu
種類:オード・パルファム
ブランド:クリスチャン・ディオール
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表年:2007年(廃盤)
対象性別:女性
価格:スプレー50ml/16,200円、75ml/19,440円
トップノート:マヨット産イランイラン
ミドルノート:インド産チューベローズ、グラース産サンバックジャスミン、トルコ産ダマスクローズ
ラストノート:フルーティノート、ムスク、ウッディノート