作品名:オーシャンズ13 Ocean’s Thirteen (2007)
監督:スティーブン・ソダーバーグ
衣装:ルイーズ・フログリー
出演者:ジョージ・クルーニー/ブラッド・ピット/アル・パチーノ/マット・デイモン/エレン・バーキン/アンディ・ガルシア/ドン・チードル/エリオット・グールド/カール・ライナー/ヴァンサン・カッセル
最高にモテる男の条件=話しやすい男性。
個性的なスター達が登場する物語において、主役に求められる要素は、ケーリー・グラントのような一歩引いた存在感です。それは人当たりの良さとも言えます。
「私が20代の頃に、服を仕立てたことはなかった。でも、年を取ると、スーツがすごく重要なものになるんだ」とジョージ・クルーニーが言うように、彼が一歩引いた存在感を示すための手助けとして、グッチとアルマーニの黒かグレーのスーツと、仕立てられたドレスシャツにより、無個性なエレガンスが生み出されました。
「オーシャンズ」三部作において、個性的なキャラクターが思う存分、個性を発揮できたのは、その中心にジョージ・クルーニー(1961-)という安心感のある男性の存在があったからこそなのです。そして、彼のスタイルこそが、リーダーに求められるファッション・スタイルの好例なのです。
真ん中にドンと構えていても、嫌味がなく、誰が話しかけても応えてくれそうな安心感こそが、男女から最高にモテる男の条件なのです。
ジョージ・クルーニーの決めすぎない美学
ダニー・オーシャン・スタイル1 ブラックスーツ
- ブラックウールスーツ。ノッチドラペル
- グレードレスシャツ
- ブラック・レザーベルト、スクエアバックル
- ブラックレザー・オックスフォード・シューズ
- ペルソール 2157
「オーシャンズ」三部作において、ジョージ・クルーニーは一歩引いた男の余裕を示しています。ブラッド・ピットがキメキメ男の魅力を発散している隣で、クルーニーは、キメ過ぎない男の安心感を示してくれています。リーダーの資質とは、仲間が活躍できる環境を提供できる空気作りが出来るかというところにあるのです。
相変わらずハイセンスなドン・チードル
バシャー・ター・スタイル1 モーターサイクル・ジャケット
- ブラウンのモーターサイクルジャケット
- オレンジのペイズリーシャツ
バシャー・ターを演じたドン・チードル(1964-)は、当時42歳だったのですが、イギリス人という設定を生かした、ロンドン・ベースのお洒落なファッション・センスで本作に色を添えてくれています。『ファイトクラブ』でブラッド・ピットが着ていたようなレザージャケットと、オレンジ・シャツの組み合わせが素晴らしいです。
さらに絶妙なパステルカラー・シャツ
バシャー・ター・スタイル2 パステルカラーシャツ
- パステルカラーのマルチストライプのドレスシャツ
- ピンクのカットソー
- 白のストライプが入ったグレーのトラウザー